• 突然に奪われた自由を歌うASCA新曲『カルペディエム』【インタビュー】
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2021.05.29

突然に奪われた自由を歌うASCA新曲『カルペディエム』【インタビュー】

ニューシングル『カルペディエム/ヴィラン』を発表するASCAさん


――何か導かれているものを感じますね。レコーディングはいかがでしたか?

ASCA 『カルペディエム』は『すばせか』ゲームの音楽を担当されている石元(丈晴)さんに作曲していただいたんですが、石元さんの中で、ボーカルもバックの音楽も生々しいものを残したいという要望があって。なので、レコーディングも数テイクしか録っていないんです。普段だったらより良いものを残すべく何度も録り直しをするんですが、今回はそうではなくて。最初に1テイク歌った時点で、石元さんが「良い! これで良い! もしもっと歌いたいところがあれば言っていただければ」とおっしゃって。私としては「えー⁉」という感じでした(笑)。これまでこんな録り方はしてこなかったので、大丈夫なのかなと思いながらレコーディングは終わったんですよね。もちろん、そのままCDになってもいいように頑張ったんですが、レコーディング直後はちょっと不安でした。

――実際にミックスまで終わった音源を聞いていかがでしたか?

ASCA 生っぽすぎて、今まで私の楽曲を愛してくれた方が聞いたらどう思ってくれるんだろうと思うくらい、そのままでした(笑)。率直な感想としては、大丈夫かな? と。そういう心境ではあったのですが、原作のゲームをプレイしていく中で、ゲーム内の曲もライブサウンドのような生っぽさがあることに気がついて、サウンド面に関しても『カルペディエム』は『すばせか』に凄く寄り添えたなと思えたんですよね。なので、だんだん、『すばせか』にはこの歌・サウンドがふさわしいなと自信をもてるようになっていきました。今では自信作だと言えますね。

――既に公開されたMVでは、お腹がチラッと見えていたりもしましたが、お腹を出すのは抜き打ちだったとか。

ASCA そうなんです。撮影数日前にフィッティングがあった時に知りまして。選択肢としてお腹が出ていない衣装もあったんですが、一番楽曲にしっくりくるなと思って選びました。

――MVはいつ頃の撮影だったのでしょうか?

ASCA 3月末ですね。

――じゃあ、凄く寒いという訳ではなく?

ASCA いや、それが明け方まで撮っていたんですよ。夜の街を練り歩くというストーリーだったのでスタートが夜で、凄く寒かったですね。人間ってお腹が冷えるだけで全身冷えるんだなって知りました。

――風邪をひかなくてよかったです。夜の街を練り歩くとのことですが、今回のMVはどういったコンセプトで撮影されたのでしょうか?

ASCA 「押し殺した声を投げつける夜を待て」の反骨精神をイメージしたものになっています。私が中心人物となって、人を引き連れながら、押し殺してきた声を拡声器を使って訴えていくという感じです。

――練り歩きながら、車の上に乗るシーンもありましたが、あれは本物の車ですか?

ASCA 本物ですね。車の天井ってベコベコしていて軟らかいんだって初めて知りました。小心者なので、拡声器の金具が当たって車が傷付かないように慎重にしていました。

――MVでは凄くかっこいいのに、じつは気を遣っていたんですね。他に印象的なことはありましたか?

ASCA 取り巻きの黒い集団の皆さんにもみくちゃにされながら、私が拡声器を持って歌うシーンがあるんですけど、本当にもみくちゃにされましたね。

――真似事という訳ではなく?

ASCA ガチです。監督から「もっと全力でASCAさんにあたりに行け!」という指示があったので、集団の皆さんも本気であたりにきて、私も負けずにあたり返してという感じで、本気のもみくちゃでした。正直そのパワーに負けてグラっとなったりしましたが、映像的にはかっこよくできたので良かったなと。

――綺麗な腹筋を披露されていましたが、普段はどんなトレーニングをされているのですか?

ASCA 家でYouTubeを見ながらひたすら南に向かってやっています。南に向かってやるとなんか体力がつきやすくなるとかダイエット効果があるとか聞いたので、信じてはいないんですが、一応ね、南を向いてやっています。腹筋は去年の自粛期間から始めて、今年は背筋もプラスしました。あと、ピラティスを始めました。

――ピラティスですか。

ASCA 私、体幹がないんですよね。お腹ばっかり鍛えていたので背筋も鍛えて、姿勢も良くしなきゃなと思って、体幹を鍛えられそうなピラティスを始めました。長く続くようにと思って、毎日少しずつやっています。

――『カルペディエム』は既に先行配信されていて、配信日の4月17日には、ファンの方と楽しんでいらっしゃいましたね。

ASCA 楽しかったですね。「リスニングパーティー」という名前で30分間一緒にエンドレスで『カルペディエム』を聴こうというものをやりました。企画時はこんなの一緒に楽しんでくれるのだろうかと思いながらだったのですが、実際にやってみたら私以上に皆さんが楽しんでくれて。30分の間に歌詞を紙に書き出して、「ASCAちゃんこんなこと言ってる。私も頑張って生きる!」と呟いてくれる人もいたりと、私が歌ったことに意味を見いだしてくれるファンの方々がいると知れて、凄く幸せでした。

――それは凄く幸せな30分間ですね。

ASCA それが、私が冗談で「1時間追加で」と言ったら本当に追加してくれたんです。何十回も聴くことになるのにたくさんの方が参加してくれて、もう私よりも皆さん『カルペディエム』を聴いていますね。


カップリング曲『ヴィラン』についてやファンへの想いを語ったインタビューの続きは、5月30日(日)12時15分公開の記事をご覧ください。

>>>『カルペディエム/ヴィラン』3種類のジャケットを見る(写真3点)

<プロフィール>
ASCA
1996年9月5日生まれ。愛知県出身。中学生時代に第5回『全日本アニソングランプリ』に出場し、応募者1万人以上の中からファイナリスト3名まで勝ち抜き注目を集め、2017年11月にTVアニメ『Fate/Apocrypha』2ndクール エンディングテーマとなった『KOE』でメジャーデビューを果たす。2019年には、TVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』第2期オープニングテーマとなった『RESISTER』や『RUST/雲雀/光芒』をリリースしてスマッシュヒットを記録。2021年1月にはニューアルバム『百希夜行』を発表した。2020年にはASCA自身が社長に扮し、架空の「会社」をコンセプトにしたファンコミュニティ「ASCA Music Entertainment」を設立。活躍の場を広げ続けている、繊細で伸びのある高音と豊かな表現力が魅力のアーティスト。

アニメージュプラス編集部

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