• 史上最恐『ホラー小説ランキング』寝苦しい夏の夜もひんやり…怖い
  • 史上最恐『ホラー小説ランキング』寝苦しい夏の夜もひんやり…怖い
2019.08.08

史上最恐『ホラー小説ランキング』寝苦しい夏の夜もひんやり…怖い

honto史上最恐のホラー小説ランキング

大日本印刷(DNP)が丸善ジュンク堂書店、文教堂及びトゥ・ディファクトと共同で運営するハイブリッド型総合書店honto。hontoサービス実施店の丸善、ジュンク堂書店、文教堂、啓林堂書店とhontoサイトで購入された書籍や電子書籍のデータをもとに集計した『honto史上最強のホラー小説ランキング』が発表された。(集計期間:2012年5月17日~2019年6月30日)※hontoサービス開始からの累計売上部数より算出

堂々の第1位は小野 不由美による「残穢」。転居したマンションの一室から始まった怪奇現象は、怨みを伴う死が「穢れ」となり感染するという恐ろしい展開。原因がわかってもどうすることもできず、じわじわと逃げ場がなく追い詰められる恐怖こそ、ホンモノの怖さだと感じる圧巻の一冊。

2位には人気ミステリー作家 米澤穂信のデビュー作『氷菓』、 3位には猟奇犯罪をテーマにホラーとミステリーを融合させた作風で人気の高い『ON(オン) 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』がランクイン。ホラーとミステリー要素が同時に味わえる作品も人気が高いことが伺える。

注目は、人間の恐ろしさを描く作品が数多くランクインしていること。7位の貴志 祐介による『黒い家』は、生命保険詐欺をテーマに保険金を狙う猟奇殺人鬼を通して人間の暗部や闇を映し出している作品。8位の五十嵐貴久による『リカ』は、妻子を持つ平凡な会社員が出会い系で知り合った女性に常軌を逸したストーキングをされるという、ネット×ストーカーによる恐怖を描いた小説だが、人間によるストーカーの怖さに加えて、日常が少しのきっかけで平穏な日常が崩れ去ってしてしまうという怖さを突きつけられる。

また別の恐怖を感じさせてくれる作品も。4位にランクインした織守きょうやによる、切ない青春ノスタルジック・ホラー『記憶屋』と、9位の恒川 光太郎のデビュー作、幻想的な世界観で怖ろしくも哀しい一夜を綴った『夜市』。どちらも「怖い」だけでなく、「切なさ」や「哀しさ」が交じり合った深みのある作品。胸をぎゅっと締め付けられるような哀しさにも、人は恐怖を感じるのではないだろうか。
(honto広報担当より)

【honto史上最恐のホラー小説ランキング・トップ50】
<順位 / 作品名 / 著者 / 出版社>

▼1位~10位
1位:残穢 (新潮文庫) / 小野 不由美 / 新潮社
2位:氷菓 (角川文庫 <古典部>シリーズ) / 米澤 穂信 / KADOKAWA
3位:ON (角川ホラー文庫 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子) / 内藤 了 / KADOKAWA
4位:記憶屋 1 (角川ホラー文庫) / 織守 きょうや / KADOKAWA
5位:ぼぎわんが、来る (角川ホラー文庫) / 澤村 伊智 / KADOKAWA
6位:黒い羽 (光文社文庫) / 誉田 哲也 / 光文社
7位:黒い家 (角川ホラー文庫) / 貴志 祐介 / 角川書店
8位:リカ (幻冬舎文庫) / 五十嵐 貴久 / 幻冬舎
9位:夜市 (角川ホラー文庫) / 恒川 光太郎 / KADOKAWA
10位:ホーンテッド・キャンパス 1 (角川ホラー文庫) / 櫛木 理宇 / KADOKAWA

▼11位~20位
11位:不死症 (実業之日本社文庫) / 周木 律 / 実業之日本社
12位:私と踊って (新潮文庫) / 恩田 陸 / 新潮社
13位:悪の教典 上 (文春文庫) / 貴志 祐介 / 文藝春秋
14位:記憶屋 2 (角川ホラー文庫) / 織守 きょうや / KADOKAWA
15位:きのうの影踏み (角川文庫) / 辻村 深月 / KADOKAWA
16位:記憶屋 3 (角川ホラー文庫) / 織守 きょうや / KADOKAWA
17位:玩具修理者 (角川ホラー文庫) / 小林 泰三 / 角川書店
18位:風の名前 1 (ハヤカワ文庫 FT キングキラー・クロニクル) / パトリック・ロスファス / 早川書房
19位:Another 1下 (角川文庫) / 綾辻 行人 / KADOKAWA
20位:夜葬 (角川ホラー文庫) / 最東 対地 / KADOKAWA

