• 謎と期待が散りばめられた『牙狼〈GARO〉-月虹ノ旅人-』の楽しみ方
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2019.09.27

謎と期待が散りばめられた『牙狼〈GARO〉-月虹ノ旅人-』の楽しみ方

(C)2019「月虹ノ旅人」雨宮慶太/東北新社


冴島家の血統であり、最高位の強さを持つ黄金騎士ガロの称号を持つ冴島雷牙。前作にあたる『牙狼〈GARO-魔戒ノ花-』は、魔獣ホラーを封印する力を持つがゆえに、人間ではなく「魔導具」として扱われてきた石橋菜津美が演じるヒロインのマユリと共に、石板の封印から解かれたホラー、エイリスとの戦いが描かれた。本作は、『牙狼〈GARO-魔戒ノ花-』での戦いから数年後を舞台に物語がスタートする。

魔戒騎士として頼もしい姿に成長した雷牙は、女性を好んで喰らうホラー・ルトを倒すが、被害者の中に紛れていた屍人に触れられることで、ガロの鎧に多くの邪気を受けてしまう。屋敷に戻った雷牙を迎えるのは執事のゴンザ、そしてホラーを封印する力を失い、普通の女性となったマユリだった。『魔戒ノ花』はクライマックスの激戦を経て、マユリは深い眠りにつく。そして、そのラストはマユリが目覚めたところで幕を閉じた。その後、雷牙のもとに身を寄せていたマユリはどのような変化を見せたのか? ファンが想像を膨らませていた前作の「その後」にあたる微笑ましい日常が描かれる中で、新たな危機も訪れる。雷牙とマユリ、二人の前に白い仮面を被った謎の男、白孔(演:松田悟志)が出現。雷牙にとってマユリが大切な存在だと知ると、彼女に幻術をかけ、「黒ノ列車」へと誘うのだった。マユリの後を追って、謎の目的地である「アカモク」へと向かう「黒ノ列車」に乗り込む雷牙。その列車には、雷牙が秘める思いを揺るがす試練が待ち受けているのだった……。


原作・脚本・監督を務めるのは、『牙狼〈GARO〉』の生みの親でもある、雨宮慶太。そして、アクション監督は、『牙狼〈GARO〉』シリーズのアクションのクオリティを高めてきた横山誠が担当。『牙狼〈GARO〉』を知り尽くした2人よる、劇場作品だからこその映像美、さらに激しさを増したアクションは見応え満点となっている。

『牙狼〈GARO-魔戒ノ花-』の続編ということから、マユリとゴンザに加え、雷牙と共に戦った水石亜飛夢が演じる魔戒騎士クロウも登場し、レギュラーキャラが再集結する。




そして、ファンとして気になるのは、それ以外のキャストたちだ。

中山麻聖演じる主人公の冴島雷牙は、その名字が示す通り、『牙狼〈GARO〉』第1シリーズの主人公である小西遼生演じる冴島鋼牙と同じ血筋にある人物であることは、ファンであれば当然ながら知っていることだろう。そして、彼らの関係に関しても、これまでもさまざまな作品の中で断片的に提示される情報をもとに、いろんな想像を重ねてきたことだろう。今回、出演者として冴島鋼牙役の小西遼生、そしてその父である冴島大河役の渡辺裕之が出演することが告知されており、雷牙が名を連ねる冴島家の血統に関して語られるであろうことは想像に難くない。さらに、何の役かは明かされていないが、『牙狼〈GARO〉』の第1シリーズに出演していた京本政樹も特別友情出演が明記されている。かつて重要なポジションを担っていた出演陣が、雷牙とはどのように絡んでいくのか? 

『牙狼〈GARO-月虹ノ旅人-』は、いくつもの謎と期待が散りばめられているが、『牙狼〈GARO〉』ファンを満足させてくれる作品となっていることは間違いない。ぜひ、劇場でその衝撃を味わって欲しい。




『牙狼〈GARO〉-月虹ノ旅人-』
10月4日(金)より新宿バルト9ほか全国ロードショー

〈キャスト〉
中山麻聖、石橋菜津美、水石亜飛夢、松田悟志

〈スタッフ〉
原作・脚本・監督:雨宮慶太
アクション監督 :横山誠
製作・配給   :東北新社
2019年/日本/カラー/106分/16:9/5.1ch

(C)2019「月虹ノ旅人」雨宮慶太/東北新社

文/石井誠

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