◆『雪が降った日』
寺西「今まで戦ってきた記憶達と共にある曲です」
――シングルに収録することになった経緯をお聞かせください。
幹葉 リリースが12月ということで、クリスマスというか冬の曲を入れたいねって話をしている時に、「あっ、あの曲あるじゃーん♪」って(笑)
寺西 「あの曲あるじゃーん♪」(笑)
――こちらは、インディーズ時代の曲だったんですよね?
寺西 はい。インディーズ時代の人気曲です。
幹葉 リアレンジするくらい、お気に入りの曲よね!
寺西 うん。この曲は思い入れがすごいあります。
――思い入れというのは……?
寺西 インディーズ時代に大事な場面で、この曲を披露するということが多かったので。今まで戦ってきた記憶達と共にある曲です。聴いていると色々と思い出しますね。悔しい思い出もありますし……。
幹葉 このバンドで初めてワンマンライブをやった時も、セットリストはこれが一曲目で。SEを、テラくんがオルゴールバージョンで作ってくれたんです。
寺西 はい。頑張って作りました。
幹葉 なので、この曲は思い入れが大きい曲ですね。
――なくてはならない曲のうちの一つなんですね。
幹葉 はい。
――この曲は、どのようなコンセプトなんでしょうか。
寺西 朝起きて、バッと外の景色を見た時に、いつもとは違う真っ白な雪景色が広がっていたら、子どもも大人も理由なくテンションが上がっちゃうと思うんです!
幹葉 上がっちゃうね~!
寺西 「わあ、雪だー!」って、ワクワク高揚してる一瞬を曲にしたくて作り始めました。僕は歌詞を書く時に、そういう一瞬のことだけを書いたりするのでワンコーラスで終わりがちなんですけど、他の部分を幹葉と一緒に考えることで、また別の視点から物語が進んでいったりします。
幹葉 インディーズ時代の最後に出した『雪と星と僕ら』というアルバムの中に収録されている『Enemy spotted!!』という楽曲があるんですけど。その曲は巨大で狂暴な雪だるまと我々が戦う! っていう物語、ね?(笑)
寺西 はい(笑)
幹葉 その一瞬を、テラくんが熱く曲にしてくれていて、私もすごくお気に入りの曲なんです。『雪が降った日』は、『Enemy spotted!!』で戦って、心も体もクタクタになった雪だるまが、ある少女と出会って心を癒していく物語を自分達で作り出しました。音的には、クリスマスや雪のイメージをより加えたアレンジに変えて今回収録しています。『サヨナラナミダ』と『ほしのかけら』では悲しみを歌っていますが、この曲は疲れ果てた存在に寄り添う「優しい悲しさ」を歌っている曲なので、3曲目にぴったりだなって思っています。
――楽曲を聴いた際に、ケルト音楽の雰囲気を感じました。その点はいかがでしょうか。
寺西・ますだ あーー……!(頷く)
――作曲された際に、意識されていたんですか?
寺西 意識はしていなかったんですけど、当時はケルト音楽を結構聴いていた時期だったので、もしかしたらリズムや譜割りにそういう影響が出ているかもしれないですね。
――『ほしのかけら』には《夏の日》という単語が登場しますが、こちらの曲には冬の美しさが溢れているように感じます。皆さんはどの季節が一番お好きですか?
幹葉 これはねえ……!
寺西 「せーの」で言う?(笑)
幹葉 あっ、いいね!
――是非是非!
寺西 いくよ?
ますだ 言うで?
幹葉 はい!
寺西 せーの……
幹葉 夏! 寺西 冬。 ますだ 秋。
一同 お~!?(大笑)
寺西 『雪が降った日』が好きで。雪景色を見ながらとか、冬の日のドアを開けた時に冷たい空気が鼻にスッと入ってくる感じが曲とマッチしているなって感じています。すごく自画自賛しているところではあるんですけど……それゆえに、冬が好きですね。
幹葉 ますだ、秋って言った?
ますだ 秋ですね。
寺西 気候的に?
ますだ 気候的な意味と食べ物的な意味で。食欲の秋とも言いますし、なんでもおいしいので。
――幹葉さんは夏なんですね。
幹葉 私は、どの季節も好きなポイントがあるんですけど、寒いのが苦手なので夏で!