• 梶原岳人が語る自身の音楽~何処かにいるあなたへ贈るカバー集~
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2021.10.20

梶原岳人が語る自身の音楽~何処かにいるあなたへ贈るカバー集~

梶原岳人さん


――椿屋四重奏の『紫陽花』は?

梶原 『紫陽花』は、原曲とはだいぶ違ったアレンジになっています。ギターとカホンとハーモニカとボーカルの4つの音だけで作っているんですが、これだけは一緒に「せーの」で同時に収録しているんです。最初はちゃんとクリックやリズムをとって収録していたのですが、リズムをちょっと変えたい時に自由度がせばまってしまう感覚がありまして。最後、記念にクリックなしで自分達のフィーリングでやったのですが、これがOKテイクになりました。こっちが少しリズムを変えたら、向こうも変えてくれて。目線と呼吸に合わせて変えていく、生きた曲になったなと思います。

――最後はYUIさんの『I remember you』。

梶原 『I remember you』は今回唯一、自分からカバーのオファーをさせていただいた曲です。YUIさんの『CAN'T BUY MY LOVE』というアルバムが小学生の時から好きでよく聴いていたんですが、その中でも好きだった曲を歌いたいと思って。何が好きって具体的にはうまく言えないんですが、いつ聞いてもその時を思い出す懐かしい曲なんです。アレンジも良い具合にしていただいて、自分で言うのもなんですが、僕の声の雰囲気に凄く合っているなと。原曲とはまた違う雰囲気で良かったなと思いますね。

――今後の音楽活動で挑戦していきたいことはありますか?

梶原 より「生」にこだわっていきたいと思っています。今回は時間がなくてできませんでしたが、出来るならば、楽器のレコーディングとかにも関わっていけたらなと思っています。作詞だけでなく作曲も含めて、自分としての表現の幅を広げていければと。音数に関しても、今回よりももっと減らせるんじゃないか、少数精鋭にできるんじゃないかと思っていて。それでも成立するものを作ってみたいなと思いますね。シティポップや90年代っぽい曲も好きなので、挑戦出来れば良いなと思っていて。やりたいことは結構色々あります。

――昨年11月のアーティストデビューから、もう少しで1年。この1年で何か変化を感じることはありましたか?

梶原 そこまで大きな心持ちの変化はないんですが、音楽を聴く時に、この歌詞は良いなとか、この音使ってみたいなと、昔バンドをやっていた時の感覚に戻る部分も出てきました。自分のやっている活動に対して、より感覚を敏感にして捉えていくようになりましたね。アンテナが広がった感じはあります。

――アーティストデビューを果たしたことでの周囲の反響はいかがでしたか?

梶原 友達から「CDショップに行ったら、岳人のCD売っててびっくりした。知らなかったけど、そういう活動もしてたんだね」とか言ってもらったりしましたね。純粋にアニメの活動だけだった時は、CDショップに並ぶこともなかったですし。アニメはもちろん力を入れていますが、歌もあることで、別方向の見られ方ができたというか、色々な人に気付いてもらえるようになったというのは良かった点かなと思っています。

――反響という点ですと、YouTubeなどで公開されているMVに対してのコメントも読んだりされるのですか?

梶原 ちょっと読むのが怖いなと思ってしまうので(笑)。あんまり見ないようにしているんです。今まで音楽活動に対してリアルに声を貰ったことがないから、受け止め方がまだ分からない所もありまして。

――ライブで生の声が聞けたら、また変わるのかもしれないですね。11月28日には、初のワンマンライブも控えています。意気込みをお聞かせください。

梶原 これまでイベントなどで1、2曲は歌ってきましたが、その度に、一人は寂しいなと思っていて。自分がバンドをやっていたこともあって、出来上がった音源を流しながら一人で歌うよりも、実際にその場で一緒に作る音楽が好きなので、今回は実際にバンドを入れていただくことになりました。自分としては理想の形です。ちょっとミスをしたとしても、バンドだと合わせてくれる。心にブースターがかかったら、バンドも付いてきてくれる。その場その場で作っていけるのが何よりの魅力かなと思います。その場でしか届けられないものを皆さんにお届けできたらと思っています。

――ワンマンライブはご自身のお誕生日当日の開催となりますが、新しい1年の抱負についてもお聞かせください。

梶原 気付けば30歳も近いかと思うと怖いですよね……。この間まで高校生だったのにって(笑)。でも、積み重ねたものもたくさんあると思っています。まだまだぺーぺーではありますが、役者の仕事も始めてから5~6年経ちますし、その間、ただのうのうと生きてきた訳ではなく、色々と考えながら生きてきました。そういった積み重ねを絶対に無駄にしたくないので、しっかりと糧にできるように過ごしていきたいと思っています。役者としての表現が広がれば、音楽の表現の幅も一緒に広がると思っているので、まずは役者としての表現の幅を広げていきたいと思います。

――ありがとうございます。最後になりましたが、今回のリリースを心待ちにしているファンの方へ向けてメッセージをお願いします。

梶原 スタッフの方にも尽力していただいて、こだわりはたくさん込めました。それぞれの曲が僕のとても好きな曲です。とにかくたくさん聴いてもらって、皆さんにも好きになってもらえたら嬉しいです。解釈は色々出来ると思いますので、ご自身が思うように好きに聴いてもらえれば。そして、もし良かったらライブにも来ていただけると嬉しいです。

>>>MV撮影オフショット・アザーカットを見る(写真10点)

<プロフィール>
梶原岳人(かじわら がくと)
11月28日生まれ。東京俳優生活協同組合所属。主な出演作はアニメ『ブラッククローバー』(アスタ役)、『炎炎ノ消防隊』(森羅日下部役)、『古見さんは、コミュ症です。』(只野仁人役)、『あんさんぶるスターズ!!』(天城一彩役)ほか。2020年、avexよりアーティストデビューを果たす。

アニメージュプラス編集部

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