• 金色のカッコいいヤツも応援してください! 諏訪部順一インタビュー
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2021.03.15

金色のカッコいいヤツも応援してください! 諏訪部順一インタビュー

(C)円谷プロ



ウルトラマンシリーズの多岐にわたる魅力

――諏訪部さんのウルトラマンシリーズとの出会いを教えてください。

諏訪部 本放送をリアルタイムで観たのは『ザ☆ウルトラマン』や『ウルトラマン80』です。それ以前の作品は小中学生の間に再放送やビデオで鑑賞しコンプリートしました。子どもの頃、友だちとウルトラマンごっこをして遊んだ記憶もあります。ウルトラマンや怪獣の消しゴムを集めたり、大百科みたいなものを買ったり、専用アルバムに貼ってコレクションするシールみたいなものを集めたりもしていましたね。特撮全般大好きで、当然のことながらウルトラマンも大好物でした。

――ごっこ遊びもされたんですね。

諏訪部 はい。ウルトラマンごっこをやるときはレオを担当することが多かったですね。レオはフィジカルな技が多いので。光線技のポーズを決めるより、レオキックやレオパンチの方がリアルで楽しかったんです。もちろん本気で攻撃したりはしなかったですよ(笑)

――55年目を迎えるウルトラマンシリーズですが、これだけ長く続いているヒーロー作品は世界的に見ても類を見ないと思います。ウルトラマンシリーズがこれだけ愛されてる魅力はどういうところだと思いますか。

諏訪部 難しい質問ですね。物心ついた時にはすでにウルトラマンがすぐそばにいました。ドキドキわくわくを感じさせる存在として、深層心理に刻まれていると思うんですよね。オープニングの、タイトルロゴが決まるまでのキラキラしてる映像を見ると、自然に鳥肌立ってくるんですよね。そして主題歌を聴くと熱いものが込み上げてきます。うまく言語化できないのですが、そうした心を沸き立たせる何かがウルトラマンにはあると思います!……すみません、分析は難しいです(苦笑)

――今やイベントやショーに行くと、子どもとお父さんとおじいちゃんといった三世代で楽しんでいたりしますが、今の子どもが昔のウルトラマンのことも知っていたりするんですよね。

諏訪部 それはすごいことですよね。自分が大好きだったウルトラマンを、子はおろか孫も好きだなんて、とても素晴らしいことです。世代をつなぐ絆にもなっているタイムレスな存在になっている。よくぞ作り続けてくださった! という感じですね。

――ウルトラマンシリーズの本筋は変わらず、新しい作品をどんどん作っていて、作品ごとに新しい魅力も加わっている。

諏訪部 近年の作品では、歴代のウルトラ戦士たちの力を借りて、変身したり戦ったりすることがありますよね。有効活用することによって、レガシーは色褪せることがありません。むしろ新たな魅力が引き出されたり。昭和の、フィルム撮影時代の映像を今の子どもたちが観たら、逆に新鮮で格好いいと思ったりするんじゃないでしょうか。

――確かに現在の技術は進んでいますが、フィルムの味もありますよね。

諏訪部 過去の作品には、その時代の文化や流行、社会問題なども内包されていたりしますよね、描かれるエピソードの中で。もはや歴史資料と言っても過言ではない、膨大な素晴らしいアーカイブです。そういえば、昭和ウルトラマンのエピソードとリンクするようなエピソードが、平成以降のウルトラマンで描かれたことがありました。そして怪獣も、過去シリーズに登場したやつが再登場したり、パワーアップした同系が登場したり。ぼくらの胸にウルトラマンが輝き続けるのは、こういう時代を越えるニクい演出が効いているからなのかもしれませんね。

――確かに我々が子どもの頃に観ていた昔の怪獣が出てくるとワクワクします。ウルトラヒーロー側も、先輩ヒーローが登場すると楽しいです。

諏訪部 そうですね。しかし、『ウルトラマンタロウ』はチョイチョイ身内に助けられる印象がありましたね。ちょっとタロウは恵まれすぎじゃないかなぁ? と子どもながらに思っていました(笑)。

――確かにそうですね(笑)。でもウルトラの父と母の本当の息子だったらしょうがないですかね(笑)。

諏訪部 そこも過保護イメージを助長するというか(笑)。でも、新しいウルトラ戦士が次々と生み出されていく中で、親子だけでなく師匠と弟子といった関係性が新旧キャラの間であったりするのがいいですよね。若手戦士に親しみがわきます。

――次回作も非常に楽しみですが、本作も配信で観られますし、5月にはBlu-ray・DVDが発売されます。それを観ていただけるファンの方や子どもたちに向けてメッセージをお願いします。

諏訪部 引き続き、配信でも気軽にお楽しみいただければと思いますが、Blu-rayやDVDには、配信にはなかったシーンが加わったディレクターズカット版が収録されるそうです。完全な姿となった本作を、ぜひそちらでイッキ観していただけますと幸いです。そして、来たるべき次回作を期待して待っていてください!
そして子どもたちへのメッセージは……、タルタロスの立ち位置からだとなかなか難しいですね(苦笑)。おじいちゃんやお父さんたちが子どもの頃に大好きだった先輩ウルトラマンたちと、キミの大好きなウルトラマンたちが力をあわせて戦っている『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』。家族のみなさんと一緒になかよく楽しんでくださいね。そして、ウルトラマンたちと戦っている、タルタロスっていう金色のカッコいいやつがいます。めちゃめちゃ強いので、そっちも応援してくださいね。よろしくお願いします!

Profile
すわべ じゅんいち
3月29日生まれ、東京都出身。『呪術廻戦』両面宿儺役、『テニスの王子様』跡部景吾役、『Fate/stay night』アーチャー役をはじめ、長年にわたり数多くの作品で人気キャラクターを演じている。

(C)円谷プロ

文/アニメージュプラス編集部

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