『涼風』『君のいる町』『風夏』を手掛けた瀬尾公治原作のシーサイドラブコメ『女神のカフェテラス』がテレビアニメ化、4月より放送中だ。
笑いと深みたっぷりの恋愛ドラマを織りなすヒロイン5人の中から、最年少で空手部所属、将来の夢は「正義の味方」と真顔で語る元気な女子高生・鶴河秋水役を演じる鈴与紗弓さんに、作品とキャラクターの魅力について語っていただいた。
▲鶴河秋水役を演じる鈴代紗弓さん
――まず、原作を読んでの感想からお聞かせください。
鈴代 「とんでもない始まり方をする作品だな」と感じました(笑)。肌色が強めというか、インパクトが大きくて、最初から心が掴まれました(笑)。
あとヒロインたちそれぞれに等身大の女の子っぽさがあって、とても可愛いですよね。物語ではヒロインと主人公それぞれにスポットが当たるエピソードでバックボーンが見えてくるので、全員に愛着が持てますし、恋愛的な意味も含めてみんな人生が良い方向に進んだら良いな、と思えました。
――オーディションにはどのように取り組まれましたか。
鈴代 今回、私は流星ちゃんと秋水ちゃんをテープオーディションで受けさせていただいたんですが、二人とも演じていて違った楽しさがありました。
流星ちゃんは一見達観しているムードで、他の女の子とは違った小悪魔味があるんですが、意外と余裕のない一面もあったりして、そういったところが人間っぽいなと感じながら演じてみました。
逆に秋水ちゃんは自由で飾らない元気なところを、深いことを考えずにストレートに演じさせていただきました。これまでアドリブを入れがちな役を演じさせていただくことが多かったこともあり、そういう経験をより活かせるのは秋水ちゃんかな、と思いました。
――秋水役に決まったわけですが、彼女の第一印象と魅力はどんなところにあると感じましたか?
鈴代 最初の印象は、とにかく元気でエネルギーに溢れている子だな、と。実際に演じさせていただいた結果、本当に結構な体力を使った気がします。達成感のあるキャラクターでした。
公式から「アホの娘」と紹介されることってあまりないと思うのですが(笑)、それも彼女だからこそ許せてしまうんですよね。そんな愛嬌のあるところが魅力のキャラクターだと思います。
――アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか?
鈴代 掛け合いはお時間の合う方やシーンで絡む方と演じることが多く、桜花さんと隼さんとは、よくご一緒させていただきました。第1話収録時にビックリしたのが、意外に隼もキャラが濃いところでした(笑)。みんなを見守るお父さん的な世話焼きキャラなのかと思っていたら、「よっしゃ、いくぞー!」みたいな体育会系のところもあって。
皆さんフルスロットルでお芝居されますし、自由に演じさせていただける現場でもあったので、私も他の方たちに負けないようにと、間違っていたとしてもまずは自分が思ったものを出すなどして、毎回アフレコに臨んでいました。
特にパソコンを壊してしまうシーンは、原作を読んで是非やりたいと思っていたので楽しく演じさせていただきました。
――演じる上で意識したこと、またスタッフからの何らかのディレクションなどがありましたらお聞かせください。
鈴代 ディレクションではありませんが、この現場では特に瞬発力と変化球的な演技の幅を求められました。秋水はアドリブが多いので、方向性がバラバラなパターンを何回かやらせていただく、試される場が多かったという気がします。
まずこちらのアイディアで演じてみて、まだ別の案を出せそうな気がすると「ちなみに……」「まだ何か出ますか?」というやり取りを経て、最良のものを選んでいただきました。
(C)瀬尾公治・講談社/「女神のカフェテラス」製作委員会・MBS
アニメージュプラス編集部