• Production I.G石川光久社長が語るアニメ『攻殻機動隊』の歩み
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2021.11.13

Production I.G石川光久社長が語るアニメ『攻殻機動隊』の歩み

(C)士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会


――そのような意欲的なチャレンジをくり返してきた『攻殻機動隊』だからこそ、『攻殻機動隊 SAC_2045』で荒牧監督からの「3DCGアニメでやりたい」という提案にも乗れたわけですね?

石川 面白いと思いましたね。今や3DCGアニメは世界の潮流なわけです。ならば日本もそれを推進していかないといけない。荒牧監督は日本において3DCGアニメの先駆者ですから、一緒に取り組むことでスタジオも新しい制作体制を作ることができる。これもまた『攻殻』の力なんですよ。

――さらに神山監督との二人監督体制というのも、もうひとつのチャレンジですよね。

石川 神山さんは荒牧さんに対してCG面の、また荒牧さんは神山さんに対してストーリーテラーとしてのリスペクトを抱いていたので、そこが良かったんじゃないですか。お互いに「監督2人体制で本当に良かった」と言っていましたしね。何しろチェックすることが膨大にありますから、おそらく一人ではこの内容を作るのは不可能だったかもしれません。

――『S.A.C.』初期OPで3DCGはチャレンジされていますが、本作のルックは2Dのムードも感じられて絶妙な線を狙った仕上がりでしたね。
▲イリヤ・クブシノブのデザインを得てキャラクターイメージも一新。

石川 いきなり『攻殻』を手がけるとハードルが高かったと思うんですが、幸運なことに二人は先に『ULTRAMAN』の第1シリーズに取り組んだんですよ。そこで手に入れたノウハウを『攻殻』につぎ込めたのが良かったですね。
その流れでお伝えしたいんですが、現在『SAC_2045』シーズン1のルックで作品を採点している人が多いと思うんですが、これは是非シーズン2まで観てから判断してもらいたい。CGの技術は日々進化していますから、シーズン2はもっと凄いものになることを約束しますし、今回の『持続可能戦争』でも新しい『攻殻』の世界が間違いなく観られますので。

――では最後に。石川さんからご覧になられて、これまで『攻殻』に関わってきた監督の皆さんに何か共通項があったりしますか。

石川 一言で言えば “変態” ですね。それに尽きます。いや、英語でクレイジーっていう言葉は褒め言葉でも使うじゃないですか。同じように僕の中での “変態” は作品へのすさまじい没頭ぶりを指していて、決していやらしい意味じゃないですから(笑)。

>>>『攻殻機動隊SAC_2045 持続可能戦争』場面カットを見る(写真13点)

(C)士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

アニメージュプラス編集部

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