――フローデワルサのド派手な攻撃も良かったですね。ナパーム爆発バンバンで。▲フローデワルサの攻撃に大ピンチの純烈ジャー。
佛田 アクション監督の竹田(道弘)さんが燃えてたんだ。「耐えて耐えて、最後に歌で大逆転!」という場面を一番見せたかったらしくて、実はラストの歌の場面も竹田さんのカット割りなんだよ。「『夜のヒットスタジオ』みたいにしたいからスクールメイツを呼んで下さい」と言われて、意味がわかんなくて(笑)。最終的には女神を踊らせたけど、結果的には良かったよね。
――完成してのお気持ちはいかがですか。佛田 作っている間はいろいろ紆余曲折あったんですけど、観たらまるで最初からその通りで進んでたみたいな出来になっていた(笑)。あとは純烈のいつものキャラ、そして歌が魅力だよね。一生懸命聴き込んで、物語のどこに配置するかはかなり真面目に考えたから。
――ビルミニチュアの特撮ステージで歌う『愛をください』は良かったですね。
▲特撮ステージに立つ純烈メンバー。
佛田 あれは最初ちょっと違ってたんだ。後上君が失神している時の夢の場面で、隕石が降ってくる中で『星降る街角』を歌うというアイディアがあったのよ。
――降る星=隕石ですか(笑)。佛田 そうそう、回し蹴りで隕石を弾き飛ばしながら歌う、みたいな。お金がないから結局やめたんだけど、その名残でああいうかましを冒頭に持ってきたわけです。
――純烈はこの作品を「感謝の映画」と表現しています。小林さんや前川さん、ファンの方たちへの思いが確かに伝わってくるんですが、同時に佛田さんの「東映プログラムピクチャーへの感謝」も伝わってくる印象がありました。佛田 なるほど。塚田君にもそういう匂いを感じるって言われたんだよ(笑)。俺も鈴木則文監督の作品が大好きだからね、中島さんが出ている『トラック野郎』シリーズはもちろん『伊賀野カバ丸』や『コータローまかりとおる!』みたいなJAC(ジャパンアクションクラブ=現ジャパンアクションエンタープライズ)が参加した作品なんかに込められた「人情とアクション」みたいな部分は確かに意識したね。
――では最後に一言、ファンの皆さんへメッセージをお願い致します。佛田 一言では言えないなぁ、要素をいろいろ詰め込み過ぎた(爆笑)。この作品、何度観ても面白く観てもらえると思うので、最初はさらっと観てもらって、あとでまた気になるところを随時チェックしてもらえれば。純烈の自然体、そして幸子さんと前川さんの怪演、綾子さんの唯一正当な演技を是非!
>>>公開記念舞台挨拶の楽しげなトーク風景、気になるキャラクターをまとめて紹介!(写真19点)(C)2021東映ビデオ