• 『ククルス・ドアンの島』内田雄馬・廣原ふうが驚愕したガンダムの世界
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2022.06.03

『ククルス・ドアンの島』内田雄馬・廣原ふうが驚愕したガンダムの世界

(左から)マルコス役を演じる内田雄馬さん、カーラ役を演じる廣原ふうさん 撮影/真下裕

本日公開となった安彦良和監督作品『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』は、ガンダムシリーズの原点であるテレビアニメ『機動戦士ガンダム』、そのシリーズ中でも異彩を放つ第15話『ククルス・ドアンの島』を完全映画化。『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙』の劇場公開から40年の時を経てRX-78-02 ガンダムとアムロ、そしてお馴染みのホワイトベースの仲間たちが登場する物語が展開されることとなった。

アムロは任務で訪れた「帰らずの島」でドアン、そして彼と暮らす20人の少年少女たちと出会う。戦争で親を亡くし、身を寄せ合いながら貧しく暮らす彼らとのドラマは、本作の大きな見どころとなっている。
そこで、子供たちのリーダー的存在であるマルコス役を演じた内田雄馬さん、そして子供たちの母親的存在であるカーラ役を演じた廣原ふうさんに作品の魅力についてお話をうかがった。

――原作となるテレビシリーズ『機動戦士ガンダム』に対して、どんな印象を持たれていましたか。また、本作に出ることが決まった時のお気持ちは?

内田 小さい時は「ガンダム、カッコいいな!」というような気持ちでしか観ていなかったのですが、出演が決まった時には自分が抱えていたガンダムのイメージを押し出すのではなく、「この作品で描いていくことは何か?」という部分を大切にしようと思いながら収録に臨みました。
勿論作品の中にガンダムならではの大切なポイントがいろいろとあるとは思うのですが、そこはスタッフの皆さんにお任せして、僕はマルコスがどんなことを考えているのかなど、新鮮な演技に集中しようと考えました。

廣原 最初に出演のお話をうかがった時、まさか自分がガンダムという作品に関われるとは思っていなかったので、ものすごくビックリしました。タイトル自体は勿論知っていたんですが、しっかり観たことがなかったので、今回初めて通して観させて頂きました。
それまでは「カッコいい!」みたいなイメージしかなかったんですが、戦争の悲惨さや登場人物の心情の部分などもっと深い部分を知ったことで印象が大きく変わったことから、この作品への臨み方を考えさせられました。

――それぞれ演じられたキャラクターへの印象、また演じるためにどのようなアプローチをされたか、お教え下さい。

廣原 カーラという役は自分と少し似ているところがあるな、と感じていました。実は私、七人兄弟の長女なんです。カーラほどではないですが、第二の母親みたいな立場で育っていまして、子どもたちには自分が経験してきたような接し方をすればいいのかな、と。
その一方でカーラは戦災孤児でもあるので、彼女が持つ特有の暗さも見せられればいいな、と思って演じました。

――ということは、役的に思い入れがしやすかった?

廣原 はい、根本のお母さん的な優しさ、というのは自分の中でしっくりきました。

内田 マルコスに関しては、彼の視点を通して決して楽ではない島の暮らし、そしてドアンという存在の大きさを感じさせるキャラクターなのだと思っています。
彼はドアンや子どもたちのために役に立ちたいと常に考えているのですが、まだまだ未熟な存在です。さらにアムロが登場したことで、そこをより自覚させられて心が揺れ、アムロとしばしば衝突することになるんです。

――ごく普通の少年という、観客と同じ視点に立ってくれるキャラクターなんじゃないかと思うのですが。

内田 そうですね、モビルスーツに乗るわけでもなければ何か特殊な能力や特技も持たず、おそらく農作業くらいしかできない……ドアンの支えがなければ生きていけない少年です。軍人がメインとなるドラマの中で、アムロとは別の生き方を選択した彼の姿は、この作品を象徴したものになっていると思います。

――アフレコはお二人で行われたんでしょうか。

内田 はい、二人で行いました。

――現場で内田さんは廣原さんを、廣原さんは先輩・内田さんをどのように見ていたのか、お聞きしたいんですが。

内田 いえいえ、現場ではそんなことはまったく気にしていなくて(笑)。むしろ(廣原さんが演じる)キャラクターがどんな風に変わっていくのか、ということの方に注目していました。

廣原 誰かと一緒にアフレコをするということが今回初めての経験でした。内田さんが演じるマルコスはこういう人なんだ、ということを感じながら「人の心を掴む演技とはこういうことなんだ」ということを勉強させて頂いた現場でした。

(C)創通・サンライズ

アニメージュプラス編集部

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