• 劇場版『SHIROBAKO』宮森あおい役・木村珠莉登壇の舞台挨拶レポ!
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2020.10.12

劇場版『SHIROBAKO』宮森あおい役・木村珠莉登壇の舞台挨拶レポ!

(C)2020 劇場版「 SHIROBAKO 」製作委員会

2月29日より全国各劇場で上映され、現在は公開時よりグレードアップした内容で再上映中の『劇場版「SHIROBAKO」』。そんな本作のトークショー「悪あがきだよヨーソロー!」が、10月3日(土)、東京・立川シネマシティで開催された。

『SHIROBAKO』はアニメの制作現場を舞台としたオリジナルアニメーション。高校のアニメーション同好会で、いつか共に商業アニメーションを作ろうと誓った5人の女の子を中心に、シロバコの完成を目指し奮闘するアニメ業界にスポットを当て、日々起こるトラブルや、クリエイティブな仕事ゆえに起こる葛藤や挫折、集団で作るからこそ起こる結束や衝突といったアニメ業界の日常を映画いた群像劇作品だ。
監督は『ガールズ&パンツァー』などの水島努、制作はP.A.WORKS、原作は武蔵野アニメーション。タイトルは、ひとつの作品が完成した際、制作者が最初に手にする白い箱に入ったビデオテープ=通称 “シロバコ” から来ている。

10月3日(土)に開催されたトークショーには、監督・水島努さん、宮森あおい役・木村珠莉さん、番組プロデューサー・永谷敬之さんが登壇。

最初の挨拶で木村さんは「7ヶ月の時を経て、みなさんとこうしてお話できる機会をいただけたことが、本当に幸せなことだと思います」と一言。水島監督は「作品が完成したときは、すぐに舞台挨拶ができると思ってエンディングに舞台挨拶のシーンを入れたんですけど、まさか7ヶ月も経ってしまうとは思いませんでした。ただ、今はこういった機会をいただけて感無量です」と挨拶し、イベントがスタートした。

トークショーは永谷さんの司会進行で進み、まず「本作をファンのみなさんにお届けできた今の心境は?」と聞かれた水島監督は、「2月29日の公開はタイミング的によくないと、色々な方に言われました。でもあと一ヶ月遅れていたらいつ公開できていたかわかりませんでしたし、再上映版として長いスパンで上映していただき、こうして舞台挨拶もできたので、逆にあのタイミングで公開できたことはよかったと、今は前向きに考えています」とコメント。

木村さんは「キャストたちはみんな、『SHIROBAKO』という作品を愛していて、劇場の本編を見たあとに、舞台挨拶でファンのみなさんと『あそこよかったよね』って、語りあいたいと思っていました。でも世界的な状況によって、それができないってわかった後のもどかしい感じが、タイマス事変後のムサニの状況と重なって見えてしまって……。スタッフのみなさんも辛かったと思いますし、私たちも気軽に『見に来てね』とは言えない状況で、どうしたらいいのか悩んだこともありました……。なので今日という日を迎えられたことは、とても嬉しいです」と、ようやくファンの前に立てた喜びを語ってくれた。

そんな二人のコメントを受け、永谷さんも「正直、僕らも初めてのことだったので、どうしていいかわかりませんでした。でも本作はアニメ業界を描いた作品なので、このタイミングで上映するのもある種の運命というか、めぐり合わせなのかなと思いました」と、公開時の思いを話してくれた。

そしてトークは本編の内容に移り、「劇場版でやりたかったこと」について。
水島監督は「やりたかったことは(劇中作の)空中強襲揚陸艦SIVAと同じですね。現実には思うようにいかないことってたくさんあって、そういうことが続くと、『もういいかな』と諦めてしまうことがあると思うんです。それでも『うまく行かないことがあってもやり続けるんだ』という、人生と言ったら大げさかもしれませんが、仕事をするときの心構えをSIVAの中に全部込めています」と作品に込めた思いを話してくれた。

続いては「今回ムサニの様子ががらりと変わっていますが、どういう意図でこの状況にさせたのでしょうか?」との質問が。
これに対し水島監督は「アニメ業界のあるあるなんですが、絶好調のときって、その後すとーんと落ちてしまうことが多いんです。具体的なことは伏せますが(笑)、タイマス事変みたいなことはわりとあって、そこから這い上がれる人と這い上がれない人がいます。若いときにブイブイ言わせてた人が、そんな嫌なことをきっかけにそのまま沈んだままになっていたりして……。そういった業界のあるあるに向き合って描いていこうと思ったんです」と、制作意図について話してくれた。

その後、永谷さんはタイマス事変について、「アニメ業界は信用で進んでいく部分があり、例えば水島監督と『SHIROBAKO』という企画をいっしょにやりましょうと、お願いした初期段階には契約書がないことが多いんです。その後作品の企画書を作って、各出資者の稟議を通って初めて制作にGOが出るんです」と、実際のアニメ制作の流れを踏まえながら説明。

さらに「今回は丸川が相手を信用しすぎたと言っていましたが、アニメ業界的にはよくある進め方で、現実ではプロデューサーがそういうことをしっかりとクリアしていって、平穏に進んでいくことがほとんどです。なのでシナリオ会議で脚本を読んだとき、『モデルケースのある話ではないよな?』とは思いました(笑)」とコメント。しかし水島監督がすかさず「いや(モデルが)ありますよ?」と突っ込むと、会場は大きな笑いに包まれていた。

(C)2020 劇場版「 SHIROBAKO 」製作委員会

アニメージュプラス編集部