◆脚本がよくできてる、よくできてて、感動する(鈴木)ーー撮影現場で大変だったことはありますか。
鈴木 風です。
斉藤 立っていられないくらいだったので。
鈴木 でも風が止んだからよしって思ったら、監督が「風待ちです」って言うんです。どうしたんだろうって思ったら、ちょうどいい風待ちだったんです。後で映像見たら、事件が起こりそうなちょうどいい風がブワーッと吹いてるんですよ。
斉藤 みんなマントとかはためいて。
鈴木 常にどっかで爆発とかしてるから、無風だったらやばかったですね。
斉藤 辛かったのはメイクさんですよね。
鈴木 僕ら後ろから風が吹くと全部顔に掛かっちゃうので。そうするとちょっとバカっぽいんですよね(笑)。
斉藤 「ようい、スタート」の瞬間までみんな風上を向いているという。「スタート」かかってからパッと。
鈴木 そういう苦労はありましたよ。
斉藤 でもあれで初対面の人とも共通の話題ができて、「寒いですね!」とか言いながらね。
鈴木 ものすごく風が吹いていて寒いっていう。
斉藤 お昼ご飯明けにカイロ貼りましたよ、寒くて。
鈴木 みんなカイロ貼って。それが初日だったので、一番大変でしたね。2日目は僕は森の中だったんですが、ものすごくいい天気でラッキーだったな。そういう意味では天候に恵まれました。
ーーパパイヤ鈴木さんとDA PUMPさんたちがいてダンスが……。
鈴木 全くのノーダンスですよ。
斉藤 見たかったですよ。
鈴木 ダンスの「ダ」の字もないですよ。DA PUMP出てるのに。ISSAもずっと座っていましたから。全然踊ってないね。ちょっとやってもよかったね。でも無理くりダンスを入れてもね。
斉藤 本編とのバランスもありますからね。
鈴木 エンディングとかでみんなで楽しくやる分にはいいんですけれどね。本編はちょっとなかなか難しいかなって思います。
結構真面目なストーリーというか、よくできてるんですよ。最初台本を読んだ時はナンノコッチャわからなかったんですが、見たらなるほど深いんだなと思って。すごくお薦めですもん、本当に。
脚本がよくできてる、よくできてて、感動する。
ーー最後にそれぞれの役柄と作品の見どころをお願いします。
鈴木 役柄はISSA扮する悪ボスがいて、そこの右腕左腕みたいなところなんですが。
見どころは、僕はやっぱりストーリーかな。結構考えさせられるというか。いい話ですね。僕はすごく「へえ」って思って、そういう目線で見てました。後はとにかく派手ですよ。仮面ライダーたちがたくさん出てきますからね。これはもう見応え充分じゃないでしょうか。もう動物園の動物が全部出てきたみたいな。
斉藤 『ジュマンジ』みたいな(笑)。
鈴木 そうそう。全部出てきちゃったみたいな、勢揃いしますから。それは壮観ですよ。親も興奮すると思います。「私の時代これ」って。
斉藤 役でいうと一つは変身シーンだと思います。敵側ではありますが、その思惑みたいなところと、あと時代を行き来して変身したり戦ったりする、そういうところかな。戦国武将の中に仮面ライダーがいる画とか結構面白いなってアフレコをしていて思いました。
作品としては今回平成最後であり、令和最初であるというタイミングで、時代をかけるという作品のテーマがある。
例えば、大人が懐かしいものを見て時間というものに対して何かを感じるのと同じように、子ども達もまた大人になって自分が子どもの頃ハマっていた作品を思い出したりするときに、何か感じることがある作品になってるんじゃないかなと。
移ろいゆく時代の価値みたいなものや、そこで成すべき事とか、ひいてはそれぞれの人生だったり、そういうものを考えさせられる作品なんじゃないかなと思います。
※田崎竜太監督の「崎」は「大」ではなく「立」が正式表記になります。
斉藤秀翼(さいとう・しゅうすけ)Profile1993年3月1日生まれ。熊本県出身。2013年、『獣電戦隊キョウリュウジャー』にイアン・ヨークランド/キョウリュウブラック役でレギュラー出演。2015年、ミニアルバム「PARTY!」でメジャーデビューし、ドラマン、暎は、舞台、アーティストとして幅広く活躍中。
パパイヤ鈴木(ぱぱいや・すずき)Profile1966年6月29日生まれ。東京都出身。バンド・歌手・ダンサー・インストラクターなど幅広い活躍を経て、1998年「パパイヤ鈴木とおやじダンサーズ」を結成。グループ活動のほか、タレントや俳優、音楽制作などマルチに活躍。アーティストの楽曲からCMキャラクターまで数多くの振付を担当している。
衣装提供:Bennu JAPAN
写真撮影:松山勇樹
劇場版「ジオウ・リュウソウジャー」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 (C)2019 テレビ朝日・東映AG・東映