• 僕が君で、君が僕だッッ!!  井上祐貴&寺島拓篤 『ウルトラマンタイガ』SPECIAL対談!!
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2019.10.19

僕が君で、君が僕だッッ!!  井上祐貴&寺島拓篤 『ウルトラマンタイガ』SPECIAL対談!!

井上祐貴さん(右)、寺島拓篤さん(左)


コーヒーカップにタイガが落ちたのは衝撃でした


--改めてトライスクワッドの3人を見比べてみていかがですか。

寺島 タイタスがずるいなって。どうしても面白すぎるんですよね(笑)。

井上 こんなん(筋肉誇示ポーズ)で攻撃弾き返しますからね。

寺島 力の賢者っていうのが、頭脳と肉体という正反対の要素を持っているのが面白すぎてずるいなって毎回思うんですよね。

井上 1回ここらへん(太腿)で弾いてましたね。

寺島 弾いてましたね~。キャラクタースーツも今まで見たことのない感じで。あんなに内側からパンパンになってるスーツなんて見たことなかったので、驚きました。バトルシーンの撮影見学に行かせてもらったときに、初めてそこでタイタスが登場してて。ちょっと見てびっくりしましたからね。「え~っ、こんなのが出てくるの!?」って。デザインも顔とか全体的に独特な感じがあって。U-40を象徴する星だったり、結構キャッチーなデザイン要素と筋肉っていう組み合わせで面白さもあって。本当ずるいなって素直に思いました。でも、みんな三者三様、全員違っていて。フーマは一番ウルトラマンらしい顔立ちをしているのかなって思うんですが、でも3人とも共通して胸のあたりの鎧っぽい感じがあって。チームになっている感じがある中でも、ちゃんと個性が立っているんですよね。

井上 僕もそう思いますね。チーム感はなぜかあるんですよね。何なんだろうな。見慣れてるからっていうのも多少あると思うんですが。

寺島 そうだね、確かに。

井上 でも1つのチームにしか見えなくなって。本当に寺島さんのおっしゃるとおり、それぞれ個性がしっかりあるっていうのも面白いなと思います。タイプが変わるっていうのは今までもあったけど、完全に3人別々のウルトラマンっていうのが初めてということで、ちゃんと分けられていて面白いですね。


-- 寺島さん、日野(聡)さん、葉山(翔太)さんのお芝居で、個性の違いも際立っていますね。

寺島 ウルトラマンのキャラクターの違いもよく出てるし、ヒロユキとのやり取りでもまた全然変わってきますね。地球人とウルトラマン3体、これは絶妙なバランスだなって思ってます。

--ヒロユキも含めた4人のチームですね。劇中でも小さいウルトラマンたちが活躍しています。

寺島 コーヒーカップに落ちたのは衝撃でしたね(5話「きみの決める未来」)。あの精神体みたいなビジョンのときにはサイズも変えられるっていうのがなかなかおもしろかった。最初は普通にデカかったのにね。

井上 ウルトラマンのイメージ体がいる想定の撮影が、慣れるまでめちゃくちゃ時間がかかったんですが……っていうか最後まで慣れないんですけれど、結果から言うと(笑)。

寺島 慣れて欲しいな(笑)。

井上 現場に入って僕が「このシーンはどっちにタイガがいますか?」っていう質問から始まるんですよ。監督に「こっちかな」って言われて、こっちって。「サイズは?」「目線は?」っていうところだったり、怪獣とかも全部含めてなんですが、大きさと位置っていうのが毎回一定じゃないっていうのは新鮮でした。さすがに現場での指示を全部は覚えていないんですね、このときどんな大きさだったかっていうのは。放送を見て、完成した画面を見て「あ~、こんな感じだったな」って思い出す感じでした。だからコーヒーに落ちたのも、実際見ると「小っちゃ!」って驚いて(笑)。

寺島 撮影のときに確かなものがないもんね、ひとつも。それもすごいよね。

井上 だからそういう楽しみもありますよね。

--撮影のときはまだ寺島さんの声は入っていないんですよね?

寺島 入ってないですね。

井上 現場では助監督さんが代読してくれるんです。

寺島 助監督さんが入れてるんだ。そうなの。

井上 あの現場では助監督さんと会話をしてるんですよ。「タイガ」って言ったら「何だ」って助監督さんが言ってくれる。いつもそんな感じです。それは毎年みたいですね。

寺島 僕もヒロユキたちの撮影現場は見させていただいたんですが、なかなかこの(E.G.I.S.の)セットでやってるんだっていうのは不思議な感じで。建て込みもしっかりしていましたけど、それを外から見てるので、すごく不思議な感じだったんですよね。E.G.I.S.のみんなが仲良しなので、そこは見ていて安心感があるんですよね。それはオンエアを見ていてもそうですけれど。

井上 僕ら自身もE.G.I.S.のセットの中での撮影って、5日に1回くらいなんですよね。基本的にカナ社長とピリカはE.G.I.S.にしかいないので、セットの中での撮影の時は違う楽しさがあるんですよ。そのときの楽しい雰囲気を寺島さんは感じてらっしゃるのかなと。

