秋本治、天野喜孝、大河原邦男、高田明美の展覧会「ラフ∞絵」が本日開幕！

◆秋本治
せっかく4人でやるからお互いの作品を別の人が描いたら面白いんじゃないかっていうことで、最初は「面白いね」って始めたんですけど、結構プレッシャーがありましたね。やっぱり自分では自由に描けるんですけど他の先生の作品にはそれぞれ好きなファンがいるので、どこまでいじっていいのかと。まあタツノコの仲間なので大丈夫かな、と探り探りやっていきましたね。僕はロボットが好きなので、大河原さんのガンダムももちろん好きなんですけど、ボトムズが大好きなんですよ。この機会を逃したら、というか今しかない！　という感じで、せっかくだからマンガチックに麻雀をやらせてみようと思って、すごく楽しく描かせて頂きました。天野さん、大河原さん、高田さんと4人揃ってやるという機会が初めてのことで、場所も元学校ということなので、文化祭気分で、展示されているのもラフ絵なのでちょっと力の抜けた形で楽しんで観て頂ければなと思います。
漫画家・秋本治




◆天野喜孝
秋本さん、大河原さん、高田さんと他のお三方の展示を観るとすごい仕事量なんですね。皆さん自分の世界を持っていて、（その作品をアレンジして描くのは）プレッシャーもあるんですけど逆に責任がなくていいなと（笑）、楽しく描かせてもらいました。僕個人としては、今後は大きい作品をやりたいですね、壁画とか。それは自分ではどうしようもないので、どこかいい場所があれば紹介して頂けたらな、と（笑）。
イラストレーター・天野喜孝




◆大河原邦男
他のお三方の作品をいじるということには最初は抵抗がありました。天野さんの『FINAL FANTASY』に関しては私はゲームをやらないのでよくわからないんですね。じゃあちょっとメカに置き換えてみようと。マミに関しては2年くらい前にタツノコプロから『プリパラ』の仕事が来たというのはありましたけど、普通あまりああいうオファーは私には来ないですし、ハートとかリボンとかそういうのをデザインで使うということはなかったので、楽しかったですね。秋本さんのはやはり両津をメカに置き換えてみたらどうかな、と自分なりに想像して描いてみました。他のアーティストの絵をいじるということは滅多にないことでもあって全部楽しかったですね。
メカニックデザイナー・大河原邦夫




◆高田明美
（こち亀の）麗子はもっと可愛く描けたのにちょっと調子が上がらなくて申し訳なかったな、という残念な思いがあるのと、大河原さんには本当に申し訳ないんですけど私はメカが全然描けないので、チャレンジ作品が2枚になってしまっています。逆に皆さんがマミを描いて下さったのはとても嬉しいです。最初に完成した絵を見たのは、年明け早々に天野さんが座談会の時に持ってきてくれたんですけど、「しまったこんなに真面目に描かれちゃったら私もちゃんとやらなきゃ」ってプレッシャーになりました（笑）。（ラフ絵展示について）やっぱり鉛筆って基本の画材だと思うんですよ。最近の人はタブレットから入るかもしれないんですけど、バッテリーがなくなっても鉛筆と紙があれば絵が描ける、そのとっかかりのハードルの低さとか、デジタル中心の人も鉛筆を手にとって馴染ませるということをして頂きたいなと思います。
キャラクターデザイナー・高田明美