• ドラマとドキュメンタリーを楽しんで!『キン肉マンTLL』眞栄田郷敦インタビュー
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2021.10.08

ドラマとドキュメンタリーを楽しんで!『キン肉マンTLL』眞栄田郷敦インタビュー

ドラマとドキュメンタリーを楽しんで!『キン肉マンTLL』眞栄田郷敦インタビュー

『キン肉マンTHE LOST LEGEND』(『キン肉マンTLL』)は、シリーズ累計発行部数7700万部突破の国民的ヒーロー漫画『キン肉マン』(ゆでたまご作/集英社刊)の実写映画化にまつわる「謎」を追う俳優たちの奮闘を描いたドキュメンタリードラマ。主演の眞栄田郷敦さんをはじめ、メインキャスト全員が本人役で出演する。 ドキュメンタリードラマとは? 超人同士のバトルは? と気になること満載の本作の主演、眞栄田郷敦さんにお話をうかがった。

>>>眞栄田郷敦さんの撮り下ろし写真などを見る(写真6点)

エピソードは作品そのものです


——今回、オファーを受ける前の印象と、実際に撮影が始まってからの感想、『キン肉マン』という作品自体のイメージを教えてください。

眞栄田 オファーをいただく前の『キン肉マン』のイメージですが、キン肉マンの息子であるキン肉マンⅡ世の映画が、なぜかうちにあって小さい頃から見ていました。いろいろな個性豊かな筋肉ムキムキの登場人物がいて、ちょっとギャグもあり、ミートくんのような小さいキャラもいるんだな、程度のイメージでした。作品への出演が決まって撮影をしながら、過去の『キン肉マン』を観てきました。最初はギャグシーンが多いので、正直めっちゃフザケてるな、という印象でした。でも超人オリンピックあたりの話になると、ストーリー展開にすごくハマっていきました。キン肉マンがすごく仲間思いだったり、悪が正義になる瞬間があったり、そういう場面に引き込まれて、どんどんハマっていきました。『キン肉マン』ファンって熱量がすごいイメージがありますが、その熱量にどんどん近づいていく自分がいましたね。かなりハマった感じです。

——エンドロールでサックスを披露されています(『キン肉マン Go Fight!』を演奏)が、仕上げるまで苦労された点がありましたら教えてください。

眞栄田 苦労というわけではありませんが、実は各話ごとにサックスのシーンも収録しています。その回のラストシーンのテンションによって曲のニュアンスを変えているんです。そこで変化をつけられたら面白いかなって思いました。『キン肉マン』のテーマは、どの曲もわりと明るいアップテンポの曲が多いので、それをあえてちょっと悲しく演奏するのが面白かったですね。

——ご自身とウォーズマンの共通点や共感するというところなどございますか。

眞栄田 共通するなと思うところは結構あります。父親がすごく特殊な存在で、その影響で自分は特別な目で見られること。なんとなくその関係性みたいなところは似てるなって思いましたし、ウォーズマン自身も引っ込み思案といいますか、あまりグイグイタイプじゃないという部分も似てると思いました。母親のことがすごく大好きっていうところも似ていますし。自分のいた世界から抜け出して、出会った方々との関係の中で変わっていくところも。本当にいろいろな面で似ているところがありますね。

——今作はドキュメンタリードラマという新しい枠組みの作品で、今まで演じてこられた作品とは違う形になるかと思いますが、新しいタイプの作品の一番最初のご感想と、実際撮影が始まってからこういうところが面白いなと感じたところ、逆に難しいと感じたところがあれば教えてください。

眞栄田 最初はどういう風になるのか、あまり想像ができませんでした。大まかな流れを書いた構成は存在するんですが、その通りにいかない、リアルな世界の自分を演じるのですが、構成上には押さえておかないといけないポイントがあるんです。どのように演じたらいいのか、戸惑った部分があったので、監督のこれまでの作品や、山田孝之さんが出演している作品なども見たのですが、どこまでがドキュメンタリーで、どこまでがドラマなのか、逆にもっとわからなくなってしまい、不安はありました。でもいざクランクインしてみると、本当に構成なんてどうでもいいんだなっていうことと(笑)、ある種本当にパラレルワールドを生きている自分みたいな感覚で演じていて、すんなりその場を生きられた感覚です。

——あまり難しいなと感じる場面はそこまでありませんでしたか。

眞栄田 そうですね。難しいというよりは、どういう展開にしようとか、何を仕掛けてやろうとか、そういう楽しみの方が大きかったです。

——実際の撮影現場での共演者の方々や、撮影現場でのエピソードがあれば教えてください。

眞栄田 撮影現場でのエピソードは作品そのものしかないです(笑)。普通の映画やドラマと違って、待ち時間や撮影の合間の時間がほとんどないんです。メイクもほぼなく、衣装もほぼ自前なので『現場に行って、カメラ回って、その場を生きて帰る』しかなかったんですよ。なので本当に、”作品の中で時間を過ごした” という感覚ですね。作品全体がエピソードとしか言えないんです。自分でも思ってもみなかったような展開や感情になったり、綾野(剛)さんとの間でも、ほんとうにいろいろなことがあったので、すごく濃い時間を過ごしました。

——どこまでリアルかっていうのも難しいですね。

眞栄田 感情はすべてリアルにしたいなと思って演じていました。

——感情はリアルで、仕掛けていくというのは、どのような感じで計算されたんですか。

眞栄田 例えば、綾野さんに急にこういう質問をしてみようとか。スタッフのみなさんが思ってもみなかったようなことをしてみるとか。一応構成はあって、大まかな流れはあるんですが、その中で共演者やスタッフの予想を覆すような展開とか言葉、質問をしてみるっていうところですかね。

——事前に、構成にある流れを理解した中で、どう仕掛けていくかっていうことを考えて臨んだ感じですか。

眞栄田 そうですね。構成はあまり意識しないようにしていました。構成を意識すると芝居になってしまいそうだったので。流れだけ把握して、あとはほぼ意識しないようにして、その流れの中で、こういう展開もすごく面白いな、とか。もちろん綾野さんも結構いろいろなことを仕掛けてくださるので、それに対する返しや、どう仕掛けてくるのか待ち構えていたり。

——フリーセッションのようなシーンが観られる感じでしょうか。

眞栄田 はい。そういう要素はめちゃくちゃあると思います。後半で、ある会見をした綾野さんに会いに行くシーンで、僕の予想を越えるようなシーンになったんです。それまで、この作品の中で培ってきた関係性があるからこそできたシーン。本当にこの作品の世界で生きていたんだな、という感覚を感じました。

(C)ゆでたまご

アニメージュプラス編集部

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