──それぞれの担当の中で「力が入った」「これは手応えがあった」という曲は?
堤 PV第2弾でも使われているバトルをイメージした曲です。一番最初にこの『呪術廻戦』のために書いた曲ということもあり、力が入りすぎちゃってまとめ上げるのに苦労しましたが(笑)。PVに使われるということも想定していたので、派手にしようという意識も他の曲より強かったです。ロックだったり、ラップだったり、『呪術廻戦』の世界のちょっとドロドロした部分をシンセやアイリッシュフルートで表現したり、エスニックコーラスも入っている。自分の曲の中では一番、ジャンルに捕らわれないハイブリッド感が出せていると思います。『呪術廻戦』全体を象徴するような曲として仕上げられたのではないかなとも思いますね。
照井 伏黒の曲の中で、狂気に寄せた曲があります。その曲は自分が今までやってきた音楽のエッセンスを上手く持ち込めたのかなと思っていて、自分の担当曲中では結構、気に入っていますね。今回、僕の担当曲はバトルの曲が多かったので、わりとストレートにかっこよかったり、緊迫感があったりする感じなのですが、その曲はバトルでありつつ変化球で。よりディープな、狂った感じが表現できたかなと思っていて。もし作中で使っていただけたら、どういう風に映像にハマるのかなと、今から自分でも楽しみです。
──桶狭間さんはいかがですか?
桶狭間 先ほども少しお話しした、画合わせをしたバトルシーンの曲ですね。ネタバレになってしまうので詳しくは言えないのですが、後半のほうで “術式” が放たれるシーンがあり、そのシーンは朴監督から事前に「画合わせで曲をお願いしたい」と依頼されました。監督みずから画合わせにしたいとおっしゃるくらいだから、きっとすごい画ができあがってくるんだろうなと、勝手に想像しています(笑)。
──後半、クライマックスのバトルですね。
桶狭間 そうですね、私もどんな画がくるか楽しみにしているので、みなさんもぜひご期待ください。
──ありがとうございました。では最後にファンへのメッセージをお願いします
堤 作品世界を引き立てつつ、強く印象に残る音楽が仕上げられたと思います。この先、物語も音楽もさらにディープになるのでお楽しみに!
照井 第1話を観て、原作ファンの期待を裏切らないクオリティだと感じました。音楽も、われわれ3人の個性が活かされた今までにないものになっているので、ぜひ最後まで楽しんでください。
桶狭間 原作のファンもはじめて作品に触れる人も、どちらも楽しめるアニメになっていて、さすが朴監督だなと思いました。私たち三人が力を込めて作った音楽も、一緒に楽しんでいただければ嬉しいです。
(C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会