月刊『ガンガンJOKER』(スクウェア・エニックス刊)にて好評連載中の『最近雇ったメイドが怪しい』がこの夏、遂に待望のアニメ化! 現在、好評放送中だ。本作で純真無垢なお坊ちゃま・ゆうりを演じる早見沙織さんと、魅惑的でミステリアスなメイド・リリスを演じる高橋李依さんに、キャラクターの魅力やアフレコ現場の秘話などをたっぷりうかがいました。──まず原作コミックを読んだ時の印象をお聞かせください。高橋 私はオーディションのお話をいただく前に読んだことがありまして。リリスの瞳の色が紫で、とても印象的だったのを憶えていました。内容もすごく可愛いラブコメで、「温かい世界観だな」と思いながら楽しんで読ませいただきました。早見 私はオーディションを受ける際に、初めてこの作品に触れたのですが、最初はタイトルに “怪しい” ってワードがあったので、「もしかしてホラーとかミステリーみたいな、ちょっと怖い要素が入ってるのかな?」と思っていたんです。でも実際読んでみたら、可愛くって癒やされるほっこりした世界観で、ずっとこの二人のやりとりを見ていたいなと感じました。
──それぞれ役が決まった時の感想はいかがでしたか。高橋 オーディションは、ゆうりとリリスの両方を受けさせていただいたんです。なので、決まったと聞いた時は、まずは「どっちだろう?」ってワクワクしました。どちらに決まっても、きっと楽しいだろうなと思っていたんですよ。なので、「リリスで決まりました」と聞いた時は、「嬉しいな」という気持ちでいっぱいになりました。
早見 私も同じ2役を受けさせていただいたので、ゆうり役に決まったと聞いた時は「ん? どっちだっけ?」とちょっと混乱してしまいました(笑)。少年役を演じるのは久しぶりなので……嬉しいという思いと共に、驚きや緊張感といったドキドキや不安もあったのですが、リリス役が李依ちゃんと分かってからは心強さを感じていました。
──ゆうりとリリスの第一印象は?高橋 リリスは……胸に “ほくろ” があるんだなってビックリしました(笑)。
早見 それ、最初に見つけます?(笑)
高橋 あの大胆なメイド服がいけないんです……!(笑) あと、泣きぼくろが二つあるところも “怪しい” ですよね。最初はやっぱり瞳が印象的だったのですが、他にも魅力的なポイントが詰まっていて、リリスが一層際立っているんだなと思いました。
早見 私は “怪しい” じゃなくて、 “妖しい” というか、妖艶な印象を受けました。
高橋 確かに色気がありますよね。
早見 それから、ゆうりは可愛いですよね。育ちが良さそうというか、実際お坊ちゃまだし(笑)。「このまま真っ直ぐ育ってほしい」と心から思います。
──ゆうりやリリスを演じる際に、心掛けているポイントがありましたら教えていただけますか。高橋 監督と原作の昆布わかめ先生から「リリスには、含みのある “怪しい” 表情と、照れて素顔が出た時の二つの面があって、そのギャップがとても魅力的なキャラクターなんです」とお聞きしていて。なので、その二面性は特に大切にしたいと思っています。
それと、収録前には原作コミックの表情をしっかり見るようにしています。リリスの “怪しい” 時の表情ってよく見ると毎回全部違うんです。原作コミックに描かれている、表情の繊細さみたいなものはできるだけ表現したいと思っているので、シーン毎に異なる “怪しさ” を頭の中にインプットして、それに合わせて私の演技も少しずつでも変化をつけられたらいいなと思いながら挑んでいます。
早見 ゆうりは、オーディションの時のテープを第1話のアフレコの直前に聞き直して、それをベースにしながら作っていきました。私も、監督と昆布わかめ先生から、「ゆうりは純粋で真っ直ぐ、純朴で無垢ですごくいい子」とお聞きしていたので、変に恥じらったり考え過ぎたりするよりも、リリスの発言を正面から受け止めてストレートに返していくといった素直さを常に意識しています。
ただ、男の子っぽくもありつつ、可愛らしいさもありつつというバランスがとても難しくて……アフレコが始まった今でも、「どうすれば上手くハマるかな?」と毎回試行錯誤しているところがあります。
(C)昆布わかめ/SQUARE ENIX・「最近雇ったメイドが怪しい」製作委員会