• かわいいの元祖! 松本かつぢの原画展『みにおん』秋葉原で7月開催
  • かわいいの元祖! 松本かつぢの原画展『みにおん』秋葉原で7月開催
2023.06.15

かわいいの元祖! 松本かつぢの原画展『みにおん』秋葉原で7月開催

松本かつぢ作品

戦前・戦後の昭和期に活躍した画家・松本かつぢの原画展『みにおん~松本かつぢ 童画の世界』が2023年7月15日(土)から秋葉原フォーラム・ダンクで開催される。今回は1960年代の童画やキャラクター商品の原画をメインとした展示となる。

松本かつぢは昭和期に活躍した画家。1904年7月25日生、1986年5月12日年没。
第二次世界大戦前である1928年(昭和3年)に挿絵画家としてデビュー。少女雑誌などで思春期の少女を魅力的に描き人気作家になった。
1938年(昭和13年)には愛らしいキャラクター『くるくるクルミちゃん』を生み出し、その後数多くの雑誌などで35年間連載。まさに「かわいい」の元祖ともいえる作家だ。
その後、児童誌や絵本、ベビーグッズなどの企画・制作・キャラクターデザインなど幅広い分野で活躍。
田村セツコ、鈴木悦郎、上田トシコらが師事している。

『みにおん』は、ダンクが主催する松本かつぢの原画展。本展覧会のタイトル「みにおん」は「mignon」、フランス語で「かわいい」を意味する。入場は無料。

ダンクはこれまで「太田じろうの世界展」で昭和生まれの「かわいい」「巧みな」作品の原画展を行ってきた。

今回は松本かつぢの多彩な絵の中から、1960年代の童画やキャラクター商品の原画をメインに展示を行う。
1960年代は、松本かつぢが1960年にアメリカから帰国した息子と共に克プロダクションを設立し、童画や商業デザインに本格的に取り組み、絵本のほか、ベビー衣類、ベビー玩具、人形など、明るくてかわいいキャラクター商品を数多く生み出した時期だ。
これら松本かつぢの童画に幼少の頃に慣れ親しんだ方はもちろん、新しく初めて見るという方にも楽しめるようにセレクトされている。
また、松本かつぢ×太田じろうのコラボグッズも企画しているとのこと。

アメリカにはミッキーマウス達のディズニー作品や『ピーナッツ』のスヌーピー、ヨーロッパにはミッフィーやムーミン、日本にはハローキティを代表とするサンリオキャラクターと、かわいいファンシー系キャラクターは数多く存在する。
それらはそれぞれの生まれた国の文化に根ざしながらも、国境を越えた人気を得ている。国民性により好みの差はあるとしても、ほとんどの人類は「かわいい」ものが好きなのだ。これは生物的な本能にも基づいているのだろう。
また最近はレトロなものに対する人気も高い。「平成レトロ」という言葉も一部では使われているが、令和の今と一線を画すレトロ感はやはり昭和の方が強い。現代に続く流れを宿しながら、江戸・明治・大正ほどの「歴史上の文化」感までは発生していない、という魅力が「昭和レトロ」にはある。

松本かつぢの作品は、まさにこの昭和レトロなかわいさにあふれている。今回の展示は戦後の1960年代が中心となっているが、本人の活躍期間が戦前に始まっていることを考えると、まさに主催するダンクの言うとおり、令和の今に続く日本の「かわいいの元祖」を感じることができるだろう。

ダンクでは「時代を超越した『かわいい』の魅力、『かわいい』の魔法をぜひ体験してください」とコメントしている。

なお秋葉原フォーラム・ダンクでは『みにおん』開催前の期間、2023年7月9日(日)まで『太田じろうの世界展~こばとむらだいはくらんかい』を開催。昭和の「かわいい」に興味のある方は、ぜひこちらもチェックを。

>>>『みにおん~松本かつぢ 童画の世界』その他の画像を見る(画像10点)

アニメージュプラス編集部

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