• 峯田和伸の好きなアニメとは!? 新作『Sonny Boy』主題歌インタビュー
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2021.07.15

峯田和伸の好きなアニメとは!? 新作『Sonny Boy』主題歌インタビュー

夏目真悟(左)と峯田和伸(右)


1枚の絵から曲が生まれた

ーー実際に主題歌『少年少女』を聴いての印象は?

夏目 そうそう、これだ! と思いました。まったくまっさらな状態で聴いて、何の違和感も感じないというか。峯田さんにしっかりストリーやキャラクターに寄り添っている楽曲を作っていただけて、ピタっとハマった感じがしました。
曲から作品を肯定してもらったような感覚もあって、そういう意味でも元気になりました。

ーー峯田さんは、作品の資料を読まれた中で、どういう要素に注目して曲のイメージに反映したのでしょうか。

峯田 絵コンテの中に「これだ」とピンときた1枚の絵があって、それをもとにイメージを固めていきました。
第1話に出てくるシーンですが、学校の屋上で男の子と女の子が出会う。真夏の青空で、蝉が鳴いていて、でも、遠くから雨雲がやってきて、蝉の声がだんだん小さくなっていって、そして、屋上に二人だけがいる。その絵をもとにして曲を作りました。

ーーその絵に、何か特別なものを感じた?

峯田 そうですね……僕は43歳ですけど、43年間の記憶の中で学校の屋上でそういう状況になったことはないんです(笑)。

夏目 (笑)

峯田 ないんですけど、でも、どこかでありそうなんです。

夏目 ああ……なるほど。

峯田 自分は体験してないって思い込んでいるけれど、どこかの世界のどこかの自分がそれを体験している気がして、グッときたのかなと思う。そういうシーンがいちばん手掛かりになるというか、その1枚の絵でメロディがわーっと浮かぶんですよ。

夏目 何か、嬉しいです。確かに言われてみれば、自分もそういう場面を経験したことはないけれど、いつかどこかでそういうことが……「あるといいな」という願望ともまた違う気がしますね。
中学生の時に自分が経験してきたいろいろなことの点描的なイメージ、空間、独特な時間の流れ。
そういうものを再現したくてやっているのかなと、今になって思います。
だから、そういう風に峯田さんが感じ取っていただけたら嬉しいですし、あらためて「ああ、あれはそういうシーンなんだ」と気付かされます。

峯田 でも実際には僕、学校の屋上にすらあがったことないですからね(笑)。

夏目 ですよね。普通、カギがかかっていたりしますから(笑)。

峯田 なのに、見覚えがあるっていうのが不思議ですよね。

夏目 今回はとある中学校をロケハンさせてもらって、それをもとに舞台を作っています。そこの中学校は築50〜60年で、何度か新しく改築もされていて。そのへんが多分、今40歳の自分たちの世代が思い浮かべる中学校と重なっているのかなと思って、そういう意味でもイメージの断片がつながるのかなと。

ーー峯田さんが43歳で夏目監督が40歳ですから、その意味でも世代的なイメージが重なっている部分もあるのでしょう。

夏目 峯田さんは確か野球部ですよね?

峯田 はい、野球部でした。

夏目 自分も野球をやっていて、そういう部分も一緒だったりして。あとは、峯田さんが山形のご出身で、自分は青森。東北つながりというのもあるのかもしれないですね。
でも、峯田さんは雲の上の人ですから。共感というのもおこがましい気も……(笑)。

峯田 ええっ!? そんなことないですよ(笑)。

夏目 だって、ずっと音楽を聴いて見ていましたから。こうして、普通にお話できているのが不思議なくらいで。

峯田 いやいや。

夏目 峯田さんのライブ、僕は1回しか行ったことがないんですが、そこではじめて生の峯田さんを見たときは……キリスト教ってこうやって生まれたんだなと。

峯田 そんな(笑)、何をおっしゃる、取材も終盤で。

夏目 カリスマ性というか。峯田さんのライブを見ている観客の顔って、すごいんですよ。当然ですが、峯田さんしか見ていない人たちが何百人、何千人という空間で、神々しいというか。
特にそのライブでは、上半身裸で、髪の毛を伸ばして、ひげもじゃで、まさにキリストみたいな感じだったんです。
それを思うと本当にこうしてご一緒させていただけているのが、すごく感慨深いです。当時の自分に言ってあげたいです。

ーー峯田さん、ご自身のライブをそんな風に評価されていかがですか。

峯田 僕もう、昔のことは覚えてないので……わかんないです(笑)。


(C)Sonny Boy committee

アニメージュプラス編集部

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