• 『銀魂 THE FINAL』で年末年始!【2021アニメ要チェック作紹介】
  • 『銀魂 THE FINAL』で年末年始!【2021アニメ要チェック作紹介】
2021.12.31

『銀魂 THE FINAL』で年末年始!【2021アニメ要チェック作紹介】

(C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会

年末年始に一気見したい! あらためて振り返りたい! 再発見したい!
そんな2021年のアニメをご紹介。

憂鬱を吹き飛ばした15年仕込みのお祭り騒ぎ
『銀魂 THE FINAL』

2004年に連載がスタートして以降、『週刊少年ジャンプ』の一時代を支え続けた空知英秋の人気漫画『銀魂』。
TVアニメがスタートしたのは2006年だったが、2021年1月に公開された映画『銀魂 THE FINAL』は、そんなアニメ15年目のフィナーレを飾る作品だった。

天人(あまんと)と呼ばれる異星人が到来し、侍が衰退の一途を辿っている江戸を舞台に、かぶき町でなんでも屋の “万事屋” を営む坂田銀時(通称 “銀さん” )と、その周囲に集う個性的な面々の騒がしい日々。
それが『銀魂』の世界だ。
基本的には何でもありのギャグ漫画で、エッジがきいた過激な笑いが持ち味だが、時にはホロリとさせる粋な人情話が描かれることもある。
さらに、時折挟み込まれる “長篇” などで語られる銀時の過去を軸としたエピソードでは、普段のギャグが嘘のようなシリアスでシビアなストーリーが展開される。
ギャグとシリアスの巧みなブレンドと、その両極どちらにも限界まで疾走する覚悟。
それでいて、けっして湿っぽくはなりすぎないドライさと、どこか力が抜けている粋で軽妙なトーン。
いろいろな意味でスリリングな、ギリギリのバランス感覚。
そうした多方面にわたる魅力的な要素をフル動員し、すべてを笑い飛ばして乗り越えようとするお祭り感。
ファンはそれを “『銀魂』らしさ” と呼び、たいていのことは “『銀魂』だからしょうがない” と、満面の笑顔で楽しむ。
そうした原作・空知英秋が作り上げた世界を引き受け、ある部分ではさらに拡張してきたのがアニメ版であり、その集大成が『銀魂 THE FINAL』なのだ。

>>>『銀魂 THE FINAL』公開時の舞台挨拶の様子(写真3点)

映画冒頭に描かれる “これまでの話” の、やりたい放題な暴走感(どう “やりたい放題” で、どう “暴走” なのかは、あえて説明しない)は、おそらく『銀魂』にしかできない離れ業。
そして、その後にはじまる本編は、原作のクライマックスをハイテンションに映像化したダイナミックなアクション巨編。
激しいバトルのつるべ打ちに絶妙なギャグでアクセントをつけ、圧倒的な興奮の先に待つエモーショナルなドラマ。
『銀魂』のエッセンスがたっぷりと詰め込まれた集大成にして、すべての『銀魂』ファンのための破天荒なお祭り騒ぎ。
それが『銀魂 THE FINAL』だった。

そして、2021年のアニメ映画の幕開けとなったのがこの作品だったということも、特筆しておきたい。
いまだコロナの脅威は衰えず、どこか憂鬱な雰囲気が漂っていた2021年1月。
先行き不透明なアニメ映画界——引いては映画業界全体の空気を、すべてを軽快に笑い飛ばして突き抜けていく『銀魂』が変えた……のかもしれない。
2021年は『銀魂』から始まった。
その事実を確認し、しっかりと記憶する意味でも、この年末年始にあらためて『銀魂 THE FINAL』をオススメしたい。

(C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員会

アニメージュプラス編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED関連する記事

RANKING

人気記事