▼21位~30位
21位:殺戮にいたる病 新装版 (講談社文庫) / 我孫子 武丸 / 講談社
22位:殺戮にいたる病 (講談社文庫) / 我孫子 武丸 / 講談社
23位:ホーンテッド・キャンパス 4 死者の花嫁 (角川ホラー文庫) / 櫛木 理宇 / KADOKAWA
24位:狩人の悪夢 (角川文庫 火村シリーズ) / 有栖川 有栖 / KADOKAWA
25位:血の季節 (宝島社文庫) / 小泉 喜美子 / 宝島社
26位:かにみそ (角川ホラー文庫) / 倉狩 聡 / KADOKAWA
27位:ホーンテッド・キャンパス 3 桜の宵の満開の下 (角川ホラー文庫) / 櫛木 理宇 / KADOKAWA
28位:ふちなしのかがみ (角川文庫) / 辻村 深月 / KADOKAWA
29位:首無の如き祟るもの (講談社文庫) / 三津田 信三 / 講談社
30位:昨日の僕が僕を殺す 1 (角川文庫) / 太田 紫織 / KADOKAWA

▼31位~40位
31位:死と呪いの島で、僕らは (角川ホラー文庫) / 雪富 千晶紀 / KADOKAWA
32位:どこの家にも怖いものはいる (中公文庫) / 三津田 信三 / 中央公論新社
33位:奇奇奇譚編集部 1 ホラー作家はおばけが怖い (角川ホラー文庫) / 木犀 あこ / KADOKAWA
34位:ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫) / 岩井 志麻子 / 角川書店
35位:厭魅の如き憑くもの (講談社文庫) / 三津田 信三 / 講談社
36位:大渦巻への落下・灯台 (新潮文庫 ポー短編集) / エドガー・アラン・ポー / 新潮社
37位:ロルドの恐怖劇場 (ちくま文庫) / アンドレ・ド・ロルド / 筑摩書房
38位:霊感検定 1 (講談社文庫) / 織守 きょうや / 講談社
39位:くたばれPTA 改版 (新潮文庫) / 筒井 康隆 / 新潮社
40位:宇宙ヴァンパイアー (新潮文庫 村上柴田翻訳堂) / コリン・ウィルソン / 新潮社

▼41位~50位
41位:邪馬台国と黄泉の森 (新潮文庫 醍醐真司の博覧推理ファイル) / 長崎 尚志 / 新潮社
41位:悪霊の島 上 (文春文庫) / スティーヴン・キング / 文藝春秋
43位:風の名前 2 (ハヤカワ文庫 FT キングキラー・クロニクル) / パトリック・ロスファス / 早川書房
44位:粘膜人間 (角川ホラー文庫) / 飴村 行 / 角川書店
45位:悪霊の島 下 (文春文庫) / スティーヴン・キング / 文藝春秋
46位:ハラサキ (角川ホラー文庫) / 野城 亮 / KADOKAWA
47位:幻屍症インビジブル (実業之日本社文庫) / 周木 律 / 実業之日本社
48位:昨日の僕が僕を殺す 2 リュウグウノハナヨメ (角川文庫) / 太田 紫織 / KADOKAWA
49位:クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫) / 貴志 祐介 / KADOKAWA
49位:シェルター終末の殺人 (講談社文庫) / 三津田 信三 / 講談社

※ハイブリッド型総合書店honto調べ



【TOP10 ピックアップ】

【第1位】『残穢』(新潮文庫)

この家は、どこか可怪しい。転居したばかりの部屋で、何かが畳を擦る音が聞こえ、背後には気配が……。何の変哲もないマンションで起きる怪異現象を調べるうち、ある因縁が浮かび上がる。怨みを伴う死は「穢れ」となり、感染は拡大するというのだが──
山本周五郎賞受賞、戦慄の傑作ドキュメンタリー・ホラー長編!
著者:小野 不由美
出版社:新潮社

【第2位】『氷菓』(角川文庫 <古典部>シリーズ)

