• 『ルパン三世PART6』シリーズ構成・大倉崇裕/ルパン対ホームズ、宿命の対決はミステリアス
  • 『ルパン三世PART6』シリーズ構成・大倉崇裕/ルパン対ホームズ、宿命の対決はミステリアス
2021.11.13

『ルパン三世PART6』シリーズ構成・大倉崇裕/ルパン対ホームズ、宿命の対決はミステリアス

原作:モンキー・パンチ (C)TMS・NTV

アニメ50周年を記念する最新TVシリーズとして、好評の中、放送中の『ルパン三世PART6』。
1クール目のテーマは “ミステリー” だ。
ルパンのライバルとして名探偵シャーロック・ホームズが登場するという異色のストーリーが展開する意欲作で、シリーズ構成を務めるのはミステリ作家でありアニメ『名探偵コナン』シリーズの脚本でも知られる大倉崇裕。
そして脚本陣には辻真先、芦辺拓、樋口明雄、湊かなえ、押井守という小説界、アニメ界の豪華な面々が名を連ねている。
クールでミステリアスな本作のルパンが誕生した裏側と、スリリングなストーリーの見どころなどについて、大倉崇裕に語ってもらった。

◎原点は『ルパン三世PART2』◎

——最初にシリーズ構成の依頼がきた時は、どんなお気持ちでしたか。

大倉 これは必ず申し上げているのですが、私はシリーズ構成というのが実際、何をする役割かよく知らなくて。今もってよくわかっていないという、恐ろしい事実があるのですが(笑)。ですから、あまり「うわっ!」という驚きもなくて、「シリーズ構成って、何をすればいいんですか?」とオファーをいただいて最初に聞いたくらいです。
余談ですが、『名探偵コナン 紺青の拳』の打ち上げで永岡(智佳)監督にお会いした時に「今度『ルパン三世』のシリーズ構成をやることになったんですよ」と言ったら、監督に「すごいじゃないですか。シリーズ構成をやるのって憧れですよ」と言われて。すごいことを引き受けちゃったのかも……と背筋が凍る思いでした(笑)。
とはいえ、『ルパン三世』は大好きだったので、大喜びで引受させていただいたのは確かです。

——『ルパン三世』との出会いは、やはり子どもの頃ですか。

大倉 小学校の高学年から中学生にかけての時期ですね。私はずっと京都に住んでいたのですが、京都では日曜昼の12〜13時に『ルパン三世PART2』が再放送されていたんです。毎週2話ずつ放送して、最終話までいくとまた1話に戻る。それを3巡くらい観た記憶があります。日曜日にお昼ごはんを食べながら必ず観ていました。ですから、僕の『ルパン三世』の原点として、いちばん記憶に残っているのは『PART2』ですね。『PART1』は、大学に入る頃にビデオソフトがかなり充実してきて、あらためて観ました。

——『PART2』で、特に印象的な話数はありますか。

大倉 当時、親の影響もあり映画が好きで。『007』シリーズや『スーパーマン』が公開された頃でしたが、『ルパン三世』ってそういうもののパロディが多いんですよね。特に『007』が好きだったので、「私が愛したルパン」(『PART2』第50-51話の前後編)でちょっとジェームズ・ボンド風の動きをルパンがするのが印象に残っています。あとは「ルパンは二度死ぬ」(『PART2』第32話)とか。もちろん「死の翼アルバトロス」(『PART2』第145話)や「さらば愛しきルパンよ」(第155話)も好きですし、もっと後になってから『カリオストロの城』も観ました。その後のTVスペシャル等も、ずっと観ていました。初めてリアルタイムで観たシリーズは『PART3』です。
小林清志さんが次元大介を演じて50年でしたが、私は今52歳なので、物心ついた頃からずっと『ルパン三世』はあり、そして今もまだある、という感じです。

——そんな『ルパン三世』をご自身で書くとなると、やはり特別な気持ちになりますよね。

大倉 大事件ですよ。『PART5』で1本だけ脚本(第17話「探偵ジム・バーネット三世の挨拶」)をやらせていただいたのもかなりの事件だったのに、シリーズ構成で番組スタート前から関わるというのはまさに大事件ですし、それはちょっと断れないでしょう、という感覚でした。

原作:モンキー・パンチ (C)TMS・NTV

アニメージュプラス編集部

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