50年後も変身します!——小柳さんのウルトラシリーズとの出会いは。小柳 先程もちょっと話ましたが、『ウルトラマンUSA』が僕の中のウルトラマンなんです。『USA』って海外が舞台なので、僕の中ではウルトラマンは日本で戦っているという意識はなかったんです。後から他の作品を知るにつれて、「ウルトラマンって日本なんだ」って思った記憶があります。かなり特殊ですよね。
濱田 変わってますよね。最初のウルトラマンがスコット、チャック、ウーマンベスですから。
小柳 すごい(笑)! すごいねえ、さすが。僕も覚えてなかったくらいだよ(拍手)。
——ゼロが誕生してから10年、ウルトラマンシリーズだと50年以上経っています。小柳さんはアメコミがお好きとのことですが、世界的に見ても50年以上愛されてるシリーズはなかなかないと思います。これだけ愛されてるウルトラシリーズの魅力はどういうところだと思いますか。小柳 ここはやっぱり、まずは龍臣くんに聞いてみたい。
濱田 そうですね。光が光り続けてるからこそ、光の使者としてウルトラマンが存在しているんです。彼らはいろいろな人間たちと関わり、迷ったり悩んだりもするのですが、ウルトラマンで居続けようという変わらない意志が彼らにある限り、ウルトラマンで有り続けるわけです。視聴者たちもそのウルトラマンのあり方を求めてるんですよね。近年は、そのあり方が配信など新しいメディアに広がって撮られている。50年以上培ってきたこれまでの歴史の中でも、常に「これってどうなんだろう?」という問題提起をしてくれるのもすごく素敵なことです。その中でもずっと「光」という変わらない存在が一番の魅力であって、それが愛される理由なのかなと思います。
——毎年違うタイプのウルトラマンが出てきますが、芯は変わっていないんですよね。小柳 そして僕は撮影現場で感じたスタッフさんの愛。本当にみなさんウルトラマンが好きで、自分たちが作っているんだという喜びが、ちゃんと表現されてるように思うんです。その中には遊び心もあるんです、脚本にもアクションにも。「こんな武術あるよね」「こんな技もあるよね」「じゃあやってみよう!」と反映されていく。スタッフさんたちに愛があるから、今も続いているんだろうなって思いますね。
そしてまた演者を含めて皆さん楽しそうなんですよね。ひとつひとつ手作りで、新しいことは手探りでやりながら、出来上がりを観て満足そうに帰っていく。これだけ長く続けてこられたのは、スタッフさんのおかげです。
——今や三世代で楽しむコンテンツになっていますからね。おふたりはこれからも関わり続けると思いますが。濱田 僕はもう50年いけると思います(笑)。
小柳 70歳!
濱田 いけると思います! 変身しますよ! 「ジーッとしててもドーにもならねぇ!」って。
小柳 見たいな。
——絶対やり続けてください!濱田 もちろんです!
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(C)2009「大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説」 製作委員会
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