• 『HiGH&LOW THE WORST』『Re:フォロワー』この秋最も旬な俳優・塩野瑛久の現在を訊く
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2019.10.04

『HiGH&LOW THE WORST』『Re:フォロワー』この秋最も旬な俳優・塩野瑛久の現在を訊く

主演ドラマに映画、舞台と、この秋出演作が目白押しの塩野瑛久さんインタビュー【前編】

主演ドラマに映画、舞台と、この秋出演作が目白押しの塩野瑛久さんが、10月10日発売のアニメージュ11月号「青山表参道HEROES!」(オスカープロモーション所属の若手男性俳優集団「男劇団 青山表参道X」通称:O-AOXより)のコーナーに登場! 11月号の発売に先駆けて、惜しくもページに収まりきらなかった塩野さんのインタビューを前編・後編に分けて「アニメージュプラス」で特別公開します!!

◆やりたいことが見つからなかった時期に転機が

——学生時代、夢はありましたか?

塩野 特に目指していたものはなかったです。小学生の頃は、友達が「サッカー選手になりたい」と言うから「サッカー選手になりたい」と、右にならえのような感じでした。でもプロの試合を観たこともほとんどなかったし、イマイチおもしろさがわからなかったんです。野球部の活動は楽しかったですが、それもプロを目指す気はなくて、周りに流されてきた人生だったんです。そんな時に出会った役者という仕事は、初めて「観るのも好き、やるのも好き」だったんです。それって、初めての感覚でした。役者じゃなかったらどんな仕事をしていたのかなんて想像できないぐらいに、僕にはこれしかないんだなと思います。

——きっかけとなる作品との出会いもあったんですか?

塩野 ゲキ×シネ『髑髏城の七人』という、舞台作品を映画として上映したものでした。観に行った時に完全に心を掴まれて、役者になりたいなと強く思ったんです。一回の上映で3時間ほどあるんですが、何度も劇場に観に行きました。

◆これまで演じたヤンキー役を振り返って……

——これまで演じた役の中で印象に残っているのは?

塩野 一つは初主演舞台の『純平、考え直せ』の純平役です。反社会的勢力の鉄砲玉に任命された青年役でした。千秋楽でも初日でもない日に、純平に入り込みすぎて、ある種のゾーン状態になったことがありました。嗚咽が止まらなくなってしまいました。終演後も、関係者の方や知り合いと面会ができないぐらいになって。その感覚は初めてだったので、かなり印象に残っています。また、日常生活でもその時に担当しているキャラクターに合わせた姿勢をしようと心がけるようになったのもこの頃からです。ただ、反社会的勢力の鉄砲玉って、なかなか想像つかないですよね。思い浮かんだのはポケットに手を突っ込み、なんとなくオラついてガニ股で歩く……というイメージでしたが、実際は逆らしいんです。絶対に手をポケットに手を入れないし、座る時は前かがみ。オラついているのは親分であって、鉄砲玉は何かあったらすぐに動き出せるようにしているそうで。そういう部分は、普段から意識していなければできないし、佇まいから変えないといけないなと思いました。

——ほかに印象的な作品はありますか?

塩野 不良役続きになりますが(笑)、ドラマ『さくらの親子丼2』の大豆生田香役です。香は少年院を仮出所した青年ですが、不良臭があまりなく、幼さもある純粋なキャラクターでした。ドラマでは多少ライトなタッチにしてありましたが、行き場をなくして困っている子どもたちは、現実社会で実際に起こっているわけだし、向き合わないといけない深刻な問題だと思います。でも「そういう子どもたちだって、楽しいことがあったら楽しそうに笑うので、純粋な部分を表現してほしい」と監督からディレクションがあったので、僕もそこを大事にしました。また、香に関しては、傷つきやすくもあるんだけど、周りの空気を読んだり、妹のために無理して笑ったりしてしまうところもあって。香は切ないラストでしたが、今も孤高に頑張っていると思いますし、また演じたい役の一つです。

取材・文/アニメージュ編集部