——今年の夏にはファンミーティングも開催されていますが、そういったファンの生の声はSNSも含めて結構気にかけていらっしゃるんですか?宮原 今回はツイッターを中心に展開している側面もあるので、皆さんが書かれていることは気にして読んでいますし、それは映画が公開されたときからそうですね。「よかった、がんばれ」から「もうちょっとかな」みたいなものまで千差万別なんですけど、それをうまく自分のエネルギーにしたり、作品を作る上での参考にしたり、ということはあります。でも優しい方が多いんですよ、やっぱり(笑)。そこは(やんわりと)甘えさせて頂いてます。
——映画の本編ってテーマ的には中学3年生というキャラクターたちの設定と同じくらいの年代の子供たちに向けた作品という面もあったと思うんですが、いまクラウドファンディングを支援してくれているファンの方たちはおそらく基本的に大人ですよね。それに対してはどのように考えていらっしゃいますか?宮原 元々最初やろうとしたのは、「東映まんがまつり」的なものだったんですね。全年齢、小さなお子さんから親御さんまで誰が見ても楽しめるものができればいいな、と思って作ったんですが、蓋を開けてみると思っていたよりも上の年齢層の方々が反応してくださった。ただ、観てもらった子供たちがすごく楽しんでくれた様子は見聞きしましたし、そういう実感もあります。一方で大きく支持してくれている層もちゃんと存在しているんだな、というのも認識していますし、それはとてもありがたいことだと思っています。
——クラウドファンディングを経て、作品の作り方自体もファンとやりとりしながら一緒に作り上げていくみたいな形に変わっていく可能性はあるんでしょうか?宮原 それができたらいいな、と思っていて、やっぱりオリジナル作品ってゼロからじゃないですか。前回の映画を作るときも全くのゼロからのスタートで、こちらが想定イメージしたお客さんに向けてボールを投げなきゃいけないんですよね。今回は、一度世に出たものなので、どういうところが受け入れられて、どういうところが至らなかったか、そういったことを踏まえて第2球を投じられるっていうアドバンテージは当然あると思いますし、そうしたお客さんの反応みたいなものを作品に反映できたりはすると思いますね。