• 『NIGHT HEAD 2041』伝説のドラマがアニメで復活!飯田譲治インタビュー
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2021.07.14

『NIGHT HEAD 2041』伝説のドラマがアニメで復活!飯田譲治インタビュー

(C)飯田譲治/NIGHT HEAD 2041 製作委員会


●『NIGHT HEAD 2041』誕生の裏側●

ーーTVドラマ『NIGHT HEAD』は当時のリアルタイムが舞台でしたが、今回はタイトルの「2041」から想像されるように、近未来が舞台のようですね。

飯田 近未来だけど突拍子もなく大きく変わっている未来ではなくて、人間の意識や生活感みたいなものはあまり変わっていない。そいう時代背景にするのが、おもしろいんじゃないかなと。もうひとつは、直人と直也がこの世界に戻ってくるときに、昔の『NIGHT HEAD』よりももっと極端な世界にしたかった。精神世界とか超常現象とか超能力が完全に否定されていて、語ることすら罪になっているくらいの時代。そこに直人と直也が落とされることで、より振り切ったシークエンスにできる……と思って構想をはじめたんだけど、何か時代が本当にそんな感じになってきたじゃない(笑)? 最近は何でも極端で、白か黒でグレーはダメみたいな世界になってきている。作りはじめたのは5年くらい前だけど、意識的に時代を反映したというよりも、振り切った話を作りはじめたら、実際にそういう世界になってきちゃったな、みたいな感じですね。

ーーストーリーとしては何を描きたいと?

飯田 何て言うんだろう……自由ってものは一体どんなものなのかということ。そう言うと大層だけど。何となく、精神的な枷みたいなものを知らないあいだに与えられて、それが常識だと思って生きている社会構造ってあるかなと思って。若い世代はもっといろいろなものに疑問を持って、自分の価値観を作っていってほしいなと思いました。それは大きなテーマです。直人と直也の「何でわかってくれないんだ?」みたいな感覚って、自分が30年前に感じていたことだし、今も相変わらず感じている。それがやっぱり、物語の中に反映しているんだろうなと思います。

ーーではやはり、直人と直也は今回もいろいろ大変な目に遭うわけですね。

飯田 そうですね。

ーーそこはあの兄弟の運命……と言ってしまうと気の毒ですが。

飯田 うーん、そういう話を書くのが好きなのかもしれないです(笑)。

ーー直人と直也の兄弟は、これまでたくさんのファンを惹きつけたと思います。ご自身では、あの兄弟の何が人を惹きつけると思いますか。

飯田 最初に「常識酒場」では直人を今井雅之くんに、直也を東根作(寿英)くんにやってもらったけど、その時にもう二人の立ち位置ははっきりしていました。それが『NIGHT HEAD』になって、豊川(悦司)くんと武田(真治)くんが演じたことでよりわかりやすくなったというか。強いけど切れやすい兄と、弱いけど芯は強い弟。その対比がどんどん明確になり、リアルな肉体を持っていった。でもそれも全部、計算したことではなくて、いろいろな偶然の積み重ねですよ。“寄り添う兄弟” みたいな設定にキュンキュンする人たちがいるなんてことは、想像もしていなかったし(笑)。自分がおもしろいと思うことを描いていたけど、それが変わったものとして捉えられて、歓迎されたという感じなのかな。

ーー主人公二人を兄弟にしたのには、なにか理由があったのでしょうか。

飯田 バディにするってことだけど……そう言われると最初から何の疑問もなく兄弟、兄貴が弟を守るという構図にしていました。助け合うっていう意味では、兄弟がいちばんわかりやすいと思ったのかな。それと、兄弟なら男同士が一緒にいても違和感がないので。他人同士だと、一緒にいることに何か理由がいるけど、兄弟にすると常に一緒にいても違和感がない。豊川くんと武田くんがいつも一緒にいて抱き合っていても不自然じゃないし、観る側は観る側で自由にいろんなことを想像できる。それで兄弟という設定が好まれるのかもしれない。でも、当時はまったくわからなかったから、最初は女の子たちが何を騒いでいるのか、いまいちよくわかっていなかった(笑)。それが逆によかったのかもしれない。書いた当時は何も考えてなかったですからね、そんなこと。
▲強いサイコキネシス能力を持つ兄・霧原直人。
▲リーディング能力を持つ心優しい弟・霧原直也。
(C)飯田譲治/NIGHT HEAD 2041 製作委員会

アニメージュプラス編集部