と宝島社ネタを書いていたら、洋泉社の吸収合併と『映画秘宝』の休刊のニュースがアップされていました。
吸収合併についてはいろいろめんどくさそうなので触れるのを差し控えますが(私は経営者になったことはない生涯編集者なので)、休刊はいろいろ立ち会ったり傍観したりしてきました。創刊と休刊の山谷山谷を上り下りの人生でした。
徳間書店では、今は無き『Noel』という少女マンガ誌の休刊が言い渡されて『Chara』を創刊したり、よこの机で『少年キャプテン』が休刊するのを眺めるしかなかったりしました。局異動で『SF Japan』や『COMICリュウ』は作ったものの休刊には立ち会える場所にはいられなかったし、『ハイパーホビー』から『キャラクターランド』への誌名&取次コードの変更と再生にあがいたり、あの根性は脳みそが痛んだ今となっては絞り出せないでしょう。
で、『映画秘宝』は来年休刊するとの告知。別冊宝島の流れからはじまる好きな雑誌だったので、惜しいとしか言いようがありません。
5、6年前からか、洋泉社はすごい刊行点数になっていて、出版業界では新刊を出しすぎる会社は「デンジャラスゾーン」に入っているとみなされがちなので(取次からの返品の支払金額を、新刊の納品金額で何とかしようという自転車操業空間に紛れ込んでしまっている可能性が高いため)、心配していたのですが、こんなことになろうとは。
それこそ
『映画秘宝』と
『キネマ旬報』と
『映画芸術』の年間ベストを比較するのが好きでした。
いろいろネット情報をやはり追いかけてしまうのですが、宝島社が継続する可能性は低そうですね。サブカルの数少ない牙城のひとつなので、落城ではなく、移転にとどまってもらいたいものです。15年前くらいなら、会社を移って誌名・編集部を継続する手法が有効だったのですが、令和の今ではどうでしょう。
ということで存続を祈っています。