• 水瀬いのりが共感した『阿波連さんははかれない』の優しい世界
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2022.03.19

水瀬いのりが共感した『阿波連さんははかれない』の優しい世界

他人との距離をはかるのが苦手な女の子・阿波連れいなを演じる水瀬いのりさん 撮影/井上大輔

人との距離をはかるのが少し苦手な女の子・阿波連れいなを主人公にしたTVアニメ『阿波連さんははかれない』がいよいよ4月1日から放送スタート。
アニメージュプラスは今作で阿波連さんを演じる水瀬いのりさんにインタビュー、ユニークな役柄を演じる難しさ、相棒となるライドウくん役・寺島拓篤さんとのエピソードなどを語っていただいた。

――まず、阿波連れいな役はどのように決まったのでしょうか?

水瀬 始めはテープオーディションだったので、マネージャーさんと相談しながら自分なりのれいなちゃんを作った上で、テープを送りました。その後、スタジオに呼んでいただいて、スタッフさんに声を聞いていただき、後日合格という知らせをいただいた形です。

原作を読んだ際、温かく優しい物語の中に、れいなちゃんとライドウくんの成長というか、二人の生き様みたいなものも感じたんです。この二人のやり取りをずっと見ていたいと思うような作品だったので、合格の知らせが来た時にまず「ライドウ君はどんなキャスティングになるのかな?」ということを真っ先に考えました。

――阿波連れいなというキャラクターに、どんな印象を抱きましたか?

水瀬 凄く自分を持っている女の子だなと思いました。学校生活って周りに合わせてしまいがちで自分らしく居続けるのが結構難しいのかな、と個人的には思うのですが、そんな中で自分らしく学校生活を楽しんでいるれいなちゃんは、どこか気になる存在です。どっしりしていて、本当にカッコいい女の子です。

――演じる上で苦労した点はありますか。

水瀬 演じていてセリフが長くなると楽しくなってきて、どうしても声のボリュームが上がってしまうんです。そうすると音響監督さんから「気持ちは上がるんだろうけれど、ボリュームは一定で、出過ぎないように頑張って」と指摘されました。
確かに声の強弱がついてしまうと、れいなちゃんの心がはかれてしまうので、そうさせないように意識して演じたので、そこが苦労しながらも一番大事にした点です。

――繊細な表現が求められたのですね。

水瀬 そうですね。れいなちゃんは確かに声のボリュームは小さいんですが、いわゆる「クールな女の子」とは違うんです。感情自体は大きく動いている子で……伝えたいことはたくさんあるんだけど、つらつらと長く喋れる子ではないんです。
なので、逐一れいなちゃんはどういう子なのかを振り返り、上手く話せない中で一生懸命紡いでいく言葉に、れいなちゃんの気持ちがこもるよう大切に演じていきました。
感情表現がちゃんとできてるんだろうか、という悩みもありましたが、そこは音響監督さんや原作者の先生の立ち会いの下で導いて頂いた感じです。

――水瀬さんご自身は、人との距離をはかるのは得意な方ですか。

水瀬 いえ、全然……もう本当にダメです。今でこそ仲の良いスタッフさんでも最初に会った時は目を合わせられなくて……。あとで「人見知りされなくなって嬉しい」って言われるくらいクールな印象を持たれていて(笑)。
でも、さすがにそれではまずいなと思っていて、最近では意識して若い世代の子たちに自ら話しかけることを目標にして頑張っています。先輩としてというより「一緒にもの作りを頑張っていきましょうね」という気持ちで話しかけています。私自身も緊張しているので、最初はよく分からない空気になるんですけれど(笑)。

――頑張った成果は出てきましたか?

水瀬 「現場で水瀬さんが話しかけてくれたんです」とインタビューで話してくれている後輩の方がいて、そういう時は「こちらの思いが届いたのかな、頑張って良かった」って思えますね。

――先程、ライドウくんのキャスティングが気になったとおっしゃっていましたが、寺島拓篤さんだと聞いた時の印象は。

水瀬 寺島さんは同じ事務所ということもあり、まず頼りがいや安心感を抱きました。今作は窓際の後ろの席の、あまり主人公然としていない二人にスポットライトが当たる物語なので、てらしー先輩がどんな風にライドウくんを作ってこられるのかなと期待が膨らんで、アフレコがすごくすごく楽しみになりました。

(C)水あさと/集英社・BILIBILI

アニメージュプラス編集部

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