• 【レポート】『MANGA都市TOKYO』日本のサブカルを詰め込んだ展覧会が開催中
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2020.08.16

【レポート】『MANGA都市TOKYO』日本のサブカルを詰め込んだ展覧会が開催中

▲展示の目玉となる巨大な東京の都市模型

ニッポンのサブカルチャーを語る上で、「東京」という街は避けては通れないものなのかもしれない。

都市「東京」を映し出してきた日本の漫画やアニメ、ゲーム、特撮が一堂に会する展覧会『MANGA都市TOKYO ニッポンのマンガ・アニメ・ゲーム・特撮2020』が東京・国立新美術館で開催中だ。

同展は、2018年にフランス・パリで開催され、約3万人を動員した『MANGA⇔TOKYO』展の凱旋展示。東京を舞台にした日本のマンガ・アニメ・ゲーム・特撮作品90タイトル以上をセレクトし、500点以上のマンガ原画、アニメ制作資料、東京にまつわる歴史資料などを展示し、破壊と復興を繰り返してきた東京の歴史と日常を振り返る内容になっている。
▲同展のオリジナルキャラクター、ヨリコとヴィッピーの等身大パネルがお出迎え 

会場に入るとまず目に飛び込んでくるのは、1000分の1の縮尺で再現された幅約17メートル、長さ約22メートルの巨大な東京の都市模型と大型スクリーン。スクリーンには『AKIRA』や『シン・ゴジラ』、『電車でGO!』など東京を舞台にした作品の映像が流され、東京という街の大きさとその多様性を感じさせる。

会場は都市模型を囲むように展示がされており、その展示は3つのセクションに分かれている。
「セクション1:破壊と復興の反復」では、『AKIRA』や『ゴジラ』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序/破』『千年女優』などの作品を映像や制作資料などで紹介。ゴジラが東京のどのような場所を壊していったのか、地図で距離感を掴むことが出来るような展示もある。関東大震災や東京大空襲など、火災や震災、戦争被害に何度となく見舞われてきた東京の姿が作品に与えてきた影響を感じることができるようになっている。
▲『AKIRA』の展示

続く「セクション2:東京の日常」では、江戸時代を舞台にした漫画『百日紅』や『さくらん』、明治時代の『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚ー』というように、作品を時代ごとに様々な切り口で紹介。大正時代の女性の社会進出や都市の変化が見られる作品としては、ゲーム『サクラ大戦』やマンガ『はいからさんが通る』を、昭和の戦後復興、高度経済成長期の光と影を写した作品としては、漫画『三丁目の夕日』『あしたのジョー』などを、貴重な原画や設定資料などと共に展示している。
▲『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚ー』で明治時代を説く

時代が進み、バブル経済期の若者の華やかなライフスタイルやファッションを切り取った作品として、マンガ『To-y』『シティーハンター』などを紹介。東京の象徴として描かれる東京タワーや新宿都庁舎が登場する作品として、マンガ『カードキャプターさくら』やアニメ『美少女戦士セーラームーン』を挙げ、バブル崩壊後の都市に生きる現代の等身大の人間を描いたものとしては、マンガ『ソラニン』や『花のズボラ飯』、『ひとり暮らしのOLを描きました』などが紹介されていた。

アニメージュプラス編集部

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