• 『NIGHT HEAD 2041』伝説のドラマがアニメで復活!飯田譲治インタビュー
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2021.07.14

『NIGHT HEAD 2041』伝説のドラマがアニメで復活!飯田譲治インタビュー

(C)飯田譲治/NIGHT HEAD 2041 製作委員会


●2041年の霧原兄弟と新しい兄弟●

ーー今回の『2041』の霧原兄弟は、時代を経て変わっている部分もありますか?

飯田 時代に合わせた変化はしているという感じです。でも、自分の中ではまったく抵抗がないし、自分の想像の範疇になかった面もあるから、見ていて楽しいですよ。見た目も、今、直人と直也を描くとこうなるのか、これもありだなって思います。一方で、どう描いても直人と直也は直人と直也で、変わらない部分もある。何か不思議な感覚もありますね。

ーーご自身で意識して今風に変えたわけではなく、自然と変わった。

飯田 そうですね、アニメ化にあたって「これだけは外さないほうがいい」ということは、スタッフのみんなが教えてくれたので。それは100パーセント聞くようにして、それをどう自分で脚本に反映させていくか、という風に考えました。

ーー逆に言うと、『NIGHT HEAD』を見て育った若いスタッフの直人や直也のイメージを反映して。

飯田 そうそう、それがすごく助けになったというか。それは、みんなの感性を信じた方がいいだろうと。だから楽しい作業でした……大変だったけれど(笑)。

ーーそして今作では、直人と直也に対比するような形で、新たな兄弟が登場します。この兄弟は、どんな役割を?

飯田 それは……最後まで観てもらえるとわかります(笑)。

ーーなぜ、もう一組の兄弟を登場させたのでしょうか。

飯田 アニメをやるにあたって、直人と直也しか出てこないよりも、いろいろなキャラクターが出てきてくれたほうがいいということですね。観る人は、そのなかから自分の好きなキャラクターを選んで追いかけられるから。それで、アニメで近未来の話にするとしたら、どんなキャラクターが出てきたらおもしろいかなと考えたと思うけれど……そのあたりの記憶は、もうあやふやです(笑)。

ーー黒木兄弟、タクヤとユウヤはそれぞれどんなキャラクターなのでしょうか。

飯田 今っぽいと言うと変だけど、若い世代にとって身近なキャラクターにするのがコンセプトですね。直人と直也はわりと深刻な兄弟だから、まったく真逆のちょっと明るいキャラクターにしました。いろいろアドバイスをもらいながら四苦八苦して作った二人だけれど、自分では今まで描いたことないタイプのキャラクターだったから、これも楽しい作業でした。

ーー映像に関しては、「こういう風にしてほしい」といった希望は?

飯田 いや、まったく。どっちかというと「おもしろくしてね、あとは頼んだ」という感じです(笑)。自分も演出の経験があるから、演出家は任されたほうが力を発揮する場面もあるとわかるので。「ここからはみ出ちゃダメだけど、この範囲だったら好きなことやって」みたいな任せ方が、いちばん力を発揮できるんじゃないかなと思います。実際、できあがっている映像を3話くらいまで観たのですが、すごくいい感じになっていると思います。キャストのみなさんのスキルも素晴らしいから、もう全部OKって思っていますよ。

ーーでは最後に、『NIGHT HEAD 2041』に期待をしているファンにメッセージをお願いします。

飯田 この作品には、“自分が今『NIGHT HEAD』を考えるとしたら” というアンサーのような想いを込めているので、旧作を知っている人はそこを観てほしいなと思います。今回はじめて『NIGHT HEAD』を観てくれる人は、世代でいったら10〜20代? 彼らが受け入れてくれるかどうかは自分にとっても大きな勝負。時代を超えた感覚は大切にしているので、若い人たちにも古くて新しいこの話をぜひ、楽しんでもらえたらと思います。
▲国家保安隊特務部所属の兄・黒木タクヤ。
▲兄とともに特務部隊トップチームに所属する弟・黒木ユウヤ。

(C)飯田譲治/NIGHT HEAD 2041 製作委員会

アニメージュプラス編集部

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