さて、最後にフジオ・プロダクションが自ら制作した海外向け
BOXセット『
FUJIO AKATSUKA Original Gagsta』の国内先行発売がスタートしたので紹介しておこう。
2019年に開催された大英博物館の
MANGA展『
The Citi exhibition Manga』で赤塚不二夫に触れた外国人のために企画された
BOXなのだが、とにかく内容がキッチュな玉手箱をひっくり返したみたいで楽しい。
メインは
B5判
140ページオールカラーの英語版コミック。『天才バカボン』の「実物大のバカボンなのだ」「整形手術の熊さんなのだ」や「ウナギイヌの最期」、『もーれつア太郎外伝』の「ギャグ+ギャグ サイケサイケビーチ」、『レッツラゴン』の「オタマン」など厳選された
10作品が英訳され、さらにカラーリングされて収録されている。このカラーリングが見事で、カッコいいし面白い。さらに『おそ松くん』と『ひみつのアッコちゃん』から一篇ずつ再録された
A6判
28ページモノクロのミニコミックブック、『レッツラゴン』の「スロービデオで勝負だベラ」の一部がペラペラマンガになったフリップブック、『おそ松くん』の江戸の風景の見開きの
B全ポスター、ウナギイヌの手ぬぐい、缶バッジ、ポストカード、シール、ステッカーなどが同梱されている。
個人的に心を惹かれたのが「役に立たない印刷物」とサイトで紹介されている、色んなキャラやコマを切り抜いたりデザインしたりして様々な紙にただ印刷しただけの物たち。これが本当に楽しくてたまらない。やりたい事やってんなあと感心してしまった。芸術家としても活躍している娘の赤塚りえ子がアートディレクションを手掛けているだけあって、フォーマットに収まらない、自由さしか感じない素晴らしい
BOXになっている。定価が税込みで
1万円と少々値が張るが赤塚ファンにはぜひ手にしてもらいたい。
購入は以下のサイトより。
■『FUJIO AKATSUKA Original Gagsta
』(フジオ・プロダクション)
https://www.koredeiinoda.net/originalgagsta