堀井雄二らがおもちゃをデザイン『クリエイターズグリコ展』が開催！

11月18日（金）から11月20日（金）まで、池袋・サンシャインシティ「噴水広場」で『クリエイターズグリコ展』が開催中。初日の18日には『ドラゴンクエスト』シリーズの堀井雄二さんほか著名クリエイター５名が登壇するオープニングセレモニーが開催された。

「クリエイターズグリコ」は栄養菓子「グリコ」100周年記念の特別商品。従来のグリコーゲンに加え、健康素材としても注目されるカカオとアーモンドを練りこんだ特別な「キャラメル」と、おもちゃがセットになっていて、おもちゃは日本を代表するクリエイター10名が「心の中にあるグリコ」をテーマにデザイン、世界的なフィギュアメーカーである海洋堂が造形・製作した。

参加クリエイターは大童澄瞳さん（漫画家）、隈研吾さん（建築家）、坂井直樹さん（コンセプター）、タツナミシュウイチさん（プロクラフター）、長坂真護さん（美術家）、根津孝太さん（クリエイティブコミュニケーター、デザイナー）、日野晃博さん（ゲームクリエイター、脚本家）、ヒョーゴノスケさん（イラストレーター）、堀井雄二さん（ゲームデザイナー）、増田セバスチャンさん（アーティスト）の10名。

セレモニーには坂井直樹さん、タツナミシュウイチさん、根津孝太さん、堀井雄二さん、増田セバスチャンさんが登壇、それぞれが手がけたおもちゃのコンセプトを明らかにした。

根津さんは「自分の好きな重機をおもちゃにしよう！」と「はたらくくるま」をデザイン、逆提案をされて、当初予定していなかったフィギュアも付くことになったという。
坂井さんは絶滅危惧種をテーマに「マレーバグ」をデザイン。足の肉球部はスタンプになっており、「ハンコ自体も絶滅危惧種じゃないですか。そういう二重の意味も込めています」と語った。

増田さんは小さい頃に見た回転木馬に夢中になったことをきっかけに、いつか自分のメリーゴーラウンドを作ろうという夢やワクワク感を今回のおもちゃ「Myメリーゴーラウンド」に込めた。海洋堂にできないことを提示しようとしたが、すべてが可能と言われたので、透明な馬のボディの中にいろんなマテリアルを入れるというものをチョイスしたそうだ。

元々ジオラマが好きだったという堀井さんがデザインしたのは「ぼうけんのへや」。床や壁を自由に組み合わせができるので、何個も手に入れて組み合わせたり着色したりで、自分だけの部屋を作ってもらえれば、と考えたという。
タツナミさんのおもちゃは、画面の中にあるビジュアルプログラミングを大好きな立方体で表現するという「さわれるビジュアルプログラミング」。他の方のおもちゃと組み合わせてプログラミングを楽しめるようになれば、という考えもあったそうだが、その実現にはかなりの苦労が伴い「海洋堂さんに助けられました」と、その造形力の凄さを称えた。

今回の展示では、クリエイターズグリコのおもちゃに加えて、今までに製作してきたおもちゃの総数約3万種類・55億個の中から約500点が時代ごとに展示されている。ということで、クリエイタートークはグリコとの思い出話に。

戦後、まだおもちゃがあまりない時代に幼少期を過ごした坂井さんは、ブリキと木でできたダイハツミゼットのおもちゃが強く印象に残ったという。タツナミさんは、グリコのおもちゃを児童館へ持って行って、ブロックや砂場で作った町の登場人物として遊んでいたそうで、「今の仕事でも、デジタルで同じようなことをしているんですね」と笑った。
根津さんは小さい頃お爺さんにグリコを買ってもらった際に、我慢できずにダッシュで家に帰っておもちゃの箱を開けたという思い出を語り、そんな喜びを届ける側として今回の企画に参加できた喜びを感じたという。

堀井さんは幼少時にプラスチック素材を使ったおもちゃに親しんだが、今回の展示を見ていろんな素材を使ったものがあることを知ったことから、「そういう歴史を知ってもらえると楽しいんじゃないでしょうか」とコメント。そして増田さんは、展示のおもちゃの中に小さい頃に拾って宝物にしていたものを発見したそうで、「何だかわからないままだったんですが、ここで自分の人生の謎がひとつ解けました」と、この機会を喜んだ。

老若男女問わず、100年間いろんな人たちを魅了してきたグリコとそのおもちゃ。その新たな一歩となる「クリエイターズグリコ」は11月22日(火)から数量限定で全国販売される。クリエイターたちの熱き挑戦と長きにわたるグリコの歴史を噛みしめられる、注目の一品となりそうだ。

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