• 『そふび道』NEWS■レインボー造型企画の「仮面怪人シリーズ」コンプリート記念プロデューサー・前澤護氏インタビュー!
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2022.12.30

『そふび道』NEWS■レインボー造型企画の「仮面怪人シリーズ」コンプリート記念プロデューサー・前澤護氏インタビュー!

(C)石森プロ・東映



◆2.レインボー造型企画の[超人怪人工房]のスタートについて◆

ーーレインボー造型企画さんのソフビシリーズの1番最初は、2001年の『仮面ライダーアマゾン』でペン立てになる「十面鬼」。次が2002年に『仮面ライダーX』の敵ボス「キングダーク」でしたよね。その後、2007年から『超人バロム・1』の「ドルゲ魔人コンプリート計画」があって、この「仮面怪人シリーズ」が丸12年続いた……トータルで21年になりました!

前澤 そうですね。[超人怪人工房]としてヒーローと怪人というコンセプトで「タックル」や「がんがんじい」「サナギマン」など発売する中で、怪人として突発的に孫の手になる「ウデゲルゲ」に始まり「クチビルゲ」「ヒャクメルゲ」「ノウゲルゲ」などの「人体魔人」たちを製作しましたね。それが受けて、その後の「ドルゲ魔人コンプリート計画」がスタートしたわけです。当時は「『ドルゲ魔人』ってこんなに人気があるの!?」って思いました。この時は、2カ月に2体~4体発売する時もあって凄いハイペースでした。覚えている限りだと「ドルゲ魔人」時代は、ちょうどレインボー造型企画で展開した1/2スケールの『仮面ライダー』のマスクシリーズ=[RMW](レインボーマスターワークス)が一区切りついた時期だったんですよね。[RMW]は大変だったんです。例えば「仮面ライダー旧1号」の「マスクって何色?」となった時、資料も当時のスチール写真しか残ってないような状況で……ファンの間で「東映で長く作り物を作り続けてきたレインボー造型企画が作るのが正解!」と思われるのも、ありがたい反面「怖いな……」という思いは常にありましたからね。

ーーファンからのプレッシャーは大きそうですね。

前澤 本当に[RMW]は、そういう意味でとても大変だったから、合間にスタートした[超人怪人工房]に完全シフトしようと思い始めていましたから。だから[RMW]が一旦終了して「次は?」と東映さんと話をする中で、レインボー造型企画のマスプロダクツ商品は結局マニア受けなアイテムしか出来ないですけど、東映さんとの太い繋がりを活かしてソフビという流れになったんです。

ーー確かにレインボー造型企画さんのアイテムというと、それまで[RMW]などプロップの延長線上的なディティールがしっかりしているイメージが強かったです。いきなりソフビをスタートさせたのは当時、凄く意外だったんです。

前澤 そうですよね。一時期、聞いた噂だと業界では「なんでレインボー造型企画さんがソフビやってるの?」と言われていたみたいですから。

ーー改めてお聞きしたいんですが、もともと「ソフビをやりたい!」という思いがあったんですか?

前澤 いえ。もともとレインボー造型企画は、ショーなどで使うパーツを作る中で、形状的に「このパーツはソフビで作れないか?」ということから、ソフビ成型工場とお付き合していたんです。そこで工場を見学させていただいた時「ソフビ人形を作っているんですね」ということがわかって「ウチでもやれないかな?」と考えたことがきっかけなんです。

ーーそうでしたか!? 世代的に前澤さんも昭和のソフビ世代だと思うのですが、そんな記憶も原因だったりしますか?

前澤 それもあるかもしれませんね。2001年からスタートしたレインボー造型企画の[超人怪人工房]も、もう四半世紀近く続いていることになります。振り返ると「ドルゲ魔人」の最盛期は、当時の勢いもあって受注数が凄かったですね。その頃は『ハイパーホビー』(徳間書店発行のホビー雑誌。現在、休刊)さんの方でも紹介していただいて、誌上限定なども発売させてもらえたり、色々と牽引してくれたと感じています。そして「仮面怪人」も、よく12年間、作り続けてこれたなと! だからとりあえず、今はちょっとお休みさせてもらいたいというのが素直な気持ちです。流石に疲れました……。

ーーお疲れ様でした! そういえばレインボー造型企画さんとしての、マスクやスーツなど制作する本業は今どのような状況なんでしょうか?

前澤 本業は相変わらず東映さんの「スーパー戦隊シリーズ」メインですが近年は、ほかにも色んなお仕事をやせていただいています。例えば小金井市の警察キャラクター「コガネイダー」だったり……映画『シン・ウルトラマン』も少しだけお手伝いしてて「ベータカプセル」を作らせてもらいました。レインボー造型企画ってクレジットされています。 ほかにも『ザ・ハイスクールヒーローズ』という深夜枠の特撮ドラマですが、主人公が「ゴレンジャー」好きという設定なんです。その部屋に飾りたいと依頼されて「仮面怪人シリーズ」を小道具として貸し出しました。実はレインボー造型企画って昔からそうなんですが、どうも東映さんの子会社と思われている方が多い。そんなイメージのせいか、スーツなど作りモノを依頼するのに敷居が高いようなんです。だから「それは違いますよ」ということで、数年前からサイトに「ご依頼いただければ色々制作できます」と案内を出しているんですね。おかげさまで、そこから色々とお仕事いただいたりしています。

ーーということは本業の方でもお仕事募集中ですね!

前澤 はい! よろしくお願いします!!

▲上が[超人怪人工房]第1弾の「十面鬼」、下が第2弾のひとつ「キングダーク貯金箱」。

▲上が孫の手にもなる「ウデゲルゲ」。下は[超人怪人工房]初期に発売された「ドルゲ魔人」たちの一部。

(C)石森プロ・東映
(C)さいとう・たかお・東映

アニメージュプラス編集部

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