• スタジオジブリ広報部長が語る、高畑勲監督と『ロング・ウェイ・ノース』
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2020.12.02

スタジオジブリ広報部長が語る、高畑勲監督と『ロング・ウェイ・ノース』

『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』 ブルーレイ発売中/デジタル配信中 (C)2015 SACREBLEU PRODUCTIONS / MAYBE MOVIES / 2 MINUTES / FRANCE 3 CINEMA / NØRLUM 発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン

ウォルト・ディズニー・ジャパンは、高畑勲監督が日本での公開を訴え、フランスでの劇場公開から4年越しで日本で発売することになった傑作アニメーション『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』が12月2日(水)よりブルーレイ/DVDが発売開始。本作の発売を記念して、スタジオジブリ広報部長 西岡純一氏への特別インタビューが解禁となった。

『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』は「東京アニメアワードファスティバル2016」の長編アニメーション部門でグランプリを受賞。行方不明になった冒険家の祖父を探すために、14歳の貴族の子女サーシャが北極点を目指すシンプルな冒険譚だが、生き生きとした生活描写と主線を排した温かみのある絵、緻密に計算されたレイアウトなどによって唯一無比な力強いアニメーション映画となっている。

そんな本作との出会いや、高畑監督との関係性、そして、三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーのラインナップに加わるまでのエピソードなど、スタジオジブリ広報部長ならではの視点で作品の魅力を語る!

西岡氏と本作が出会ったのは2016年の東京アニメアワードフェスティバル。「シンプルな絵ながら、日本人に受け入れやすそう」という第一印象だったそう。その後、アンスティチュ・フランセで実施された上映会で高畑監督による講演があり、日本での配給が決定。西岡氏も改めて本作の良さを感じ、のちに三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーの作品としての発売が決定した。この三鷹の森ジブリライブラリーの一番の協力者は高畑監督。監督が「(この作品を)なぜ日本で劇場公開しないのか?」と講演で話していたことも、ラインナップに加える大きな後押しとなった。

スタジオジブリの永遠のテーマは、宮崎駿監督や高畑勲監督の思想に基づき、「子供たちにとって優良なアニメーションであり、子供から大人まで楽しめること」。西岡氏は「三鷹の森ジブリ美術館ライブラリーのラインナップに加える作品も、その軸がぶれないようにしている。このままでは世の中に忘れられてしまう作品や、もっとたくさんの人に見て欲しいと思う作品に、スタジオジブリの名を冠することで少しでも注目してもらいたい」と語る。

さらに西岡氏は、三鷹の森美術館ライブラリーのラインナップに加えるポイントとして「大前提として、コマの運び方、ストーリー、テンポ、見ていて好きになり応援したくなるような “好感度を上げるキャラクター” がいることなど、“面白い” と思える要素が揃っていること、また見ていて飽きない作品であること」を挙げる。加えて「 “名作” と呼ばれているものに共通することは「いつまでも色褪せないこと」ですね」と語った。

西岡氏が好きなキャラクターとシーンは「女主人オルガと、サーシャが彼女と暮らし成長していくシーンの表現方法!」。祖父を捜すために乗るはずだった船に乗れず、港で途方に暮れていた主人公サーシャを救ってくれたのが、居酒屋の女主人オルガ。慣れない生活の中、サーシャが徐々に成長し、最終的にはオルガに率先して店を切り盛りしていく彼女の成長を見事に描いている。

また、「北極圏に近づいていく時の雪と風のブリザードのシーンは、実際に寒さを感じさせるほど。このようなシーンでの表現力は、レミ・シャイエ監督ならではのこだわりや観察力が素晴らしいですね」と加える。


最後に、本作をどのような人に勧めたいか問うと「画がとてもキレイなので、絵本が好きな人に見てもらえたら。あとは、ヨーロッパで作られているようなアート系のアニメーションに興味がある人は、この作品から見るのがおススメです」とのこと。
さらに「あったかいコタツに入って見るのはどうでしょうか。クリスマスプレゼントにもぴったりですね」と、本作をギフトとしてもおススメしてくれた。

この冬は、暖かい部屋で家族や友人たちと『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』を是非見て欲しい。

『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』
ブルーレイ発売中/デジタル配信中
発売/ウォルト・ディズニー・ジャパン

(C)2015 SACREBLEU PRODUCTIONS / MAYBE MOVIES / 2 MINUTES / FRANCE 3 CINEMA / NØRLUM

アニメージュプラス編集部