好評放送中の『推しが武道館いってくれたら死ぬ』。2月12日には、すでに劇中にも登場している『ずっと ChamJam』をはじめ、『ほっと♡サマーホリデー』『Fall in Love』の3曲を収録したキャラクターソングミニアルバムが発売される。『推し武道!音楽インタビュー』の第2弾は、原作の平尾アウリ先生と、音楽プロデューサー・寺田悠輔さんの対談をお届けします。――アニメを観て、ご感想はいかがですか。
平尾 そうですね。すごく綺麗でした。キラキラ。音がついてて。漫画は音が入ってないじゃないですか。「ちゃんと足音するんだ」って思って(笑)。私、漫画に擬音を入れないんですよ。書き文字が苦手で。それを個性ということにしようと思っているので。
寺田 アフレコはほとんど来ていただいていたんですが、その先の音をつけるダビングは基本こちらにお任せしていただいています。
――放送はリアルタイムで観られていますか?
平尾 観られてないんです(笑)。テレビのある部屋と作業部屋が別で、あまりテレビの部屋に行かないというのもあるのですが、ちょうど昼寝の時間なんです(笑)。
寺田 夜の昼寝ですか?(笑)
平尾 私のスケジュール的に、仮眠をとっていることが多い時間なんです。でも事前にデータでいただいているので、ちゃんと観ていますよ。
――では楽曲のお話に。実際に楽曲を作られるときに、先生のほうから楽曲に対する注文やお願いはあったのでしょうか。
平尾 音数少なく、ちゃんと完成されたメジャーな感じではないイメージをお伝えしました。
寺田 言い方難しいんですが、“そこまでちゃんとしてない”みたいな感じでしょうか。ローカル感といいますか。シナリオ打ち合わせのときに初めてお会いして、音楽のイメージを確認させていただいたんですけれど、そのときにとあるローカルアイドルの名前をあげられたんです。そのアイドルの楽曲を聴いて、雰囲気を掴んでいった感じですね。
――そのアイドルの楽曲を聴かれたときは、率直にどういう感じだったんですか。
寺田 感想としては「何かわかる」っていう感じでした(笑)。ChamJamが歌っている曲という想像もして、「なるほど」と思いましたね。その後MVも何本か見たりして、方向性を固めていき、そのイメージをもとに劇中歌コンペをさせていただきました。
――コンペで集まった曲は、全て聴いたんですか。
平尾 いただいたものは全部聴きました。そのあと、どれがいいっていう話を結構いっぱいした記憶があります。
寺田 最終的には満場一致で『ずっと ChamJam』がいいという話になっていきました。
平尾 作詞・作曲のヒザシさんご本人が、歌を入れてくださっていて、その時点で好きになってましたね(笑)。
寺田 声が入っていたので、イメージが湧きやすかったんです。ローカルな味というか、魅力がすごく伝わったので、ChamJamは最初こういう方向性だと決めさせていただきました。