• 高野麻里佳が語る新作アニメ『エデン』——人間とロボットの絆のドラマ!
  • 高野麻里佳が語る新作アニメ『エデン』——人間とロボットの絆のドラマ!
2021.05.26

高野麻里佳が語る新作アニメ『エデン』——人間とロボットの絆のドラマ!

『エデン』主人公・サラを演じる高野麻里佳。


人間とロボットの会話劇

ーーサラを演じる際に心がけたことは?

高野 サラはロボットに育てられているという特殊な設定ではあるのですが、そういう背景のようなものをあまり感じさせないように、普通の女の子のように演じようと思っていました。

ーー周りのキャストのみなさんは全員、ロボットを演じて。ご自身だけ人間を演じているというのも不思議な感覚があったのでは。

高野 そこが特に難しかったですね。プレスコ収録というのもあって、絵ができあがっていない状態での読み合わせからはじまったのですが、ロボットのみなさんは一定のテンポと距離感を持ってしゃべるので、人間が本来、感じている距離感や、相手を思った感情の変化みたいなところがあまり(セリフに)乗っていないんですよ。でもサラは人間だから、相手の距離や感情を感じることができる。ロボットのサイズ感がどのくらいなのか、どのくらいの距離で相対しているのかを想像しながらの声入れだったので、他のみなさんとの摺り合わせや、監督とのイメージの共有が大事でした。

ーーでもその会話には、他の作品にない不思議なムードが生まれていますよね。

高野 そう、ちょっとシュールで、コミカルな雰囲気もありますね(笑)。

ーー今作は3DCGアニメーションですが、映像をご覧になった印象はいかがでしたか。

高野 3DCGってこんなにコロコロと表情が変えられるんだ! と驚きました。ひとつの線が立体的になるだけで、動きが不自然に見えてしまったり、人形のように見えてしまったりするんじゃないかと思っていたのです。ですが、できあがったものを観た時は本当に、声だけでなく絵・映像でも命が吹き込まれているなと感じました。

ーー本編中で特にお好きなシーン、オススメしたいシーンはありますか。

高野 お父さん・お母さんとサラのシーンは、全部おもしろいと思います。たとえば、お父さんとお母さんがサラにはじめて出会った時。人間を初めて見た彼らは、赤ん坊のサラの鼻水を「有害有機物だ!」と怖れたり、「何で人間は充電が必要ないんだ」と不思議に思ったりするんです(笑)。そんな風に、客観的に人間を見て、ロボットらしい言葉で人間を分析しているのがおもしろくて。そして、サラの成長に合わせてロボットたちもちょっとアップデートして、お父さんとお母さんのサラに対する愛情がすごく感じられるようになります。でも最後まで観ると、その変化は単なるプログラミングだったのか、それとも本当にロボットに感情が宿っていたのだろうか……と、考えさせられる部分もあります。サラの成長に合わせて感情の変化が現れてくるロボットたちの表情を、ぜひ見逃さないでほしいですね。

ーーでは最後に、この作品をご覧になるみなさんにメッセージをお願いします。

高野 とてもハートフルな作品なので、子供から大人までみなさんで観てほしいです。そして、「人間は本当に必要か」という大きなテーマに対してのみなさん自身の回答を、この物語を観て見つけていただきたいです。ぜひ楽しんでください!
高野麻里佳
こうの・まりか/2月22日生まれ/東京都出身/青二プロダクション所属/『デジモンアドベンチャー:』(太刀川ミミ役)ほか

>>>【画像】高野麻里佳の撮り下ろし写真と『エデン』場面カット(写真6点)

アニメージュプラス編集部

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