• すでに世界も変化している! 海外ソフビ事情!! 前編 いちみや忠義氏(サンガッツ本舗代表)Interview
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2019.09.10

すでに世界も変化している! 海外ソフビ事情!! 前編 いちみや忠義氏(サンガッツ本舗代表)Interview

いちみや忠義氏(サンガッツ本舗代表)

近年のアジアでソフビのクリエイター&ファンの勢いがもの凄かった事態を受けて、海外状況を教えていただこうと、2017年のGWに韓国「ART TOY CULTURE」、タイ「Thailand Toy Expo」、台湾のWRONG GALLERY個展「SUNGUTS SOFVI EXHIBITION」、ニューヨークの「FIVE POINTS FESTIVAL」と4カ国を巡るワールドツアーを敢行し、海外の現場を見てきたいちみや忠義氏(サンガッツ本舗代表)に以前お話を聞いた! その後いちみや氏は、2018年にはさらに出店を増やして、中国の北京と上海、アメリカの「 D-CON」にも参加。前回に続いてアジアをメインにさらに海外を巡って来たいちみや氏に新たな世界のソフビ状況をお聞きしたいと再びインタビュー! そこでは刻一刻と変化しつつあるソフビ世界情勢と、実は国内ソフビ界と同様の状況になりつつあることが浮き彫りに! まさに現在、国内外のソフビ界が抱えている事態をご紹介! ボリュームがあるので前後編にして今回は前編をお届け!


各国のイベントとその印象

ーー2017年に続いて2018年も世界のいろんなイベントに出店されましたね。

いちみや まず4月に上海の「SHANGHAI TOY SHOW」。ここはオリジナルもあれば版権モノもあって来場者は驚くほど多かったですが、日本のソフビが注目されている印象はそれほどなかったです。ただ決して悪いイベントではないと思いました。その後GWに韓国「ART TOY CULTURE」へ行ってからタイの「THAILAND TOY EXPO」へ。韓国の「ART TOY CULTURE」は結局1日しかいなかったし、そんなに売れませんでしたね。ちなみに去年は日本からのクリエイターが少なくて、どうもみなさん同時期の「THAILAND TOY EXPO」に絞ったみたいですね。そうえいばこの「ART TOY CULTURE」でおもしろいのが、韓国の作家もここに出ないでタイへ行ってしまうんです(笑)。ただ韓国のフィギュア熱が冷めているかといえば、韓国には韓国の人気キャラクターがいて、その作家さんは活躍されてますから、何ともわからないですね。ちなみに韓国のメインはPVCフィギュアで、ソフビのような中空フィギュアはない。韓国という国ではソフビが作れないから、作家さんでソフビを作られている方は日本で作ってますね。そしてタイの「THAILAND TOY EXPO」も良かった。昨年で2回めでしたが、初日はわりと売れました。4日間あるので、一昨年の反省で日によって販売物を分けるようにしました。その後、5月下旬から台湾の「WRONG GALLARY」でP.P.PUDDINGさんとのふたり展。この時期、各国でイベントが多すぎて、ファンが散っていた印象が強かったですね。今後もそういう状況が増えそうです。そして6月上旬にニューヨークの「FIVE POINTS FESTIVAL」です。アメリカでは後に行ったロスの「D-CON」よりこのイベントの方が好きですね。なんかイベントのサイズ感がちょうどいい。日本でいう「スーパーフェスティバル」みたいな感じで、それより狭いけど、ライブペイントがあったり空気感が近い。そうそうアメリカのイベントの特徴ですがアーティストアレイと言って、アメコミアーティストが「こんな絵を描くぜ!」っていうブロックがあるんです。つまりおもちゃを売るだけでないんですね。その次に同じ6月で香港のショップ・angelabbyでの個展です。ここでは「漢獣」を初売りして、思ったよりファンが来てくれました。そして6月下旬にキャラクターデザイナーのHARIKENさんと一緒に上海のFIRST MEET GALLERYでふたり展をやりました。この時はファンが少なかった……現地スタッフによると、これまで良かったけど、そろそろ日本人作家というだけでファンを呼べない雰囲気になってきたと言っていました。またこの日、上海の別の場所で日本人作家のイベントが行われていたみたいで、そういう日程かぶりがどんどん増えてるみたいでしたね。そして国内イベントが続いて、9月に再び台湾の「WRONG GALLARY」でカスタム展ですね。これはビックリするほどお客さんが少なかったです(苦笑)。スタッフが近所で「LUBUBU」が大人気のアーティスト・KASING LUNGさんの展示が行われてたからって慰めてくれました(笑)。そして9月上旬に北京の「BEIJING TOY SHOW」でした。海外イベントは3m × 3mの箱ブースで、以前の上海出店でソフビの持っていける量が限られるので、ブースがスカスカだったんです。その反省もあって今回の「BEIJING TOY SHOW」はP.P.PUDDINGさんとの出店でした。売り上げは思ったほどふるわなかったな……。ちなみに上海と北京の違いは、そんなに感じなかったですね。そして10月に台湾の「Taipei Toy Festival」です。なんだかんだ1番歴史が長くて、もう15年ぐらい(?)続いているので、わりと安定している印象ですね。会場は1号館がメインで一昨年は2号館の1階まで、去年は2号館の2階まで使っていました。ここと11月の「D-CON」で共通していることがあって、どちらも出店者が過去最大だったんです。入場者数も多分、減ってはいないと思いますが、それだけ出店者が増えるとファンが分散している感じがありましたね。

初出店だったイベント、今回3回目だったイベント

ーー昨年、初めてだった国やイベントは?

いちみや イベントで初は、ロスで開催された「D-CON」で、国では中国の北京と上海です。厳密にいうと上海は以前に1度、日本のショップ・ジャングルさん主催の「謝謝ソフビ万博 in 上海」に出店しましたが、まあ初めてみたいな感じです。北京と上海イベントの雰囲気は2017年に出店した香港の「TOY SOUL」とそんなに変わらなかったですね。ただどちらもそれほどソフビ需要が高いわけではない。小さなブラインドボックスモノやドールの方が強い印象でした。要は中国で人気のあるクリエイターモノを発売するメーカー・POP MARTがブラインドボックスモノを押してて、人気クリエイターのKenny Wongさんのキャラクターがコスプレした小さなフィギュアが売れている。だから全高約24センチほどで中空の値段が高めなソフビを買うお客さんは少ないです。だだそれはソフビファンがいないととるか? これから増える可能性があるのか? 判断しかねる部分はあります。

文/いしざか かのう