• ユニの笑顔のために頑張る! 上坂すみれインタビュー!
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2019.09.08

ユニの笑顔のために頑張る! 上坂すみれインタビュー!

(C)ABC-A・東映アニメーション

『スター☆トゥインクルプリキュア』で、キュアコスモ/マオ/ブルーキャット/ユニを演じる、上坂すみれさんに、『アニメージュプラス』が単独でお話をうかがうことができた。プリキュアになった喜びや、途中から参加する難しさから、わりとパーソナルな部分までお話しいただいたので、お楽しみください!


ユニの心からの笑顔が見たい!



——まずは国民的なヒロイン・プリキュアになられた率直なご感想をお願いします。

上坂 今でも結構不思議な気持ちです。結構収録は進んでいるのですが、最初は15話(「お宝争奪!宇宙怪盗参上☆)でブルーキャットとして登場して、20話(「銀河に光る☆キュアコスモ誕生!」)でキュアコスモになってからも時間は経ったんですけれど、やっぱりちょっと不思議な気持ちと言いますか。私自身が子供のころ、プリキュアに限らずヒーローものとか子供向けのアニメなどに触れずに育ってきたので、プリキュアってこんなにすごいんだということも、今回初めて知りましたし、こんなに街のこどもたちがおもちゃ屋さんで憧れのまなざしでプリキュアを見ているんだということを、ちょっとずつ実感している感じです。
追加キャラクターということでビジュアルが発表された時から皆さんに期待していただいて。私としては誰よりも先にキュアコスモの存在を知っていて、みんなに早く見せたいよ! という気持ちだったので、やっとみんなにキュアコスモを見てもらえたうれしさが強いですね。

ーー今になってプレッシャー的なものが生まれてきたりということはあるんでしょうか?

上坂 もちろん、格好よく魅力的にやりたいというプレッシャーはありますが、毎回ディレクションがすごく丁寧で、絵も素晴らしいです。表情が生き生きとした絵を毎週描いてくださるので、私の力以上に作品のパワーと制作さんの力のおかげで、キュアコスモが魅力的になっていると思いますね。

ーー作品の途中から参加する面での難しさはありましたか?

上坂 ある程度アフレコも進んでいたので、雰囲気もできあがっていたと思います。例えば誰がどこに座るとか、スタジオの席順も決まっていて。プリキュアたちは真ん中のソファに並んで座るんですが、私は最初、「マオだし、端っこに座っていたほうがいいんじゃないかな」とか思っていたら、えいたそさん(キュアスター役の成瀬瑛美さん)たちが「おいでおいで、来てくれたね! ほらここ空いているよ!」って言ってくださって。私本当にプリキュアになるんだなって、まずそこでちょっと感動しました。みなさんがキュアコスモを受け入れてくれる空気を作ってくださっているなと感じました。

ーーそこでプリキュアになった最初の実感を味わえた。

上坂 プリキュアのキャストと同じ席に座ったことで、第一段階が踏めたのかもしれません。

ーー初めはマオでありブルーキャット、次にキュアコスモで、現在はユニという本名が出てきますが、4つの名前それぞれは、どのように演じ分けているのでしょうか?

上坂 マオとブルーキャットは、ユニ自身が考えるアイドルと怪盗です。ユニが何の作品を見て、ああいう古典的なスタイルに至ったのかはわからないですが(笑)、全宇宙的にアイドルといえばああいう感じなんだなと。私も古典的なキャラクター付されたキャラが結構好きです。作られたようなザ・アイドルとか、ザ・怪盗というのを意識しました。
キュアコスモは、猫耳で猫パンチしたり、変身バンクでもウインクしたりと、動きが猫ちゃんっぽくて可愛い仕草が多いので、可愛くやったほうがいいのかなと思っていたら、凛々しくお願いしますと言われまして、格好よさを意識しています。「にゃん」を結構言うのですが、すごく力強い「にゃん」を心がけています。力強い「にゃん」って結構難しいんですよね。キュアコスモはとにかくパワーを感じさせるような演技です。
ユニは流動的で、毎週違うのではないかと思います。演出される方によって「にゃん」の増減もあるんです。全然言わない回もあるし、元の台本にはあったんですが、多いのでカットしますと言う方もいらっしゃいます。
ユニは、ひかるたちとの距離がちょっとずつ縮まっていく感じなので、なかなか本心を見せません。でも夏祭りではすごくはしゃいだり、魚介類を見ると食べそうになったり。レインボー星にいた頃は無邪気な女の子だったのでベースはそこです。「私は一匹狼じゃないけど一匹猫だから、あなたたちの力は基本借りないつもりだけど、いつもありがとうって思っているけど言わないけどね」という感じで、非常に人間らしい女の子という印象ですね。ツンデレっぽいですが、現実にいそうな女子っぽいですよね。どこの職場にもひとりはいるはずです、多分。

——4つの名前がありますが、やはりユニが本物、基本なのでしょうか?

上坂 ユニが本物だとは思うんですが、マオとして歌っているときも心から楽しいと言っていましたし、ブルーキャットはテンションを上げるためにやっているんだと思います。
私はコスプレが好きで、実は料理がすごく苦手なんですが、先日メイド服を着て料理を作ったらすごく気合が入ったんですよね。ブルーキャットはこういう心理なのかなと想像しました。変化することが、より仕事の効率を上げるためのスイッチなんだと思います。
これは私の個人的な考えなのですが、ユニは本来獣人なんです。ひかるたちと一緒にいるときは人間の姿になっているのもスイッチなんじゃないかな、より地球に馴染めるように。あれを人間のコスプレと言ったらそうかもしれないので。

——それだけスイッチを持っているのは、かなり器用なんですね。

上坂 そうですね。だからこそちょっと時々自分がわからなくなっちゃうのではないでしょうか。

——これからのキュアコスモは、どういう感じになってほしいですか? 故郷のこともあって、わりと背負っているものが大きいキャラクターだと思いますが?

上坂 私としては最終的にはユニの心からの笑顔がみたいと思います。やはりツンデレといえばみんなデレを楽しみにそのキャラクターを見守るものだと思いますが、今は、手料理を食べて思わず「おいしいにゃん」とか言ったりもするけど、「まあまあね」みたいなテイストが強いんです。本当に心から「ありがとう」とか「あなたを信じている」というような言葉が言える、本当の意味でみんなと仲間になったという実感をユニ自身に持って欲しいですし、心からの笑顔が見たいなと思います。

——見ている人も望んでいると思います。

上坂 故郷が救われない限りは達成できないので、ユニのデレを見るために、ペンを集めて故郷を復活させ、憧れのオリーフィオさんを甦らせる、という大変なミッションがありますけれど、ユニの笑顔のために私自身も頑張りたいと思います。

文/阿部雄一郎

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