• 『ケムリクサ』りな役・鷲見友美ジェナ インタビュー【後編】『ケムリクサ』への思い、たつき監督の言葉
  • 『ケムリクサ』りな役・鷲見友美ジェナ インタビュー【後編】『ケムリクサ』への思い、たつき監督の言葉
2019.06.28

『ケムリクサ』りな役・鷲見友美ジェナ インタビュー【後編】『ケムリクサ』への思い、たつき監督の言葉

『ケムリクサ』4話より

2013年から東映公認ガールズユニット「仮面ライダーGIRLS」に加入し、歌手としての活動をしながらも元々持っていた声優への夢を抱き続けていた鷲見友美ジェナさん。そこで得たチャンスをものにして、初めてのTVアニメ出演でいきなりメインキャストを演じることとなった、というところまでを前回【前編】で伺った。インタビュー【後編】では、『ケムリクサ』でりな役を演じての感想、そして『ケムリクサ』という作品について、さらにたつき監督とのエピソードなどをお届けする!


自分に一番近いのは「りなよ」

——オーディションはどのキャラクターの役で受けられたんですか?

鷲見 最初からりなちゃんでした。

——りなちゃんって確実に難しい役だと思うんですけど、全員入れたら6人いるわけじゃないですか。それぞれ性格も異なっていて、演じ方も変わってくる。

鷲見 「分裂する子」みたいな説明はあったんですけど、そうだとしても収録する時はひとり分ずつ収録したりするのかな、みたいな甘い気持ちで考えていたんですね。だから6人いてもいけるでしょ、みたいな感じで(笑)。

▲『ケムリクサ』4話より/りなっち、りなじ、りなよ、りなむの4人

——りなっちはりなっちで録って、りなじはりなじで、みたいなことを想像していたと(笑)。

鷲見 そしたら初めての収録で台本をパッと開いたら、全部一面が「りな りな りな りな」ってなっていて。

——台本上では区別されていないってことですか?

鷲見 区別はされていなくて全部りなちゃんなんですね。でもそれを自分の中で「これはこのりなちゃんかな?」とか「こう言ってるからきっとこのりなちゃんだな」とか考えながら演じていました。りなじはまだ分かるんですけど、自分で言うので。かしこいから(笑)。あとは、りなちゃん同士で会話しているところとかもそのまま流れで録るので、そこが一番苦戦したところですね。音響監督の阿部(信行)さんにも「もっと個性を大事に出していこう」とは言われていました。同じりなちゃんだけど、その中でどうやってそれぞれの個性を出していくのか、ということはすごく考えました。

——そうなんですか! 監督から細かく説明されたりしていたわけではなかったんですね。

鷲見 『ケムリクサ』の収録って誰も先のことは知らないというか、知っているのはたつき監督だけみたいな感じだったので、私もいち視聴者として一緒に考えながらやっていました。台本も先の話数までまとめて前もって頂くのではなくて、その時収録する話数のものを頂くという形でした。「この台詞はなぜこうなんだろう」みたいな疑問も、答えてしまうと先のことを知ってしまう可能性があるじゃないですか。だから監督には絶妙にはぐらかされたりして(笑)。書いてあることだけを素直に自分の中で読み取ってやっていこう、と思っていました。

——初めてのTVアニメ出演でそれはすごい手探り感ですよね(笑)。

鷲見 楽しかったです! 監督としては、先の展開を知ってしまうと演技が変わってしまうといった考えがあるのかな、と思っていました。本当に誰に聞いても知らないんですよね。毎回、台本を開くと「こうなるんだ!」っていう驚きがありました。最初はすごい手探りでしたけど、進むにつれてりなちゃんの個性も際立ってきたので、私も気持ちを乗せていきやすかったですし、なんといってもあの世界観の中でパッと空気を明るくしてくれる存在というか、収録のたびに元気をもらえていました。りなちゃんのおかげで私も少しは明るくなれたのではないかと思いました(笑)。

——観ていた視聴者もそうだったと思います。りなちゃんって最初は群体というかセットで見ていたんですけど、段々なんとなく見分けが付くようになっていって、それは声の力の役割がとても大きいと思うんですよ。

鷲見 ありがとうございます!

——明るくなれたっていうことをおっしゃってましたけど、一番自分に近いりなちゃんはどのりなちゃんですか?

鷲見 そうですね……りなよですかね。りなよちゃんって結構、「りなよも、りなよも!」みたいに誰かの後を追いかけていくような子じゃないですか。シロの近くによくいたりするのとかも見ていると、ほかの子よりも控えめというか。自分もあんまり人の前に立ったり、先陣を切って「よっしゃ行くぞー」みたいなことが得意ではないので。りなっちはそういうキャラクターじゃないですか、リーダー格で。りなじも「りなじに任せて」っていう感じですよね。ちょっと自分にはその自信はないので、りなよのポジションで「私も〜」って付いていく(笑)。そこが近いかなって思います。

文/小田 サトシ