• 『海辺のエトランゼ』村田太志・松岡禎丞特別対談!
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2020.09.11

『海辺のエトランゼ』村田太志・松岡禎丞特別対談!

▲左から村田太志さん、松岡禎丞さん (C)紀伊カンナ/祥伝社・海辺のエトランゼ製作委員会

9月11日から全国の劇場で公開される映画『海辺のエトランゼ』。同名の原作漫画は、同性同士の恋愛模様を描いた作品でありながら、その瑞々しく爽やかな作風が幅広い層から人気を集めている。この度公開される映画に出演する、声優の村田太志さん(橋本駿役)と松岡禎丞さん(知花実央役)に、作品の魅力や原作者の紀伊カンナ先生とのエピソード、お二人の考える駿と実央の関係性など色々とお話を伺ったアニメージュプラス独占インタビューをお届けします。

――原作を読まれての印象をお聞かせください。

村田 すごく童心にかえった気持ちにさせてくれる、と言うのでしょうか。多感な頃に見た漫画を、もう一度新鮮な気持ちで見させてくれるような感覚に浸ることができる漫画ですね。ノスタルジックな雰囲気の絵でありながら、コメディシーンではキャッチーに心をグッと掴むものがあります。「そうそう、こういう表情!」「こんな展開、昔の漫画やアニメにあったよね」というのを、いい意味で思い出させてくれる漫画でした。

松岡 最初のCDドラマの時に、資料や台本と一緒に原作をいただきまして。こういう言い方をしたら紀伊カンナ先生に失礼かもしれないのですが、表紙からはBL作品だと分からなかったんです。「これはどういう話なんだろう」と読んでいったら、「あ、BLだったんですね」となりました。

――BL作品だと知らずに読まれていたと。

松岡 そうなんです。それに紀伊先生の描かれる世界観はものすごく綺麗で、本当にいつまでも続きを見ていたくなるんです。「ずっとこの世界観に浸っていたいなぁ」という、僕が普段あまり思わないような感情が生まれました。
▲お二人も魅了された今作の映像美

――紀伊先生とはどのようなやり取りをされましたか?

村田 CDドラマの収録も劇場アニメの収録もいらっしゃっていましたが、照れ屋さんなのかなという印象です。あれだけ繊細なものを描く作家さんだから、余計にそうなのかも。僕もなんですが、表現の時は思いっきりやるけれど、普段は「大丈夫です……」みたいに引っこんでしまうほうが多いのかなと思います。ある意味、オンオフがしっかり切り分けられているのかなという印象で、素敵な方でした。

松岡 最初のCDドラマの時にご挨拶させていただいたのですが、「よろしくお願いします」という言い方も本当にシャイな方で。

村田 そうでしたね。

松岡 それにすごく優しい方なんです。CDドラマの巻末トークで「映像で見たいですね」と話していた時も、ミキサーブースを見たら反応してくださっていました。本当に優しい。

村田 今回の劇場アニメでのキャスト続投も、紀伊先生が「キャスト続投は大前提」とおっしゃってくださったそうで。(CDドラマがアニメ化される際にキャスト変更になる作品も多い中)ありがたいです。やっぱり口に出して言ってみるものですね。熱意が伝わってよかった!

松岡 言ったもの勝ちですね(笑)。

――劇場アニメのアフレコで、苦労されたところはありますか?

村田 すごく痛いところを突かれたけれど、ここで激しく反撃したらそれはそれで自分のプライドが許せない……みたいなところがあるんですよ、男って(苦笑)。もし女性だったら「何よ!」みたいな感じで強く返せたかもしれませんが、男の僕としては若干反撃する程度で終わるのが正解かなと思って。そういった男のプライド加減の部分で、僕がちゃんと感覚が掴めていなかったことがありました。

――プライドの加減が、村田さんと駿では違ったと?

村田 そうですね。僕が出し足りなかった部分も、「なるほど、駿なら出していいんだ」と。その感覚の違いが掴みづらくて、何回か同じシーン、同じセリフを繰り返し試させていただいた部分がありました。

▲左から村田さんが演じる駿と松岡さんが演じる実央

――実央は高校生の頃と、再び島に戻ってきた3年後で、かなり印象が変わりますが、演じていていかがでしたか?

松岡 この劇場アニメで初めて『海辺のエトランゼ』を観る人からすると、「こいつ一体何があったんだ!?」と言うくらいの変わり方ですからね。でも、離れていた期間のことも、きちんとしたバックボーンとして描かれているので、違和感なく演じられました。

――バックボーンの部分をご覧になって、どう思われましたか?

松岡 実央なりに苦悩して前に進んだのだと思いました。それに、きちんと駿のことが好きだったんだなと。

村田 うん、本当に。駿は無責任にも、ただ声を掛けただけなんですけれどね(苦笑)。結果的に成長したから良かったです。

C)紀伊カンナ/祥伝社・海辺のエトランゼ製作委員会

文/新庄圭 写真/井上大輔