• 『HUMAN LOST 人間失格』から『ジョーカー』まで! SFダークヒーローをクリエイターが語り尽くす
  • 『HUMAN LOST 人間失格』から『ジョーカー』まで! SFダークヒーローをクリエイターが語り尽くす
2019.11.13

『HUMAN LOST 人間失格』から『ジョーカー』まで! SFダークヒーローをクリエイターが語り尽くす

クリエイタートークに注目! (C)2019 HUMAN LOST Project

2019年11月29日(金)より全国公開となる劇場アニメ『HUMAN LOST 人間失格』の業界人トーク付き先行試写会が、11月11日(月)開催された。MCをSF作家・脚本家・評論家の境三保が担当し、本作の監督・木﨑文智、キャラクターデザインを手がけたコザキユースケ、企画・プロデュースを担当した橋本太知がゲストとして登場。『HUMAN LOST 人間失格』はもちろんのこと、大ヒット映画『ジョーカー』など、SFダークヒーローが注目されつつある本年、クリエイターたちがどんなトークを繰り広げていったのか、紹介していこう!

今日が初見だという堺は「なんで僕が呼ばれたか、なんとなくわかりました」と前置きしたうえで、「今、流行っている映画『ジョーカー』に現代的なテーマ性ということではすごく近い。主人公が異形のヒーローなのか、アンチヒーローなのか。そういった点では、アメコミの中でも、『ヴェノム』『スポーン』に非常に近い。アメコミ映画の日本版と古典文学の人間失格がうまく繋がったということですよね」と感想を語った。

◾️企画意図・設定について切り込む!
堺からの「文芸の大作がサイバーパンクに変わっているというトリッキーな企画はどのように生まれたのか」という質問について、木﨑監督「この企画の張本人がここにいるので」とのこと。
橋本は「オフィシャルな言い方になりますが、単純に太宰の『人間失格』はよくよく読んでみると、とても現代的で、アニメでよく扱っている題材です。言葉を選ばなければ、20年前から流行っている”セカイ系”と呼ばれるものと扱っているテーマはほぼ同じなんじゃないかなというのが一番根底にあります。日本人なら誰しも知っているタイトルですが、それをSFにしちゃえば、誰も話の中身はわからない、どう話が繋がっていくのかという興味を引くことができると考えました」と解説した。

堺の「健康問題と絡めたのは誰の案なのですか?」というの質問に対しては、「完全に、冲方さんです」ときっぱり回答する橋本。
最初に企画が立ち上がったときはもっとシンプルな内容だったと説明し、「(大庭)葉藏は、ヒラメの隊員でヒーローという立ち位置だったのですが、冲方さんがあの世界観を設けて今の形になりました。その過程の中で、監督や本広さん、富安さんたちが加わっていって、シナリオなのか、画なのか、なんなのか、どこからスタートしたのかわからない感じで形になっていったと記憶しています(笑)」と振り返っていた。

◾️アメコミとの関連性は!?
『ヴェノム』っぽい作品だったという堺からの「監督の中でアメコミっぽい影響があったのか」という質問に、木﨑監督「コザキさんから出てきたアイデア、デザインが根本になっていると思います」と話す。

コザキは「企画書を見たときは、サイバーパンクの雰囲気でダークヒーローものでした。僕が入る前には、みんなのイメージとしてバトルスーツを着たかっこいいものというイメージがあったと思います。でも、そういうものはすでに作品としてある。『日本でダークヒーローってなんだろうね』ってところから”鬼”のモチーフが出てきました。ただ、TVアニメ『ウィングマン』のようなかっこいい系アニメはすでにあるので、インパクトを出すために、ちょっと気持ち悪くしてみよう、ということであの形になりました。僕の引き出しは大体アメコミなので、アメコミっぽくなったのはそこが理由かと思います(笑)。意識はそれほどしていないんですけどね」と解説していた。

アニメージュプラス編集部