• 『閃光のハサウェイ』に繋がるガンダムTVシリーズ3部作の戦争と歴史
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2021.08.22

『閃光のハサウェイ』に繋がるガンダムTVシリーズ3部作の戦争と歴史

『劇場版 機動戦士ガンダム』 (C)創通・サンライズ(C)創通・サンライズ・MBS

現在大ヒットを記録中の『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』。本作をきっかけにして、改めてアムロ・レイとシャア・アズナブル、そして地球連邦とジオン公国の間でくり広げられる戦いの歴史に注目が集まっている。
そこで、『閃光のハサウェイ』へと繋がっていく宇宙世紀(U.C.)を背景としたガンダムシリーズの魅力を紹介する連載企画がこの度スタート。第1回目はシリーズの原点『機動戦士ガンダム』(79~80年)、その続編となる『機動戦士Zガンダム』(8586年)、『機動戦士ガンダムZZ』(86~87)TVシリーズ3作品にスポットを当てて、その歩みを紐解いていこう。

全ての発端となったのは、ジオン公国によって仕掛けられた独立戦争=一年戦争だ。
人類は、人口増加対策として宇宙空間に人工の生活空間「スペースコロニー」を建造。しかし、地球連邦政府が「サイド」と呼ばれるスペースコロニー群を植民地的に管理したことから、宇宙生活者(スペースノイド)の不満が爆発。地球から最も遠い〈サイド3〉において「宇宙で進化した人類は、地球から独立すべき」という理念を基にした自治独立運動を経て、その政治的実権を握ったザビ家が独裁制を敷いた「ジオン公国」を名乗ったことから独立戦争へと発展。その理念は、ギレン・ザビによって「エリートとなったスペースノイドは、地球に従う必要はない」という考え方にすり替えられてしまう。

シリーズ第1作となる『機動戦士ガンダム』は、連邦軍劣勢で迎えた宇宙世紀0079を舞台に、サイド7に住む少年アムロ・レイがジオン軍の奇襲をきっかけにして、連邦軍の新型モビルスーツ・ガンダムに乗り込み、強襲揚陸艦「ホワイトベース」で少年少女たちとともに戦火をくぐり抜けていく姿を描いていく。
▲『機動戦士ガンダム』

宇宙で進化した人類=ニュータイプの物語として帰結していく『ガンダム』の続編として制作された『Zガンダム』で、その背景の歴史はさらに複雑化し、後のシリーズへと影響していくことになる。

再び一年戦争のような状況が訪れることを警戒するがゆえに、連邦軍内部では地球至上主義のエリート部隊「ティターンズ」が台頭。市民運動などの反抗に対して武力による弾圧を強めていく。これに反発する連邦軍内部のスペースノイドたちは、反地球連邦運動「エゥーゴ」を設立。事態はティターンズとの武力衝突へと発展していく。

『機動戦士Zガンダム』は宇宙世紀0087年、スペースコロニー・グリーンノアに住む少年カミーユ・ビダンは、ティターンズの士官ジェリド・メサと諍いをおこし、彼のモビルスーツ・ガンダムMk-IIを強奪するところから始まる。エゥーゴに迎えられたカミーユは、そこでクワトロ・バジーナと名乗る(赤い彗星=)シャア・アズナブル、ホワイトベースの元クルーであるブライト・ノア、ハヤト・コバヤシ、長い幽閉生活から目覚めたアムロ・レイと出会っていくことになるのだ。
▲劇場版『機動戦士Zガンダム -星を継ぐ者-』

さらにそのタイミングで、一年戦争終戦時に撤退する形で地球圏から離れていたジオン公国軍の残党「アクシズ」が連邦軍内の内戦に干渉していくことに。アクシズの目的はスペースノイドの独立ではなく、あくまでも「ザビ家の再興」にあり、その利を巡って三つ巴の戦いが繰り広げられることとなる。「グリプス戦役」と呼ばれることとなるその内戦は、ファーストガンダムのジオン公国と連邦政府の戦争が、時代の変化に合わせてより思想的な対立へと姿を変えたものといえるだろう。

(C)創通・サンライズ (C)創通・サンライズ・MBS

アニメージュプラス編集部