• 高畑勲、大友克洋も絶賛の仏アニメ『ベルヴィル・ランデブー』が再映!
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2021.06.12

高畑勲、大友克洋も絶賛の仏アニメ『ベルヴィル・ランデブー』が再映!

フランスアニメーションの傑作がスクリーンに戻ってくる! (C)Les Armateurs/Production Champion Vivi Film/France 3 Cinéma/RGP France/Sylvain Chomet

2003年のカンヌ国際映画祭で特別招待作品として上映、ニューヨーク映画批評家協会賞を皮切りに数々の賞に輝き、フランス映画として初のアカデミー賞長編アニメーション部門にもノミネートされた、21世紀のフランス・アニメーションを代表する傑作『ベルヴィル・ランデブー』が16年ぶりに日本で再映される。

両親を亡くして落ち込む内気な少年シャンピオン、子犬のブルーノと暮らしているおばあちゃん。ある日シャンピオンが自転車レースに強い関心を持っていることを知ったおばあちゃんは三輪車を買い与え、彼を自転車レーサーにするべく猛特訓を開始する。
時は過ぎ、ツール・ド・フランスに出場するまでに成長したシャンピオン。ところが、レース途中、シャンピオンはマフィアが運転する偽の救護車に連れ去られてしまった。ブルーノの嗅覚を頼りに捜索に乗り出したおばあちゃんだったが、シャンピオンは船に乗せられ、はるか彼方へと連れ去られてしまう。
それでもめげないおばあちゃんは足漕ぎボートで船を追いかけて、ついに大都市ベルヴィルへと到着。偶然出会った伝説の三つ子の姉妹に助けられながら、おばあちゃんのシャンピオン奪回作戦が始まる!
▲自転車の車輪を楽器に見立てて叩いていると、三つ子の姉妹がやってくる。

この作品の魅力は、何といってもデフォルメ感覚にあふれた映像表現のおもしろさにある。その特長はキャラクターデザインに顕著で、主人公のおばあちゃんは、どこか三角形の集合体のようなずんぐりむっくりしたシルエット。孫のシャンピオンは鼻が大きく、成人して痩せた時に一層誇張されている。自転車選手として異常に発達した下半身もアニメーションならではの表現で描かれている。マフィアの部下は黒いスーツをまとった左右対称な四角形で、それ以外にも太った人、棒のように痩せた人など幾何学的な形をしたキャラクターが登場する。
架空の大都市ベルヴィルはカナダ・ケベックシティのホテルをモチーフとしているが、ノスタルジックな繁栄ぶりは1950年代のニューヨークを思わせる。自動車もファッションも建築物もクリエイティブで、そんな時代を舞台に伝説の黒人ダンサー、ジョセフィン・ベイカーやミュージカルの神様フレッド・アステアなどがカリカチュアされたキャラクターでカメオ出演している。
▲大人になったシャンピオンのディフォルメされた容貌。

(C)Les Armateurs/Production Champion Vivi Film/France 3 Cinéma/RGP France/Sylvain Chomet

アニメージュプラス編集部

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