キャラデも総作監も
小美野雅彦監督
青木 初監督ですが、仕事はスムーズですか？
小美野 僕はアニメーターとしての活動期間が長くて、25歳くらいから絵コンテもやっていました。今までは号令が下されたら、MAXスピードで走り抜けていましたが、監督は違いますよね。指示を出して、色々な人に仕事を進めてもらう場を作らなくてはいけない。100％は出来ていないかなと思っていますが、やるしかないですね。
青木 やって楽しいことは？
小美野 やればやるほど、だんだん出来上がっていくこと。1日おきに何かが出来上がる。その過程が楽しくて。ためてためて「わー」って進む瞬間が快感ですね。
天野 確かに、アニメってラッシュを観る時が一番楽しいですよね。
小美野 多くの人の技が加わるので、声とか音楽が入るだけで、すごく変わってきます。そこが楽しみです。
青木 『ジビエート』は、音楽の担当も有名クリエイターが参加していますからね。
天野 才能のある人が集まっていますよね。音楽を聴いた時も感じましたし、アニメの絵を見てもかっこいいし、そういう感じはします。
小美野 さまざまな要素が混ざり合って共鳴しあった時の感動は大きいと思います。映像と音楽がまさに融合した瞬間とか、ドラマとキャラクターの表情芝居がマッチングした瞬間とか。ただし、僕は15年この業界にいるんですけども、それができたなって思う瞬間が何度かしかないんですよ。今回はそれを目指したいと思っています。
青木 『ジビエート』は、高い目標を目指しているんですが、アニメ制作を発注する時、自分の想像の5割ぐらいかなって思って、上がってきたものを叩いていくっていう事を覚悟していたんですけど、ところが皆さんが最初に上げてくるものが、想像の８割ぐらいなんですよ。こんなに底力があるというか、50点で上がったものは叩いても80点ぐらいにしかならないんですけど、最初から80点で上がってきたものは、120点にいくことも可能であるということをひしひしと感じています。
天野 もともとマッドハウスとか、プロダクションIGとかのリアルな絵が好きなので、アニメは大大大満足。楽しみにしてます。
青木 小美野さんは作画監督もされてるのですか？
小美野 キャラクターデザインも総作画監督も僕がやっています。
天野 同じキャラクターでもアニメーターや作画監督が変わると印象がガラッと変わりますからね。アニメは結構そこが大事ですよ。だから、小美野さんが全部チェックするっていうことで、どんな仕上がりになるのかとても楽しみです。
青木 世界中の『ジビエート』を楽しみに待ってくれているアニメファンにメッセージをいただけますか？
小美野 アニメ制作はお祭りに似ていて、作ることもお祭りなのですが、完成したアニメをお客さんとシェアして、一緒に盛り上がっていけたらいいなとも思っています。それを日本のみならず、海外のアニメファンとも一緒に出来れば、僕の錆びついた英語力も復活するかもしれないと思ってます。
青木 第2弾PVは２週間で60万再生と、すごいことになっていますしね。
小美野 単純に嬉しいです。なかなか実感はないのですが、やっぱり本編が公開される今年の夏に向けての励みになります。
天野 このまま、突っ走って、美味しい酒をみんなで飲みたいですね（笑）。
●2020年7月アニメ放送決定
Twitter●@gibiateproject
公式HP●https://gibiate.com/jp/
STAFF●企画・製作総指揮／青木 良 キャラクター原案／天野喜孝 モンスターデザイン／芹沢直樹 音楽／古代祐三 監督／小美野雅彦
CAST●神崎千水／柿原徹也 真田兼六／東地宏樹 船田キャスリーン／藤井ゆきよ 鬼倉雪之丞／羽佐間道夫 ほか
（C）「GIBIATE PROJECT」製作委員会
文／アニメージュ編集部
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