• 「TDGプロジェクト」初の『ウルトラマンティガ』イベント!SPトーク&上映会が開催!!
  • 「TDGプロジェクト」初の『ウルトラマンティガ』イベント!SPトーク&上映会が開催!!
2019.06.28

「TDGプロジェクト」初の『ウルトラマンティガ』イベント!SPトーク&上映会が開催!!

左から、司会の切通理作さん、スーツアクターの中村浩二さん、権藤俊輔さん、監督の村石宏實さん、脚本の小中千昭氏さん。 (C)円谷プロ

円谷プロダクション公式の『ウルトラマンティガ』イベントが、「TDGプロジェクト」の一環として、2019年6月20日(木)新宿ロフトプラスワンにて行われた。
「TDGプロジェクト」とは、平成ウルトラマンシリーズ初期3部作『ウルトラマンティガ』『ウルトラマンダイナ』『ウルトラマンガイア』の魅力を円谷プロから新たに発信していこうというもので、今回のイベントはプロジェクトとしても初の試みとなる。

出演者は、『ウルトラマンティガ』で監督として参加された村石宏實さん、脚本として参加された小中千昭さん、スーツアクターという言葉を浸透させたと言っても過言ではない、権藤俊輔さん(スーツアクター/ウルトラマンティガ マルチタイプ、スカイタイプ)、中村浩二さん(スーツアクター/ウルトラマンティガ マルチタイプ、パワータイプ、イーヴィルティガ)、そしてこの日の司会を文筆家・切通理作さん(弊社刊『増補改訂版 地球はウルトラマンの星』ティガ編・ダイナ&ガイア編の2冊の著者)が務めた。

会場内は、チケットが追加分も含め即完売したというだけあり、190名強のファンが集結! ちなみにこの日は、小中千昭さんによる書き下ろし小説『ウルトラマンティガ 輝けるものたちへ』(早川書房刊)の発売日でもあり、場内ではサイン本が発売されていたが完売してしまったほど。

そして出演者が登壇すると大歓声が沸き起こり、一気に場内の熱量が急上昇! 正に怪獣が出現したときのようなエネルギーが渦巻いていたのではないだろうか。
司会の切通さんが、『ウルトラマンガイア』放送時にはよく新宿ロフトプラスワンでイベントが開催され、今回のゲスト出演者の方々も登壇されていたが、約20年の時を経たいま改めて『ウルトラマンティガ』をテーマとしたこのようなイベントが開催されたのは有意義、と冒頭で話した。
実際場内を見渡すと、当時来ていたというファンの方も参加されていたが、『ティガ』から『ガイア』の放送時時期には確実に子どもだったであろう方たちが過半を占めていた。お客さんの中には、鹿児島など遠方から足を運んでくれた方もいたが、一番驚いたのは中国から来たというファンの方がいたこと! これには登壇者の方々もかなり驚いていた。

第一部では『ウルトラマンティガ』に最初に関わったエピソードにまつわる逸話や、当時16年振りにウルトラマンをやるということで、スタッフみんなそれぞれがどんな思いで携わっていたか、監督と脚本とでいろいろ意見をぶつけながら『ウルトラマンティガ』という作品を作り上げていったことなどを村石監督や小中さんが自身のことを含めた談話として飛び出した。

スーツアクターを務めた権藤さんや中村さんはオーディション時の話から、当時『ウルトラマンティガ』の1・2話は擬闘・殺陣師がいなくて大変だったこと、その後、『ウルトラマンレオ』のスーツアクターであった、二家本辰己さんが擬闘・殺陣師として3話から入られて色々とわかるようになったこと、などの撮影秘話をまるで漫才コンビのようにファンを笑わせながら息の合ったトークで語ってくれた。

そして、作品を作りながらずっと問いかけてきた“ウルトラマンとは?”という問いに対し、“ウルトラマンは生きているんだ”、“ティガはダイゴなんだ”という風にちょうど意識が変わった後に作られたのが、この日上映する予定となっていた『ウルトラマンティガ』第44話「影を継ぐもの」だったと小中さんが語ったところで第一部が終了。

第44話「影を継ぐもの」の上映会を挟んで第二部がスタート。
まずは第44話「影を継ぐもの」の撮影秘話になり、村石監督は熊本城など熊本での撮影でイーヴィルティガが街を歩く実景や空撮の素材などは、当時特撮班のチーフ助監督だった満留浩昌さんが監督代行となり、キャメラマンの高橋義仁さんら特撮班のスタッフ数名が本編班に変わって撮影していたことなどを披露。

ティガを演じた権藤さんとイーヴィルティガを演じた中村さんの話になると、実は冒頭の飛んでくるイーヴィルティガは権藤さんが演じてたこと、いわゆるヒーローではないイーヴィルティガを中村さんが思う存分演じられたこと、さらに23年間黙っていた“中村伝説”を権藤さんが初披露し、大いにファンを沸かせた。

最後に本日来場したファンの方からの質問コーナーがあり、「光を継ぐもの」に対して「闇」ではなく「影を継ぐもの」になった理由について聞かれると、小中さんが「本質的にはイーヴィルは悪でもニセのウルトラマンでもない、あくまでもアナザーウルトラマンである」と応えてくれた。
また子ども達に向けて意識されたことがあるかどうかを尋ねられると、中村さんが「子どもって正直にものを受け取るので、自分の中で嘘をやっちゃいけないっていうのがいつもあった。だから相手役の三宅(敏夫)くんとか北岡(久貴)くんはボロボロになってたと思う。中途半端なことはやっちゃいけない、見世物のアクション、虚構上のアクションとは全然考えてなくて本気でやっていた」と話し、権藤さんも「僕は完全無欠のヒーローじゃなくて、ちょっと危うい感じで演じてました。世の中、力の強い子ばかりじゃないから」と、ヒーローを演じるという事への矜持を話してくれた。

あっと言う間の2時間半だった。この模様は、後日、TSUBURAYA・GALAXY(ツブラヤ・ギャラクシー)にて配信される予定とのこと。また平成ウルトラマンのデザインを数多く手掛けた丸山浩さんによる第44話「影を継ぐもの」よりティガ・イーヴィルティガ・ガーディの描き下ろしフレームアートが、円谷プロ公式オンラインショップにて7月3日から限定発売されることが、発表された。ますます盛り上がる『TDGプロジェクト』、また今回のようなイベントが行われることを期待して待とう。

文/村北恵子

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED関連する記事

RANKING

人気記事