いろんなリズムの香り漂うアルバムが完成！ 伊藤美来インタビュー

夢のような撮影はあっという間！

――そんな特撮好きの伊藤さんが、『劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』にゲスト出演されるんですよね。

伊藤　すごい……まだ夢かなとかちょっと思っています。お話をいただいたときはびっくりしました。

――どういう経緯でお話がきたんですか。

伊藤　以前、『仮面ラジレンジャー』にサプライズゲストで電話出演させていただいたときに、ファン代表のように特撮が好きだとお話しさせていただいたんです。それを覚えてくださっていたプロデューサーさんが今回声をかけてくださいました。アナウンサーヒューマギアの役で、原稿を読むシーンがあるので、声優さんがぴったりなんじゃないかということでお声がけいただいたようです。
好きなものは「好き！」って大きい声で言っておくべきだと思いました。好きって言ってなかったらもちろんラジオにも出てないし、そもそも『仮面ラジレンジャー』は公式の人しか出たことないって聞きました。私は非公式!?　いや、これまでなんの作品にも出てなくて、「好き！」でしかなかったのに出させていただいて。アーティスト活動とか声優のお仕事を頑張ってきたから報われたのかなって。一生懸命お仕事をしつつ、好きなものは「好き！」って、声に出して言っておくべきだなと思いました。

――撮影現場はいかがでしたか。

伊藤　大泉の撮影所の敷地内に入ったときから夢のような空間で。社会科見学してるような気持ちで、キョロキョロしちゃいました。

録音スタジオには声の録音で行ったことがあったんですが、撮影するスタジオ側はもちろん入ったことがなかったので、どんな感じになってるんだろうなっていつも思っていたんです。その謎の扉が開けたみたいな感じでした。実際に撮影をしているスタジオに入れるだけでドキドキして緊張してたんですが、役者の皆さんを含め、スタッフの皆さんがすごく優しく迎え入れてくださって、歓迎してくれて。いろいろ教えてくれました。「伊藤さんこれ好きなんですよね」とか「この倉庫にはこういうのがあって」とか教えてくれたり「ベルトを着けた写真撮りますか？」って言ってくれたりとか。記念撮影も「撮りましょう」と快く言ってくださって、感動しました。
私の出演シーンの撮影では、アナウンサーヒューマギア（AI搭載人型ロボ）役なので誰かと絡むことはなく独りだったのですが、こういう感じで撮影するんだ、って思ってる自分が、第三者目線でそばで見ているような、すごく不思議な感覚でした。

――アニメのアフレコやライブとも違う感覚ですか。

伊藤　違いました。すごい緊張感がありました。広いスタジオの真ん中にアナウンサー台だけが置かれていて、グリーンバックの撮影だったので、何だかちょっと寂しい感じでした（笑）。台詞裏で流れる映像シーンだったので、原稿は用紙2枚くらいにびっしりと長台詞があったんですが、アナウンサーだしヒューマギアだから絶対に噛まないって思っていたので、緊張しましたね。声優としてもここはしっかりやらねばという気持ちがありました。
スーパーヒーロープロジェクト　（C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映

――ディレクション的にはどんな注文があったんですか。

伊藤　監督からは「ヒューマギアなのでできるだけまっすぐみて、原稿ももちろん読んでいいんですが、淡々と読む感じでロボットっぽく」という感じでした。

――本番は一発OKでしたか？

伊藤　はい。本番は噛まずに一発でいけました。あっという間でしたね。もう１回くらいやるかなって思ったけど、「はいOKです」って。「クランクアップになります」って（笑）。さっき入ったばっかりなのにっていうくらいのすごいスピード感でした。安心しましたけど夢の時間はあっという間でしたね。
あと、実はおみやげをたくさんいただいたんです。私『宇宙戦隊キュウレンジャー』も『怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』も『仮面ライダージオウ』も好きだったので、それらを撮っていた杉原（輝昭）監督に会えるのを楽しみにしていたんです。監督忙しいのに「サインください」って言ったらサインしてくれました（笑）。「ええ？　俺のでいいの？」って言いながらサインしてくれて、一緒に写真も撮ってくれて、スタッフTシャツをいただいたんです。これは一生大切にしようって思いましたね。

――もしまた特撮作品に出られるとしたらどんな役をやってみたいですか。

伊藤　私はヒーローを見るのが大好きなので、戦うほうじゃなくて守られるほうをやりたいってずっと思っているんです。ピンクとかイエローというよりも、もちろんそれもやりたいけれど、私を守るために戦ってくれてる彼らを後ろから見たい！　守られたい！　名乗っている姿を後ろから見ていたい！ という願望があるので、守られる側。もしくはサポートする側になりたいです。
「変身したいのかと思ってた」って言われるんですが、そりゃ変身はできればやってみたいけど、女子的な思考というか、みんなが見える位置にいたいっていう願望が強いんです。

――それも言い続けていたら叶うかも知れませんね。

伊藤　チャンスがきたら掴めるように、自分も精進していきます。