何事にも積極的に関わらないことをモットーとする奉太郎は、高校入学と同時に姉の命令で古典部に入部させられる。そこで出会った好奇心少女・えるの一言で、彼女の伯父が関わったという三十三年前の事件の真相を推理することになり――。米澤穂信、清冽なデビュー作。
著者:米澤 穂信
出版社:KADOKAWA

【第3位】『ON』(角川ホラー文庫 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子)

奇妙で凄惨な自死事件が続いた。被害者たちは、かつて自分が行った殺人と同じ手口で命を絶っていく。誰かが彼らを遠隔操作して、自殺に見せかけて殺しているのか?新人刑事の藤堂比奈子らは事件を追うが、捜査の途中でなぜか自死事件の画像がネットに流出してしまう。やがて浮かび上がる未解決の幼女惨殺事件。いったい犯人の目的とは?
著者:内藤 了
出版社:KADOKAWA

【第4位】『記憶屋 1』(角川ホラー文庫)

大学生の遼一は、想いを寄せる先輩・杏子の夜道恐怖症を一緒に治そうとしていた。だが杏子は、忘れたい記憶を消してくれるという都市伝説の怪人「記憶屋」を探しに行き、トラウマと共に遼一のことも忘れてしまう。記憶屋など存在しないと思う遼一。しかし他にも不自然に記憶を失った人がいると知り、真相を探り始めるが…。記憶を消すことは悪なのか正義なのか?泣けるほど切ない、第22回日本ホラー小説大賞・読者賞受賞作。
著者:織守 きょうや
出版社:KADOKAWA

【第5位】『ぼぎわんが、来る』(角川ホラー文庫)

それが来たら、絶対に答えたり、入れたらあかんて−。田原秀樹のもとに来訪者があった。取り次いだ後輩の伝言に戦慄する。それは生誕を目前にした娘の名前だった…。一連の怪異は、今は亡き祖父が恐れていた“ぼぎわん”という化け物の仕業なのか?
怪談・都市伝説・民俗学など、様々な要素を孕んだホラー。
著者:澤村 伊智
出版社:KADOKAWA

【第6位】『黒い羽』(光文社文庫)

右肩にある瑕に、君島典子は幼い頃から苦しんできた。激しい痒みと痛み。どんな治療もほとんど効果がなかった。病院を転々とした末に辿り着いた遺伝子治療という選択。典子は主治医らとともに、人里離れた山奥にある研究施設へと向かう。ところが、そこには何体もの惨殺死体が転がっていた!ここには凄まじく危険なナニカがいる…。衝撃のサスペンス・ホラー。
著者:誉田 哲也
出版社:光文社

【第7位】『黒い家』(角川ホラー文庫)

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。ある日、顧客の家に呼び出され、期せずして子供の首吊り死体の第一発見者になってしまう。ほどなく死亡保険金が請求されるが、顧客の不審な態度から他殺を確信していた若槻は、独自調査に乗り出す。信じられない悪夢が待ち受けていることも知らずに……。読者を未だ曾てない戦慄の境地へと導く衝撃のノンストップ長編。
著者:貴志 祐介
出版社:角川書店

【第8位】『リカ』(幻冬舎文庫)

妻子を愛する42歳の平凡な会社員、本間は、出来心で始めた「出会い系」で「リカ」と名乗る女性と知り合う。しかし彼女は、恐るべき“怪物”だった。長い黒髪を振り乱し常軌を逸した手段でストーキングをするリカ。その狂気に追いつめられた本間は、意を決し怪物と対決する。
著者:五十嵐 貴久
出版社:幻冬舎

【第9位】『夜市』(角川ホラー文庫)

妖怪たちが様々な品物を売る不思議な市場「夜市」。ここでは望むものが何でも手に入る。小学生の時に夜市に迷い込んだ裕司は、自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った。野球部のヒーローとして成長した裕司だったが、弟を売ったことに罪悪感を抱き続けてきた。そして今夜、弟を買い戻すため、裕司は再び夜市を訪れた――。
著者:恒川 光太郎
出版社:KADOKAWA

【第10位】『ホーンテッド・キャンパス 1』(角川ホラー文庫)

幽霊が「視えてしまう」体質の大学生・八神森司は、片想いの美少女こよみのために、いやいやながらオカルト研究会に入ることに。ある日オカ研に、壁に浮き出た女の顔の染みが、引っ越しても追ってくるという悩みが寄せられ…。
著者:櫛木 理宇
出版社:KADOKAWA

アニメージュプラス編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED関連する記事

RANKING

人気記事