寺島 外だと大体ゲストキャラとの絡みだもんね。

井上 常にホマレ先輩とっていう感じなので。それもそれで楽しいんですが、やっぱり華が(笑)。

寺島 画がだいぶ変わるよね。お2人とも美人だから。

井上 本当にそうなんですよ。ちょっと高い声があるかないかで。

寺島 (笑)。そのへん、男の子感出ますね。

井上 本当に楽しいんですよ。社長は本当にお姉さんみたいな雰囲気なので、身を任せられますし。

寺島 うらやましい(笑)。『R/B』のときは妹がいましたけど、トライスクワッドは男所帯なので。でもトライスクワッドの3人、男の子同士のわちゃわちゃ感みたいなものって、いつの時代も、特に大人のお姉さんからしたら可愛く見えるんでしょうね。男って結局みんなで集まると子どもになっちゃうんですよね。それがウルトラマンもそうなんだっていうのがすっごく可愛くて。設定的には(タイガは)中学生くらいってうかがったんですよ。タイタスに当てはめると「ダンナって呼ばれてるしな」って首をかしげるんですが(笑)。だからタイガ、タイタス、フーマも三者三様で違いがあって、うまいこと噛み合っている感じがするので。ボイスドラマとか聞くと、特によくわかっていただけると思います。

井上 本当に。ボイスドラマ、面白いんですよね。

寺島 本編の録音が別録りなので、なかなか掛け合いでやれることがないんですよ。一度フーマ役の葉山(翔太)くんと2人だけで録ることがあって、そのときはやっと絡めたなっていう気がしてうれしかったです。まだタイタスの日野(聡)さんとは録音現場で一緒になったことがなくって。実はみんな事務所が同じなので、事務所の中で会って、そこでも『タイガ』の話をしたりします。だからチーム感としては出てると思うんですが、まあ、これはキャラクターを演じているアクターさんのお芝居もありますよね。

井上 それもありますね。

寺島 あれはヤバかったですね。13話(「イージス超会議」)のアドリブ地獄(笑)。

井上 本当にさすがですよ。僕、基本的にアフレコの時は寺島さんの後に収録させてもらっているんです。時間的に入れ違いで。毎回お会いするのですが、ちょっと早めに行って聞いてるんです。この13話でトライスクワッドがわちゃわちゃしてるシーン、本当に難しいんですよ。

寺島 多分2~3分あったよね。E.G.I.S.のイメージキャラクターをどのウルトラマンにするかみたいな話でやってるんですが、そこで3人が一喜一憂している様子が出て、そこがほとんどアドリブだったんです。

井上 その中で、タイガのアクターさんの岩田(栄慶)さんが、ちょっとポーズするんですよね。

寺島 タイガがメチャクチャはしゃいでるんだよね(笑)。ひとしきり喜んだ後に、まあまあって2人をいなしてからもう1回喜ぶっていう流れになってて。一番のピークが一番うしろにくるのか、厳しいなって。気持ちの流れを作った上で、セリフはアクションに合わせて長いアドリブっていう、なかなか鬼の所業だったので。台本読んでて正直悩みました。

井上 本当にすごいんですよ。

寺島 めちゃくちゃ楽しかったけど、大変でしたね。12話までのタイガ、タイタス、フーマのやり取りだったり、ボイスドラマの中から得られる、これくらいはしゃいでいいだろうなっていうレベルが、自分の中でもまとめるのが大変でしたね。

井上 新しいタイガが見られるんですよ、逆に言うと。

寺島 そうそう、13話は一番今までで幼いですね。結構会話の多いのがヒロユキなので、そうなると戦うときの仲間っていう感じなんですよね。「ウルトラマンフェスティバル」のショーとかは、結構先輩方としゃべっていると育ちの良さが出たりして。この3人でいるとき、同年代の友達みたいな感じがようやくここで発揮されるのでだいぶ幼さは出ましたね。

--タイガっていろいろな面があるんですね。

寺島 地球人から見たときの巨大なヒーローとしての面と、父さんや先輩方といるとき、しっかりしようと頑張ってる若い戦士……。頼れる面とまだ未熟な面と、ここに来て幼い面が。

井上 またひとつ増えた感じが。

寺島 するよね。これはすごく印象的だったし、終えたときの楽しさはすごかったですね。「早くオンエア見たいな」っていうのがすごくあった回ですね。

井上 13話のアフレコは、寺島さんが悩まれていたのがわかりましたもん。録音スタジオで次に僕が入ろうって思ったら、「う~ん……」っていう表情だったんですよ。

寺島 俺も帰る準備して「ありがとうございました」ってなってるんだけど。

井上 なんか「う~ん……」っていう感じだったのを監督が読み取って、「もう1回やりましょうか」って言ってもう1回やるくらい、こだわっていて。

寺島 監督と話し合ってね。

井上 僕みたいに声の仕事をやってない人間から見たら、全然いいんです。めちゃくちゃ合ってるんです。でも、寺島さんがうなるくらいこだわっていらしたたので。

寺島 オンエア上どう編集されてるのかわからないんですが、2~3分の尺をつなげてやらないといけないのでタイミングもタイガの動きにビタビタに合わせたいなっていうのがあって。もう少しいろいろ拾いたいなっていうのもあって。コミカルなシーンですし、ある程度許されるかなと思って、ポスターで使われていた「そしてタイガはここにいる」っていうセリフとかを入れてみたら面白いんじゃないかなって。録音現場で初めて映像を見るから、やりながらアイデアが出てくるんです。自分的に録り直したいなっていうことも許してくださるし、こっちのアイデアもいいと思ったら入れてくださる。それは現場の懐の深さが感じられて、こういう時はやっぱりうれしいですね。

井上 本当に僕もめちゃくちゃ楽しみです。

寺島 僕と葉山くんの2人で撮影現場の見学に行かせていただいたんですが、実はそれが13話でしたね。「あのとき見たプレゼンしてるやつだ!」ってわくわくしました。

井上 そうだ、13話でしたね!

寺島 僕らのセリフに関して言うと尺も短いですし、やっぱり撮影や編集の方が百倍大変だろうって思いました。だから編集に時間がかかるのはすごくわかるので、ようやくここまでたどり着いたんだっていうのが、僕としてもあまりない経験でうれしかったですね。「(あのときの撮影現場と)ようやく一緒になれた!」って思って。


文/秋山哲茂

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