佐藤さんが選んだお気に入りのシーンは、ファン投票でも2位に選ばれた「第9話 聖母崇拝」で御坂美琴が上条当麻を見送るシーン。佐藤 ひとつの節目というか『ここまできたか!』と思ったシーンでしたね。自分の気持ちを自覚するというか。なんかね、気負っていってしまったんですよ。だって10年ぐらいかかってここに来たじゃないですか。
三木 そうですよね! ほんとすみません!
佐藤 違うんです、そういう意味じゃないんですけど(笑)。ここまで来られたという喜びがあったんですよ。でも私自身が実際は美琴より断然大人なので、プラスアルファしすぎるところがあって。そこが今期すごく葛藤していたところです。大人目線で見るものと美琴目線で見るものってやっぱりちょっと違うと思うんですね。そこが難しくて、『もっと直情的に怒ってください』というオーダーを頂くこともあって。考えすぎてしまうというか、長い分だけの思いをぶつけたいと思ったらぶつけすぎちゃったみたいな(笑)。このシーンがまさにそうでした。『目を見ずに伏し目がちに言っているイメージで』って言われて、『あっ……違った』って。
三木 超電磁砲の御坂美琴は『年上のお姉さんっぽく演じてほしい』ってオーダーされていて、『禁書目録』では当麻目線の物語なのであくまで〈年下の女の子〉なんですよね。同じ美琴なのに演じ方を変えないといけないんですよね。
佐藤 そうなんですよ。そこが巡り巡ってぐるぐるしたシーンでした。
続いてキャラクターに関するクイズも。御坂美琴の特技などをスラスラと答える参加者の回答に、佐藤さん、三木さんともに「さすがここに来るような方たちは違いますね」と感心することしきり。さらに、三木さんから驚きの秘話が明かされた。三木 美琴の誕生日は佐藤利奈さんと同じなんですけど、『誕生日を決めよう』っていう話が原作サイドで上ったときに、僕や鎌池(和馬)さんとか『超電磁砲』担当編集とかで色々話したんですけど、『ここじゃないとうまくハマらないな』っていう逆算で、じゃあこの日かなって5月2日にしたら偶然一緒だったんですよ。
佐藤 嘘でしょ!? すごい!
三木 これ本当なんです。
佐藤 どっちなのか私もわかっていなくて、でもなかなか自分の誕生日に合わせて頂けるということもないので、これはどうなんだろうと思っていたんですよ。
三木 365分の1の確率ですよね。
佐藤 美琴さん、会えてよかったよ〜本当に!
さらに、アンケートで募集された「御坂美琴の一番好きなシーン」の発表に。1位に輝いたのは『とある科学の超電磁砲S』第14話、鉄橋の上での当麻とのシーン。佐藤 Sはやっぱりシスターズの話だったので、黒子とか仲間たちとも離れて美琴ひとりで動いていることが多くて、大変なシーンも多くて悩んだりもしたんですけど、そんな私を見て阿部さんが『大丈夫ですよ利奈さん、俺行きますから』って。カッコよくないですか? そのまんま当麻なんですよ。阿部さんってカラッとそういうことを言うんですよね。このシーンは私自身にとっても一番キーになるシーンだったのでとても好きです。
三木 それはでもやっぱり視聴者と演じている佐藤さんとの気持ちがリンクしたというか、ちゃんと伝わっていたっていうことですよね。
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