――連載が始まってから、ファンの反応で特に印象に残ったものはありますでしょうか。津留崎 これはやはり……「狂気のアニメ化」ですかね(笑)?
吾田 「『狂気のアニメ化決定!!』の文字が見たいからコインを積む」と言ってくれていたあの方、本当に凄かった……。
津留崎 連載当初からアニメ化が決まるまで応援コメントをほぼ毎週投稿されていた方がいたんですよ。
吾田 他にもそういう方はいらっしゃったんですが、あの方は印象に残る文体だったので、覚えちゃいましたね。
▲アニメ化告知の帯にも「狂気のアニメ化決定!!」の文字が躍った。
――実際にアニメ化が決まった時、どんな気持ちでしたか?池澤 いやー、「こういう企画が来てますけど、まだ決定ではありません」というところからの話だったので「どうせポシャるんでしょ?」って思ってた(笑)。
吾田 私も先に「ポシャるかもしれません」なんてお伝えしていましたからね(笑)。
津留崎 だから「良かったー!」が一番正直な気持ちだったかもしれませんね、安心しました。
吾田 連載を始めて1年足らずでアニメ化の話が持ち込まれたんですよ。そんなタイミングで言われても原作足りないし……半信半疑って感じでしたね。
津留崎 「早くない?」って。
吾田 むしろ「本気?」ですよね(笑)。声優さんのオーディションの時にやっと「アニメになるんだ……」という感慨が。配役の希望はほぼ100%通りましたね。音響監督ほかスタッフの方と話し合った結果、ほぼ満場一致で決まったという。
津留崎 今、アフレコ現場にお邪魔することもあるんですが、にやけちゃうのでマスクがあって良かった(笑)。橘は可愛いなって思えるんですけど、神宮寺のセリフはめちゃめちゃ恥ずかしいんですよ……自分をカッコいいとわかっているキャラクターを描いている自分が恥ずかしいというか(笑)。
――では、アニメ化発表の際の反響に関してはいかがですか。吾田 発表しただけでTwitterのトレンド入りしたのはビックリしました。
津留崎 私も! 絶対入らないと思ってた(笑)。そんな爆発的に話題になっていた作品じゃないのに……。
吾田 特にメディアとも連携せず、サイコミで告知しただけだったので。
――当初からメディアミックスを意識されていたとのことですが、アニメ化を意識して作業されているところもあるのでしょうか。津留崎 1話のネームはすごく難航したんですけれど、映像ベースで考えた時「1話でここまで展開したら面白いだろう」という情報を詰め込むように意識しました。
吾田 全体の構成はアニメのそれを意識していますよね。コミカライズで考えると、単行本5冊分くらいで1クール分というイメージで進めましたね。
――池澤先生の方で、アニメ化を意識した作業などはありましたか?池澤 あえて言うなら線を多くしてキャラを描かないようにしていますが、それは自分の作画の手間を増やしたくないからで(笑)。
津留崎 週刊連載の作画とアニメ設定がうまく噛み合ったのかもしれませんね。
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