• 『アニメージュとジブリ展』が九州に初上陸、福岡限定の展示にも注目
  • 『アニメージュとジブリ展』が九州に初上陸、福岡限定の展示にも注目
2022.04.12

『アニメージュとジブリ展』が九州に初上陸、福岡限定の展示にも注目

(C)1984 Studio Ghibli・H

アニメージュの創刊時~80年代に焦点を当てて、スタジオジブリ誕生までの歩みを紹介する『アニメージュとジブリ展』が、4月8日から福岡アジア美術館にて開催中だ。
▲福岡展の会場・福岡アジア美術館。
1978年に創刊され、現在もアニメーションの最前線を紹介し続けるアニメ専門誌『アニメージュ』。本展示はスタジオジブリの取締役プロデューサー・鈴木敏夫が同誌の編集者として活躍していた時期(1970年代末から1980年代)に焦点を当て、アニメがヤングカルチャーとして認識され始めた時代、『機動戦士ガンダム』の大ヒットにより質的にも量的にもアニメが大きく飛躍するブーム期、そして鈴木氏が後のジブリにつながる高畑勲・宮崎駿両監督と繋がることで『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』の製作に傾倒するまでの道のりを紹介していく。2021年4月の松屋銀座展、6月~9月のみやぎ石巻展、12月~2022年1月の大阪うめだ展、2月~3月の秋田展に続く開催となる。
▲懐かしいアニメージュの誌面と貴重な資料が併せて楽しめる。

開催前日の4月7日にはマスコミを招いての内覧会も行われ、宮崎監督の『風の谷のナウシカ』ナウシカ役や『ルパン三世 カリオストロの城』クラリス役を演じた声優の島本須美さん、そして本展示の監修を務めるスタジオジブリ・高橋望さんによるギャラリー案内を実施。当時のアニメージュからどんな時代の空気を感じられるのか、それぞれの言葉で解説された。
▲ギャラリー案内中の島本須美さん、高橋望さん(左より)。

『機動戦士ガンダム』を紹介するエリアで、高橋さんは「注目してほしいのはジオラマ。当時発売されていたプラモを使用して名場面を再現しています。ガンプラは、今までの超合金やなりきりグッズではない、アニメファンが本当に欲しいグッズだった。ファンが望むものを作る、というアニメビジネスが成立するきっかけとなった」と語り、島本さんは「今でも『ガンダム』に出たいんですよ、ぜひ拡散してください(笑)!」と明るく場を盛り上げた。

『カリオストロの城』のエリアでは、クラリス役が決まった時のことを「その時は女優の仕事のひとつという意識の方が強くて、『仕事が決まった』くらいの気持ちしかなかった。初々しいデビューでしたね」と振り返る島本さんに、高橋さんは「アニメグランプリの歴代ヒロイン部門にクラリスやナウシカは長くランクインしていましたから」と、当時の島本さんの人気ぶりを熱く語った。

歴代のアニメージュ本誌がディスプレイされたエリアでは、高橋さんが「表紙デザインにも注目してください。アニメーターが描いたイラストを使ったのは、アニメージュが初めてだと思います。他にも設定資料や原画を使ったり、いろんな形でアニメーションの魅力を伝える実験を行っていた」と、注目ポイントを紹介。

最後に高橋さんは「福岡出身である『猫の恩返し』森田宏幸監督が学生時代に作った自主アニメを紹介するコーナーを作っています。ここだけの公開となる貴重な展示になりますので、ぜひ見て下さい」と福岡展ならではの見どころがアピールされた。
▲森田宏幸監督が学生時代に制作した自主アニメ『ガラスわり少年』の資料。

巡回が進むにつれて構成と展示が変化していくのも本展示の大きな見どころ。福岡でしか味わえない体験を、あなたも是非!

>>>『アニメージュとジブリ展』福岡会場の展示を見る(写真20点)

(C)1984 Studio Ghibli・H

アニメージュプラス編集部

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