• 『宇宙戦艦ヤマト』4Kリマスター 伊武雅刀のナレーションと氷川竜介の解説!
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2023.08.25

『宇宙戦艦ヤマト』4Kリマスター 伊武雅刀のナレーションと氷川竜介の解説!

伊武雅刀 (C)東北新社/著作総監修 西﨑彰司

『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』4Kリマスターと『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』4Kリマスターの予告映像が公開された。同予告映像のナレーションは当時デスラー総統を演じた伊武雅刀が担当、4Kリマスターによって蘇った映像を彩っている。
またアニメ研究家・氷川竜介による4Kリマスターの意義を語るイントロダクションも到着した。

『宇宙戦艦ヤマト』は1974年に放送されたTVアニメを第1作とするシリーズ。
西暦2199年、宇宙人ガミラス帝国に攻撃され、侵略の前段階として放射能汚染された地球を救うため、14万8000光年彼方のイスカンダル星を目指す宇宙戦艦ヤマトの旅と戦いを描く。
ハイターゲットな内容から初回放送時は視聴率が低迷し放送短縮の憂き目を見た。だが再放送などで高年齢層の評価が高まり、1977年にはTV版を再編集した映画『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』が公開された。
1978年には続編映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』が公開、こちらも大ヒットとなり、そのTV版に相当する『宇宙戦艦ヤマト2』も同年放送。以降、TVアニメ、OVA、実写映画、リメイク版などが多数作られた。

今回は『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』4Kリマスターの予告映像が公開された。ナレーションはガミラス帝国の総統デスラーを演じた伊武雅刀が担当している。

当時、アニメの悪役といえば、悪そのものを体現した悪魔、世界征服を目論む悪の組織、ひたすら現生人類を憎む異人種や古代人などが主流で、卑怯悪辣な人格の持ち主も多かった。
その中にあってデスラーは、冷酷非情な支配者であり侵略者ではあったが、ガミラス帝国の行く末を真摯に憂う統率者であり、高潔な人物であった。悪役ながら敬意に値するキャラクターとして当時から高い人気を得ていた。
今回、伊武雅刀はデスラーとしてではなく、あくまでナレーションに徹している。ここに安易に「デスラーの声」を当てはめなかったことも、むしろ作品の重厚感を高める形となっている。

またアニメ研究家の氷川竜介氏による、今回の4Kリマスターの意義を語るイントロダクションも到着した。
氷川氏は「1977年8月『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』の公開時、映画館を取りまく若者たちの行列はマスコミに『アニメブーム到来』と大きく報道された。その熱気はファン層を大きく広げ、アニメ専門雑誌創刊の呼び水にもなった。さらに1978年8月公開の続編『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』は、アニメ映画初の観客動員数400万人を記録、同年の邦画第2位に入ってアニメの社会的認知を高めた」と当時の状況を説明。
そして「この前代未聞の爆発的ムーブメントは、なぜ起きたのだろうか? それは絶望的な状況でも信念を貫き、他者のために行動を貫く情熱の人間ドラマが、ティーン層の胸を激しく打ったからだ」と続け、「今回の4Kリマスターにより、素材の奥に宿っていた情熱がグッと鮮明になった。まるで魂の叫びが前面に迫ってくるようだ。現代のデジタルアニメとは異次元の迫力による『原点の感動』を、ぜひ劇場で体感してほしい!」と結んでいる。

2023年8月25日より、上映劇場と通販にて、公開当時のビジュアルを使用した復刻ビジュアルB2ポスター付き前売券も発売開始となった。
当時を知る人、『2199』からファンになった人も、ぜひ氷川氏の言う「原点の感動」を味わっていただきたい。

>>>『宇宙戦艦ヤマト』場面カットやポスター画像を見る(画像17点)

(C)東北新社/著作総監修 西﨑彰司

アニメージュプラス編集部

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