• 全部が見所!夏映画『騎士竜戦隊リュウソウジャー』を上堀内佳寿也監督に訊く
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2019.07.25

全部が見所!夏映画『騎士竜戦隊リュウソウジャー』を上堀内佳寿也監督に訊く

『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ! 恐竜パニック!!』の上堀内佳寿也監督。劇場版「ジオウ・リュウソウジャー」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 (C)2019 テレビ朝日・東映AG・東映



◆同じタイムトラベルでも、まったく違う世界観を見せたい

——今回『リュウソウジャー』も『ジオウ』もタイムトラベルものですが、田崎(竜太)監督とそのことで話されたりしましたか。

上堀内 先ほど対談取材の時に話しましたが、『ジオウ』はああいうお話しだからタイムトラベルはするでしょうとは思ってましたが、そう言われると……狙ったんですかね(笑)。

でもだからこそ、同時に上映されるので、ある意味、大先輩の田崎監督と同じフィールドで戦うと言ってもいいのかもしれません。だけど『ジオウ』をパイロットからやられていていつもより本数も回されていて、平成仮面ライダーを背負ってきた方が平成の最後に送り出す映画に、やっぱり負けたくはないっていう。

勝ち負けじゃないんですけど、でも表現として負けたくはないっていう思いはあったので、タイムトラベルという同じネタだったとしても、まったく違う世界観を見せたいなと。そういう意識はありました。

——夏映画のスーパー戦隊は30分という短い時間の中で、毎回子どもたちを初っぱなから引きつけるアクションがあるので今回も楽しみにしているのですが。

上堀内 アクション的なことでいうと、30分しかない中で何が出来るかだと思うので、短いけど印象に残るものをお客さんに叩き付けたいと思って、今回、1カットでずーっとアクションをしました。その中に爆発もワイヤーも全部あり。CG合成で足しているものは人間以外のものしか足していない状態です。だからその1カットでのアクションシーンにほぼ1日弱くらいかけさせてもらいました。セッティングだけで半日かかったので。せっかく劇場へ来て観ていただけるんだったら、劇場だからこそみせられるものを観てもらいたいなと思って。

あとは、その後60分前後ある『ジオウ』の記憶を全部なくしてやろうかなっていうくらいのアクションをやってやろうって(笑)、話の内容的にも全部『リュウソウジャー』の記憶で終わらせてやるっていうような意気込みでということですけど(笑)。白倉(伸一郎/東映プロデューサー)さんに聞かれたら怒られるなぁ(笑)。

——いやぁ〜楽しみです! そこは上堀内さんが今回一番見せたいシーンなんですね。

上堀内 いや、あのう、アクションっていうシークエンスでいうとそこを観てもらいたいっていう気持ちはいっぱいありますが、今回のお話の軸っていうのはまた別にあります。公開前なのであまり言えないんですけど、30分しかないが故に、ここが序章とかいうことじゃなくて、もう最初っから最後まで全部が見所ってことになっちゃうんですよね。

でも一つギミックを効かせてる部分があって。詳しくは話せないのですが、観てくれているお客さんに「な〜るほどね」っていう一言を言ってもらいたいギミックが話の内容的な所であったりするんです。ですからアクションシーンだけじゃなくて、30分通して楽しんでもらえればなと思います。

——最後に、映画を楽しみにしているファンに一言お願いします。

上堀内 今回はリュウソウジャーたちが恐竜の時代に生きていたという、リュウソウジャーの起源を辿れる話でもあります。そこにはヴァルマ、ユノという存在がいて、その人たちとコウたちが出会ったことによって生まれる物語です。『リュソウジャー』を観てくれている方はもちろん楽しめると思いますし、『リュウソウジャー』を観ていないけど興味が沸いて映画を観に来て下さる方たちにも、どなたでも面白いんじゃないかなっていうような作りになっています。ぜひジオウと一緒によろしくお願いします。


※田崎竜太監督の「崎」は「大」ではなく「立」が正式表記になります



上堀内佳寿也(かみほりうち かずや) Profile

1986年(昭和61年)鹿児島県生まれ。監督、演出家。高校卒業後、鹿児島のテレビ局のバラエティ番組でアシスタントディレクターを務め上京。テレビ局などの様々な現場を経験した後、映画『劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』でスタッフとして参加、その後『仮面ライダーキバ』より仮面ライダーシリーズの助監督として携わる。『仮面ライダーゴースト』の助監督を務めながら、特典映像の『仮面ライダーゴースト アラン英雄伝』で監督デビューを果たす。その後もオリジナルビデオやネットムービー作品の演出を担当。2017年『仮面ライダーエグゼイド』31話で本編監督を務め、同年12月公開の映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド with レジェンドライダー』にて映画監督デビューし、2019年『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のパイロット監督を担当する。

文/村北恵子

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